桐生翼伝説~高校野球編~
え~初作品です!よろしくお願いします!
桐生翼、どこにでもいる普通の高校生だ。
彼はこの春、零冥高校という進学校に入学した。彼は天才児なのだ。
入学して1か月が経ち、だいぶ新生活にも慣れてきた桐生。
そんな時彼に転機が訪れる。
桐生「今日も一日疲れたなあ・・・さて帰るか。ん?」
??「お~い、とってくれ~」
桐生「なんだこれは?ボール?」
??「こっちに投げてくれ!」
桐生「そういえば、ここは野球も強かったな。」
そう呟いて桐生はボールを思いっきり投げた
ズバーン!!!
??「・・・え?」
桐生「なんだ今の感触は・・・」
監督「こ、この球は・・・!!」
??「キミ、すごいじゃないか!よかったら野球部に入らないか?」
桐生「野球か・・・野球をすれば今の感覚をいつでも味わえるのか?」
??「そうだな」
桐生「いいぜ、野球部に入ってやる。」
こうして桐生伝説が始まった。
桐生「お前、1年だよな。名前は?」
松下「俺は松下 樹里ポジションはキャッチャーだ」
桐生「松下か、よろしくな」
監督「え~お前ら聞いてくれ!彼が今日から野球部に入部する桐生翼だ!
パチパチパチパチ
監督「こいつはすごいぞ!さっき投げたボールが150キロを計測したからな!」
周り「150キロ!?すげえ・・・」
桐生「フン・・・」
こうして野球部に入部した桐生
彼はセンスの塊で、ぐんぐん成長していった
そして迎えた夏の初戦・・・
先発は桐生だった
桐生がもらった背番号は10
1年生ながら名門零冥高校の2番手を任されていた(エースは3年生の村山 武志)
そして桐生の公式戦初球・・・150キロのストレート。絶好調だ。
そのまま1回戦の栗岡高校を15-0でコールド勝ち。桐生が浴びたヒットは0本。12奪三振の快投だった。
しかし思いもよらないことが桐生を待っていた
監督「桐生、お前は甲子園まで試合に出さん!それまでずっと練習だ!」
桐生「えーっ!?」
こうして桐生は甲子園まで練習をすることに決定した。
そして迎えた甲子園、桐生はスライダーとフォークを覚えて帰ってきた
甲子園初戦の相手は広島学院
広島学院「おい、エースの村山じゃなくて背番号10だぜ。しかも1年生らしい。なめやがって!」
気合が十分入っていたが桐生はあっさりと完封した。
そうして桐生翼の名は全国に広まった。
そしてその後はエース村山の連続ノーヒットノーランなどもあり零冥高校は甲子園優勝を果たした。
桐生翼の甲子園成績 .625 5本 34打点 0.00 2勝0敗 30奪三振
そして新キャプテンはセカンドの倉谷 満
松下「俺もレギュラー奪ったぜっ!」
そう、松下はキャッチャーのレギュラーを奪った
俺と松下の黄金バッテリーが誕生した
秋季大会、そして関東大会も順調に勝ち進んだ
そして選抜大会出場が決定された
桐生「当然だな」
松下「ああ!」
選抜大会では1回戦から完全試合を達成するなど絶好調
球速も153キロまで上がった
しかし3回戦の倉山実業に人生初めての失点を許す
桐生は落ち込んでいたが松下の「点をとられないピッチャーなんていない」
という言葉に励まされ復活。以降は失点してでも勝ちにこだわるようになる。
こうして選抜大会も優勝して甲子園連覇を達成した零冥高校。
史上初の3連覇に向けて桐生は決意を新たにする。
桐生翼の甲子園成績 .604 6本 26打点 0.33 4勝0敗 53奪三振
そして優勝した桐生はすっかり有名人だ
すでに来年のドラフトの1位指名を決定してる球団もあった(ソフトバンク、阪神、ヤクルト)
