領収書5
注意
この領収書の一部は、現世の生物が使い方を分からないように黒塗りにしてあります。
幽世の商品を見つけた場合、速やかに連絡をお願いします。
「はぁーぁ、ダイエットって辛いな〜。もっと楽にできたらいいのに」私はひとり、部屋で呟く。友達は「痩せすぎ」とか言ってくるけど、そんなことはない、というかなんなら太っていると思う。お菓子も食べるし、ジュースも飲むし、運動もしないし…この間だって、ネット通販でグミをまとめ買いしてしまったし。そんなことを考えながら、眠りにつく。
「人間はん達はこんなんが欲しいんか?うちにはわからんわー…」先日受け取ったばかりの品物、「重さグミ」。これを食べると、体重を好きに変更できるらしい。大佐の話によると女子高生が欲しがるだろうということだが、私にはその気持ちはどうも理解できない。だからこの看板の必要性も分からない。ひとつしか受け取ってないのに看板まで出すのか、?と。
「あの」ベンチに座り休憩していた所、制服を着た女子が話しかけてきた。「あの看板に書いてある、手軽に体重を変えられるグミ、ってなんですか?」看板の効果、ありましたわ。受け取る時に散々文句を言ってしまった大佐に謝らないといけないなと考えてから、商品の説明をする。
「へぇ…毒性とかはないんですか?値段は?」女子高生は、興味をそそられたらしい、次々に質問をしてくる。「もちろん害はないで、うちの「███」が作って安全確認もしてるからな。値段はまだ決めてないねん。あんたが食べて決めてくれんか?」いいですけど、と、女子高生はグミをひとつ、袋から取り出して食べる。直後、体型が変化し始め、少し出ていたお腹のあたりが凹んで行った。
「すごいですこれ!本当に変えられました!味も、何味かは分からないけどおいしいです!!」女子高生は嬉しそうにして財布から5000円札を取り出し、手渡してくる。おおきに、とお礼を言ってから、去ろうとする女子高生に注意点を言っていない事に気がつく。
「おねぇさん、ちょいまち。あんたまだ注意点言っとらんかったやろ?」はぁ、確かにと、ここ最近のお客さんの中で一番まともな反応をする。「そのグミな、特別なもんやから作んのに時間かかるねん。やから、今あるその12個…いや、1個たべてもろたから11個か。そんだけでおわりや。あと、あんまり一度によーさん食べすぎたあかんで。ぐちゃぐちゃなってまうからな。」わかりました、と小さな声で返事をした女子高生は、すぐに走り去っていった。
すごい、夢みたいだ。これを食べれば、いつでも好きな体型、体重になれる。まさに私が望んでいたものだ。浮かれ気分で走りながら部屋に戻り、グミをぽいとなげる。そのままの勢いで鏡の前に立ち、様々なポーズをとってみる。あのアニメのポーズ、雑誌の表紙と同じポーズ。すっかり変わった私に見惚れていると、部屋のドアが勢いよく開いた。
「あんたって子は、何度片付けしなさいって言ったら分かるの!!」怒ったママが部屋に入ってくる。確かに部屋にはゴミ袋が散乱しており、お菓子のゴミも散らかっているが…そこまで汚いだろうか?「あんたがしないなら、あたしが代わりにしてあげるわよ!!そのかわり、お菓子はわたしが全部食べるからね」そう言って、部屋に落ちているポテチや飴の袋を漁り始めた。「まーたグミなんか買って。没収よ、没収!」次々と床に置いていたお菓子を食べていく。そしてその手は今日買った重さグミにのびていきーーー
ママは、どこかへ連れていかれた。重量が増えたり減ったり、形が変わったり。そんな状態のママは、もう人間ではないらしい。なぜこんなことに?私が悪いの?でもこれで、もうママの小言を聞かなくて済むのか…
少し、笑ってしまった。
こんばんは、蝶番です!
書き始めて結構経ったなーと思うこの頃、しかし未だ6本しか作品シリーズを投稿していないことに驚いています…もっと頑張らないとと感じます……
あ、あと投稿おくれてすいません!!もっと頑張ります!!それではまた次の領収書で会いましょう!ではー




