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呪われた世界へ行け

島長は地図の行方を気にしていた。


「地図の行方はわかっている」

そう言う校長が言うと。お前が無造作に机の上に出していたから奪われたと激怒した。


問題は街中で意思を持つドラゴンと戦うことだ。


千年も隠してきたことだからシリアライザー大陸の存在を知る者はいないとしても、ドラゴンが過去を語れば、興味を持った者が調べだす可能性がある。


忘却装置が破壊された今、何れはここの出来事につながる。人間の安全の為だけに封印をしたとなれば、正義感の強い者はきっと封印を解くと。


そもそもなぜ封印して記憶も忘れさせたか。それはのちの独裁の為だった。

自分たちの地位と生活を確保し、シリアライザーのモンスターを捕まえ従わせる。


その後戦力を得たらシリアライザーに攻め込み、すべてを支配する計画に変わっていたからだ。

人間とシリアライザーの記憶を切り離すことで、人を襲うモンスターを退治すると言う、名目がつくれる。


現在従えたモンスターをシリアライザーに送り込んではいるが、シリアライザーのモンスターは強く手応えは無い。

しかし、育った生徒達を自分たちが指揮して送り込めれば、それなりの成果が得られると考えられた矢先の出来事だった。


そして何よりも重要なのは、封印の狭間を自由に行き来できる為の手段を探していた。

現在の段階では行き来する為には地図を利用している。それを行うにはこちらで操作しないと行けないので、自由とは言えない。

地図は移動空間を通る事が出来ない。

だから行ったら帰って来れない可能性がある。


封印の狭間を自由に行ききする為の方法が書かれた本が、秘密の部屋にあるという。


この島を戦いに巻き込まず、シリアライザーで戦闘する。

都合が悪くなると自由に戻ると言う戦いだ。


「地図はどこにある? 」

校長は島から離れた海をさした。


向こうには秘密の部屋で得た知識があり、ドラゴンがいるから人目の付きにくい海底を選んだと言う。


問題はどうやって引きずり出すかだ。島長は四人の誰かを捕らえてしまえと言うが、島の中で戦えば、街にも被害があり、何より、封印の過去を守らないといけない。


どちらにしても校長達に取って邪魔な存在だった。


そんななかレアリーの歌が聞こえてくる。他の三人も加わっているから、一層賑やかだ。


校長はレアリーの声には、呪いを解く効果があることに気づいている。

地下に閉じ込めてある、洗脳しきれないモンスター達が、回復してきているからだ。


呪いが解けるのは校長達にとって不都合だった。

校長達は呪いのモンスターだけを操ることができるからだ。

呪いがかかっているときは、意思とは関係なく動く。つまり空の入れ物だけが勝手に動いている状態に等しい。


呪いのかわりに体を操ると言うことができる。


その操る者こそ島長の能力だった。

この男中年太りしてる姿は、仮の姿だ。レアリー達は素性をあまりしらない


この日ゾイルより進展があった。


内容は実習時間は島全地域のパトロールの時間にすると言うことだった。

外壁は出ず、そのままモンスターは街に現れるかも知れないが、今の生徒達だったら、倒せると豪語した。

レアリー達はモンスターを捜す為の地図を失ったからだとわかる。


生徒達は街の為に戦い、自分達が活躍することを、夢みていた。ゾイルの励ましの言葉もあり、やる気満々だ。


その中やはりレアリー達は浮かばない顔をする。

海辺でロックやゼニスと合流するのを目撃され、ゾイルの耳に入ったら危険だからだ。


しかしゾイルは海辺には先日学校を襲ったドラゴンがいる可能性があるから、近寄らないようにと、レアリー達を見て不気味に微笑んだようにも感じた。


すでに居場所は把握されている。

なぜ攻撃して来なければ、地図を取り返しに来ないのか、レアリー達には理解に苦しむ。

すでにこの時どこに隠れても無駄なような気がした。


その後、四人は最強チームを結成すると言われ選出される。

そして四人は、今まで訪れたことの無かった校長のプライベートルームに連れていかれた。


まだ修理中の部屋には、校長、島長、ゾイルをがいる。


「心配しないでいい。ことを起こすつもりなら一人ずつもうやっている」


それが校長からの第一声だった。

レアリー達は言葉を失い、緊張を隠しきれない。


その後、校長は話を続け、恐らく君達はドラゴンと仲間だろう。ならもう一つの世界も知っているはずだ。

呪われて切り離した世界だ。


今自分達の住んでいる世界を考えてくれ。呪いはおよばず、大きな争いも無い。

この島の人間が今、過去の出来事を清算する為に、元の世界に戻して平和に暮らせると思うか。

無理だろう。多くの犠牲者がでる。

そんな現場見たいかい。見たくないだろ。


納得いかない過去があり、正義感もある、そして今は呪いからの解放のめどもあるかも知れない。

しかし今となっては、今ある幸せを守ることも大切なんだよ。


「わかってくれ」そうレアリー達に話す。


レアリー達はロックにシリアライザーに残った者達の中には、人間を憎む者がいると聞かされている。

確かに今ある幸せを変えてしまう危険もあった。


考え込み聞くレアリー達を見て校長達はドラゴンとつながっているのは確かと判断した。


そこで島長が口を開いた。


「この島全体が地図から消された島なんだよ」

つまり他を封印したのではなく、この島を封印したと言う。


機械族が造った。異空間発生装置を利用して島全体をかぶせた状態。つまりシールが貼られた状態だと言う。


地図に載ってないように見えてじつはシールで消された状態で、見えないだけだ。

封印を解くためにはシールを剥がせば良いと言う。

島の端っこに四体の像があり、四体の像の機能を停止すればシールは剥がせる。


「停止させるかは、君達次第だ」

しかし封印を解こうとするなら、全力で阻止すると言ってきた。


そしてもう一つの提案をしてきた。

それは、次元の穴からレアリー達がドラゴンと共にシリアライザーに行き、シリアライザーを解放。人間の安全を確保してくることだと言う。


レアリー達は考えてくれと言われ解放された。

館に行きそのことを話す。


迷うレアリー達に、ロックは確かに校長達の考えかたも今となっては、仕方無い事かもしれない。


しかし全てが真実とは限らないと言う。

シリアライザーの封印を忘却装置に入れると言われ、脅され入った勇者がいた。

しかし実際は封印はこの島であり、シリアライザーを入れるのは不可能となる。騙されて勇者達は入ったことになる


そんな校長達を信用できるのか。

もし行ったら帰ってこれないとまでいう。

どうしたらよいかわからない四人に、ロックは笑顔で


「ようは、移動用の空間を自分達で発生させて行き来すればいいのか?」


ロックの今度の発明がこれだった。これは、校長達が探し続けていた物でもあった。


レアリーは、向こうに行けたら、全力で歌い続けますと少し笑顔になれた




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