そしてさらに桐生は1年生が入ってきて先輩となった
桐生は一人の男に目をつけていた
そいつの名は伊達 傑
なかなかいい顔つきをしている。体格もいい。
どうやらポジションはサードらしい
しかし俺は伊達にショートが向いていると思ったのでショートにコンバートさせた
そうして桐生の2年生生活がスタートした
なんと1年生から伊達はレギュラーになってしまった
桐生「とんでもない潜在能力だ・・・」(実は桐生がショートにコンバートしたおかげで才能が開花w)
そうして2年目の夏が始まった。キャプテン倉谷にとっては最後の夏だ。
倉谷「絶対優勝するぞ!オオーッ!」
松下「1回戦の相手は開運高校だ」
こうして全試合15点差をつけて夏の甲子園出場が決定した
2年生夏の甲子園 もちろんエースは桐生
冬を超えた桐生は球速が155キロまでアップ 変化球のキレも増した
1回戦の相手は村雨高校
伊達の3打席連続ホームランなどで試合を決定づけると桐生は完全試合を達成
また桐生伝説に新たな1ページを刻んだ
2回戦、3回戦は二番手投手の猿村が連続完封
そして準々決勝は桐生がノーヒットノーラン
さらに準決勝はスクイズで1点を奪われるものの1失点完投で決勝まで駒を進めた
決勝の相手は愛知の新宮連合高校
世間の予想は零冥の圧勝だったが現実は違った
1年間桐生の研究をしてきた新宮の打線が桐生に襲い掛かる
1回表に粘って連続四球で塁に出ると送りバントとスクイズで1点を先制する
さらに2回表、ショートへの内野安打、盗塁、そしてタイムリーで2点目をとられる
桐生は慌てたが、松下が桐生をフォローし、すぐに立ち直った
それからはしっかり抑えた
しかし新宮の投手は左のサイドスローから繰り出すシュートを武器にしており、零冥打線は苦戦を強いられた
だが桐生の満塁ホームランで逆転するとさらに伊達と杉原も続き、この回6得点
結局決勝戦を6-2で勝利した 史上初の甲子園3連覇である!!
桐生翼の甲子園成績 .731 5本 40打点 0.50 4勝0敗
新キャプテンには名瀬 紲が選ばれた
しかしこのままではダメだと思った桐生は変化球の精度を増すトレーニングに励む
毎日何球も何球も投げ込んだ
そして春の選抜出場が決定甲子園4連覇に向けて進みだした桐生
ちょうど1月にチェンジアップも習得し、投球の幅が増えた
変化球のキレもアップし、すでに手の付けられない投手になっていた
甲子園初戦を当たり前のように完封し、さらにその後もノーヒットノーラン
準々決勝と準決勝は二番手の猿村が投げ連続完封
決勝でも北氷高校に8回までパーフェクトに抑えていた
しかし桐生には致命的な弱点があった
―――そう、決め球がないのだ
その弱点に付け込まれ最終回に2失点
味方が11点とっていたから勝ったものの、今後に課題を残す投球となった
しかしなにはともあれ4連覇を達成した零冥高校!前人未到の5連覇に向けて桐生達は突き進むのであった・・・
桐生翼の甲子園成績 .734 6本 45打点 0.28 3勝0敗 31奪三振
桐生「くそっ・・・!こんな球じゃダメだ!」
松下「おい、どうしたんだよ!いい球来てるぜ!」
桐生「松下・・・俺は決め球がほしい・・・誰にも打たれない最強のボールが投げたいんだ!!」
松下「桐生・・・」
監督「投げてみるか?」
桐生「監督!?そんなボールがあるんですか!?」
監督「ああ・・・だが失敗したらお前はもうピッチャーができなくなるかもしれない」
桐生「それでも・・・」
監督「・・・」
桐生「それでも俺は魔球が投げたい!!教えてくれよ監督!!」
監督「いいだろう。お前、メジャーリーグって知ってるか?」
