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森と湖と砂漠  作者: まある
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迷い子の苦労3

 何湖ですか?

名高い観光名所に到着です! これで私の命も助かりました。一安心ですね?


・・・・・・・・。


湖の側にある大きな木に座り込み、靴を脱ぎました。足が棒のようです。ここまで何時間あるいたのでしょうか。


疲れました。


それにしても、こんな湖があれば間違いなく、ヨットやら白鳥さんが待機していてもおかしくないですよね。店とか宿とか・・・・。大体、草がボウボウ。道が整備されていないってのはどういうことでしょう。キャンプの周りにダム湖はあっても湖なんて地図になかったような・・・。やっぱり、道路がないのがおかしいです。日本は車社会です。道路がないことは人が来ないこととイコールです。


・・・・・・・・・。


まあ、いいや。

私は気分転換に、リュックからタオルを出して湖に近づきました。


顔は、汗と涙。

服は、泥やら草の汁やら大変なことになっています。せめて顔だけでも拭きたいです。いや、根っからの日本人である私としては、お風呂と着替えをプリーズです。


フヒヒッ。


足元の芝生?の感触がくすぐったいです。湖の水面を覗くと、とんでもなく透きとおっています。なに、このクリスタルなお水、ありえませんてー。


飲めるでしょうか?


いや、生水はいけません。虫さんの宝庫です。心をオニにして飲むのを我慢しました。それから、タオルで顔を拭きました。気分のよくなった私は、結局、体全部を拭きました。


一息ついたところで、陽が落ちてオレンジ色に染まる湖を眺めました。口の中は、イチゴキャンディーです。


押し寄せる不安。暗闇がやってくる恐怖。

そんなこと、おかまいなしの美しい景色。

みんなで目の前に広がる風景を眺められたら、悲嘆の涙じゃなく、感動の涙が流せたのに・・。


私は携帯を開きました。圏外。ダメです。


どうしましょう。

このまま、ここで一晩を過ごすことになりそうです。サバイバルです!


水源の側は、獣も利用します。

ここは、ファイト一発で木登りをしてみましょう。私でも登れそうで、なおかつ私の微々たる体重でも折れない丈夫な木を探しました。何度もズリズリ滑り落ちる経験をし、なんとか登りきりました。

思わず、


「やったどー!」


と叫んだのはご愛嬌です。その頃には、辺りは真っ暗になっていました。太い枝をまたいで、幹によっかかりました。


せっかく、体を拭いたのに汗まみれです。木登りは、体力がいるんですねえー。なんか服が所々破れて、セクシーな衣装になっている気がします。ああ、着替えないのに・・。


私は、木登りで格闘した結果、つぶれてしまったオニギリをゆっくり食べました。最後の食料です。後は、飴一袋とチョコレートとペットボトルのお茶です。もって3日持つでしょうか・・・。


私は、ウトウトしながらも一晩、木の上で過ごしました。なんとか落下せずにすんだようです。



***************************************





 朝の冷たさにブルブル震え、湖面から立ち上がるモヤで視界絶不調の薄暗い中、目を覚ましました。



「なんちゅう早起き。」



これは、記録更新です!


 突っ込みどころ満載な主人公で、すいません。

苦労話、続きます。

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