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森と湖と砂漠  作者: まある
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迷い子

 私の名前は、有栖川白亜ありすがわはくあと申します。今、絶賛迷い中です。かれこれ、一時間は歩いているでしょうか?

決して私は方向オンチなどでは、ありません。

勘がいいほうです。駐車場で車を停めた位置だって、家族の中で一番先に見つけます。車から見える景色をなんとなく覚えていますし・・・。記憶力はあるほうなのです。数学は最悪ですが・・・。

この前も目も当てられない点数を取り、兄にバカにされて、特訓を受けたばかりです。あの鬼畜兄様め! 人の頭をポコポコ叩きおって! 残り少ない脳細胞をこれ以上減ったら、どうしてくれるんでしょうかね!


ああ、いけない。


話が脱線してしまいました。これもかれも歩き続けるのがよくないのかもしれません。


ああ、しまった。


迷子の鉄則をスッポリ、キッカリ忘れていました。むやみに歩き回ってはいけなかったんです!


私、バカです。泣きたくなってきました。いや、もうすでに泣いているんですけれどね。


私は、大きな幹の根元に腰を降ろし、膝の中に顔を埋めました。きっと大騒ぎになっていますね。


みんな、ごめんね。


私は、家族と友達数人とキャンプに来ていました。今日は、二日目で山登りに来たのです。本格的な登山ではなくて、初心者でも十分余裕の散歩の延長ものです。だから安心して、マイナスイオン~とか鼻歌を歌いながら歩いていました。それなのに、なぜ私一人だけが歩いていることになるのでしょう?気がつけばそこは、鬱蒼とした森の中でした。道も標識も地図もなく獣道でした。くるぶしまである草、蔦のからまった木々、見上げるほどの高い木の隙間から空がチラチラ見えます。


おかしいです。


ハアー。


と大きくため息をついて、リュックの中をガサゴソあさりました。携帯を見ると圏外の文字が見えます。こうなりゃ、文明の機器もかたなしですね。節電のために電源を落とし、飴玉を口の中に放り込みました。疲れた体と混乱しきった頭に糖分が染み渡りますー。

数ある小説の中から、お越しくださいましてありがとうございます。

つたない文章ですが、よろしくお願いします。

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