桐生「メジャーリーグ・・・野球の本場アメリカにあるプロリーグだろ?」
監督「そうだ、そこにロイ・クライシスという選手がいてな」
桐生「ロイ・クライシス・・・」
監督「そのロイ・クライシスが投げているボールだ。向こうでも魔球と呼ばれているらしい」
桐生「メジャーリーガーの決め球か・・・いいねえ・・・」
監督「よし、では早速特訓だ!このボールはカーブを基にした変化球だ!」
松下「カーブか・・・確かに桐生にはピッタリかもな」
監督「カーブは投げる時に強い回転をかける。この魔球はその時に何倍もの回転をかけることで生まれるらしい」
桐生「それで、どんな魔球なんだ?」
監督「実際に見たことがないので詳しくは知らんが・・・インパクトが強すぎて見ただけでわかるらしい」
桐生「そうか・・・よし!今日から練習だ!」
そして特訓を続けた桐生
しかし魔球はなかなか投げれなかった
結局習得できないまま夏の大会を迎えることとなった
1回戦から順調に勝ち進み、決勝に進出した
決勝の相手は、最強世代と呼び声高い水橋東高校
プロ注目の4番、宮雲 三兵率いるレベルの高いチームだ
試合は終盤までに3点を加えた零冥が有利に運んだ
そして9回裏、あとは桐生が抑えれば勝利、甲子園出場だ
しかし桐生の頭の中では別のことが浮かんでいた
俺はこのままで全国で通用するのか―――
魔球を覚えられなかったショックを引きずっていたのだ
何とかツーアウトをとったが、そのショックから満塁にされてしまう
そしてバッターボックスには宮雲・・・
ホームランで逆転サヨナラ・・・絶体絶命のピンチだ
桐生は強気に攻めたが宮雲にどのボールもファールにされ粘られてしまう・・・
桐生「くそっ・・・投げる球がねえ・・・っ!」
ついに追いつめられた桐生、しかしあるボールが頭をよぎる
―――魔球
桐生「フフフ・・・そうだ、俺にはまだ魔球があるじゃないか!」
宮雲「(魔球・・・?ハッタリを・・・)」
そして振りかぶった桐生、その眼にはもう、迷いはなかった
ギュルルルルルルルル!!
桐生の手から放たれたボールはものすごい回転をしている
桐生「いっけええええええええ!!!!!」
宮雲「なんだこれは!?カーブ!?いや・・・」
そしてその瞬間、ボールは大きく曲がり・・・黒色に変化した
宮雲「黒い・・・カーブだと!?」
桐生「これが魔球・・・ブラックカーブか―――」
ストライークバッターアウト!!!!
審判の声が球場に鳴り響く
ものすごい大歓声だ こうして最後の夏も甲子園出場が決定した
ここで一旦、零冥高校のオーダー紹介
1 (中)佐中 零冥の切り込み隊長 走攻守三拍子揃った選手でプロ入り確実
2 (右)雲園 バント成功率100%の天才 遠投160メートルの肩も注目
3 (遊)伊達 2年生ながら打力ではチームトップクラス 守備も抜群でここまでエラー0 将来のドラ1確定
4 (投)桐生 言わずと知れた怪物 1位指名確定
5 (捕)松下 桐生を支える零冥の頭脳 チャンスに強く、パンチ力のある打撃も注目 遠投150メートル ドラ1確実
6 (一)大山 非凡な長打力を持つ2年生 荒削りだが、パワーだけならチームトップ
7 (三)早島 守備職人 足が速い
8 (左)堂山 将来のエース候補 1年生でレギュラーを掴んだ天才肌の選手
9 (二)古村 50メートル5秒5の俊足に加え、シュアなバッティングも注目
2番手 猿村 Max150キロの直球と切れ味鋭いスライダーとシンカーが持ち味 コントロールはプロでもトップクラス
というわけで再開します
零冥高校の初戦の相手は冬見学院高校
