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ドラゴンと暮らす者達

俺達はその場で座り込み、ドラゴンの卵を護るユズキと話しを始めた。


どうやら三人の女神官が、代々ドラゴンの卵を護り、卵から孵ったドラゴンに優しさ、喜びを教えている家系だと言う。

スティアは卵を護り、ユズキは優しさを、そしてもう一人レイナは喜びを教えているようだ

レイナは昼寝好きでまだ寝ていると言う。

人間とドラゴンが一緒にいる場所が有るとは、ロザも、ロックも驚きであった。

彼らの知る限りでは、各大陸に各種族がいて、お互いがふれあう事は滅多に無いと考えられていたからだ。


しかしユズキの話だと、ドラゴンは心を開いてくれる者には心で対応してくれると言う。

傷つけ害を及ぼす者には、永遠の眠りを与えるとも言ってきた。


現在呪われていないドラゴンはこの島で確認できない。

すべて呪いのドラゴンが焼尽してしまった言う。

幸い洞窟を護る自分達の家系は、洞窟にいる事で生き残る事が出来ている。

たまに呪いのドラゴンが洞窟を襲うが、その際に自分たちの両親も犠牲になったと話す。

しかし強く成長したスティアが、今は完璧に撃退していると言う。

レイナも剣さえあれば強いのにと付け加えた。


スティアはユズキの話の最中にも、俺にちょっかいを出す。

っと言うより、隙を見せればなぜかほっぺたにパンチが飛んでくる。

気が抜けない。

たまに昼寝中のレイナが俺と同じ目に合うみたいだ。

しかしスティアが何かに気付き、俺のローブを引っ張り始めた


「スティアさんダメですよ 」

ユズキはスティアの行動に困った顔をしたが

「あぁー !! ドラゴンソウルじゃないですか!? 」

見た目弱そうだし、いじりがいが有りそうな人と何となく思ったが、まさかドラゴンを纏っているとはと。

ドラゴンを纏いし者ドラゴンを呼び、ドラゴンに親しまれる。

だから、俺はドラゴンと関係があるスティアにいじられていたようだ。


ドラゴンソウルはこの島の未来をたくした者にしか与えられず、装備できないと聞いてましたが、あなたドラゴンですか?

そういうがきっぱり俺は人と答える。


そこでレイナが現れた。

背はユズキと同じで小柄。しかし可愛らしい顔立ちをしている

鎧を着ていて、女戦士って感じだ。


眠そうな顔をしていたが、ライルの剣を見て、特殊な剣だ。私の剣を見なかったか?

と質問してきた。


ユズキは自分たちは、ドラゴンに護られていると言い、自分の杖を龍神の杖。

スティアの手袋をドラゴンブロー。

レイナはドラゴンの暴走を止める為に、竜王剣を装備していたと言う

今のレイナには剣は見当たらない。それに自分の剣を知らないかと聞く事から今は持っていないと判断できる。


ライルは同じ戦士として探してやるというと、レイナは特徴を語りだした。

形より一番の特徴にライル達は気付いた。

自分が装備していないと、ドラゴンに危害を加える装備になり、ドラゴンの生き血を吸う。

そしてドラゴンに刺さると発光すると言う。


それはゼニスに刺さった剣だと気付く。

そしてゼニスの死を伝え、まだ魂の灯台の火の中に有るかもしれないと教えてあげた。


ゼニスと聞きユズキが調べ始めた

「ありましたよ! 」

ユズキは古い書物を取り出し、ゼニスとソニアを語る。

かつてこの島の将軍として活躍し、やがて国王の娘ソニアを嫁にする。

いろいろと列伝が書かれていた

しかしドラゴン王国が他の種族との関係を破棄した時、軍から退き夫婦でひっそり暮らしていたみたいです。

ロマンチックですね。そうユズキは言う。

書物に記載された功績からして、カイザー種に匹敵する強さか、それ以上です。

そしてこれだけのドラゴンが、なんで呪われてしまったか、わからないと言った。


俺はカイザー種の言葉にドランを思い出し、闇から解き放つ方法は無いかを聞いた。

しかし闇に飲み込まれたカイザー種が、元の心に戻る為には、体を捨て何かに宿るしか無いと言う。

彼女達が持つ武器、そして俺が持つドラゴンソウルがそうだった。


俺達は今までのように、ぺたぺたと歩き回り、ぶさいくだがどことなく憎めないドランをもう一度見たかった。


ユズキは落ち込む俺達を見て、今まではそうしてきたが、何かきっと良い方法を見つけますと、言ってくれた。

そのためドランを一度この島に連れてくる事になった。


俺は今度は一度訪れた場所だから、テレポートを使い獣人島に戻る。

その時レイナと、ロザ、ロックを一緒に連れて帰った

レイナは竜王剣を、ロザは復興が気になるから、ロックはドランが入るケースを移動できるようにする為だ。


島に着くと俺はせかされるようにレイナと魂の灯台に上る。


燃え盛る火の中には光る物体がある。

レイナに取り出してほしいと言われるが、俺は焦って熱くて無理だと言う。


しかしレイナはそのまま火の中に手を入れ剣を取り出した。

この火は温かい。優しさの温かさだという。

レイナが剣をかざすと、剣は禍々しさが無くなり、透き通るかのように変化する。


「もう無くすなよ! 」

そう言うが

レイナは昼寝している間に盗まれたと言う。

どちらにせよ不用心な事だ。

多少あきれたが、剣を嬉しそうに見るレイナに、まぁ良いかとなる。


そして試しに俺は火に手を近づけたが、やはり熱くて俺には無理そうだ。

きっと三人の女神官には、特殊な能力がある。


そうしている時、灯台に向けロックがあわてて騒いでいる

何事かと急いでロックの方に向かうと、なんとドランが入ったケースが破壊され、中のドランがいないと言う。


ケースは外から破壊され、何者かがドランを外に出してしまったようだ。

しかし島の者は心当たりが無い。

ロザや、グリフォンが島全体を何日か探しまわるが、ドランの姿も無ければ不審者の姿も見当たらない。


やもえず捜索を打ち切り、ドラゴンの島に戻る事にした。

ロザはドランが闇のカイザードラゴンになり破壊活動する可能性を考え、今は島に残り一大事に備えることにしている。



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