伊達、桐生、松下の三者連続ホームランなどもあり17-0の圧勝
猿村が完封
2回戦も猿村が先発し、6回無失点で森川にマウンドを譲った
打線は大山、堂山のタイムリーなどで得点を挙げた後、打者2順の猛攻で突き放した
3回戦以降はすべて桐生が先発することになった
桐生が初めて甲子園でブラックカーブを投げた瞬間、甲子園は一瞬静まり返った
しかし、すぐにまた大歓声に包まれた
桐生が最速157キロのストレートのスライダー・フォーク・チェンジアップを武器に
相手打線を翻弄 さらに要所でブラックカーブを投げることによって手が付けられなかった
3回戦準々決勝で連続完全試合を達成した桐生
そして準決勝の相手は広島高校
田舎の公立校で、守備のいいチームだった
日本中の誰もが番狂わせを期待した
しかし今日の桐生は運の悪いことに絶好調だった
27奪三振完全試合―――
しかも広島高校の打者はバットに1度もかすりさえしなかった
こうして最高の形で決勝に弾みをつけた形となった
決勝の相手は帝国高校・・・零冥高校と同等の戦力だと言われている高校だ
今大会は史上最高クラスにレベルが高い大会ともっぱらの噂だ
帝国高校はエース橋田と4番の桑山がドラ1確定の怪物で、接戦になるというのが戦前の予想だった
予想通り、決勝戦は白熱した試合展開となった
3回までは両者ノーヒット
試合が動いたのは4回だった
4回表、死球にサードのエラーが重なり、1点を先制された
しかしその裏、桐生の女房、松下がバックスクリーンにホームランを放ち同点
球場は大盛り上がりだった
その後は再び投手戦
しかし9回表・・・悪夢は待っていた
カキーン!!鋭い打球音が聞こえる
帝国の4番、桑山の打球はライトスタンドに突き刺さった
肩を落とす桐生、しかし桐生は成長していた
松下「次の攻撃で俺たちが決めればいいんだ!」
桐生「ああ!」
次の攻撃は1番の佐中から・・・一人出れば俺に回る
しかしあっさりとツーアウトをとられてしまった
名瀬「5連覇の夢が・・・こんなところで・・・」
伊達「桐生先輩は俺たちをここまで引っ張ってくれたんだ・・・今度は俺が恩返しする番だ!!」
カキーン!! レフト前ヒット
観客「うおおおおお!!!」
ウグイス嬢「4番ピッチャー桐生君!」
俺はここまで橋田から3安打していた
だから正直打つ自信はあった
しかしその打席の橋田は今まで以上に気迫があった
―――抑えられる・・・そう思った時にはもう遅かった
しかし、俺の体は、橋田の決め球高速スライダーにびっくりするぐらい素直に反応していた
カキーン!!
俺がとらえた打球は、レフトスタンドに吸い込まれていった・・・
監督「本能が理性を上回った瞬間・・・か・・・」
桐生翼の甲子園成績 .833 7本 56打点 0.21 4勝0敗 95奪三振
前人未到の甲子園5連覇・・・
その報道は日本中を駆け巡った
そして時は9月・・・
松下「お前、進路どうするんだ?俺はプロに進むつもりだけど」
桐生「どうするって?」
松下「メジャーからも話きてるんだろ?お前の実力ならどこに行っても楽しめると思うぜ!」
桐生「さあな・・・俺は今、残りの高校生活を楽しむことしか考えてねえぜ!」
松下「ハハハ・・・」
こうして高校球児、桐生翼の高校野球は終わった
彼ならきっと日本中に元気を与えられるだろう・・・
桐生翼伝説~高校野球編~ 完
どうでしたでしょうか?
初作品だったのでとても緊張しました。
結構自信作です
しかし悪いところがあればどんどんアドバイスしてくださいw
それでは!また次の作品でお会いしましょう!さよならっ!