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タイトル名は下段読み 上段読みでもあります→㌚㌚㌬㌤㌌㌪㌬㌥㌟㌞㌨㍅㍂㌩㌞㌧㌭㌠㌤㌾㌧㌤
「危ないっ!!!!」
私・更紗は高校の期末テスト明けの帰り道に信号のない道路を横断していたの。遠く誰かの大声に顔を上げるとタンクローリーが目の前に。道幅はそこまで広くない道なんだけど大型の車が抜け道として利用してるから危険だって学校でも家でも何度も注意されてたのにね。テストの後で眠くて注意力が散漫になってたことと、歩きスマホをしてたから私の自業自得かな。咄嗟に目を瞑ると大事故が起こった轟音が聞こえてきて、そして私は意識を失って…
「ヴいすいえをいdkjれ!!」
体感では数秒。目を覚ますとそこは住宅街じゃなくて、ログハウスのような木で作られた屋内。周囲には大勢の何かがいたの。身長は30cm程なんだけど子供という感じではなくて髭や胸毛がボーボーで顔面は老人。皆がユニフォームのように一様に青い派手な服を着て赤い三角帽子をかぶっているの。私、死の間際に異世界転移しちゃった!?
病院の蛍光灯が視界に入ってお医者さんと両親がいるなんてベタな展開じゃないどころか、、、もう絶対これ地球…じゃないわよね?知っている知識で言うとドワーフ…というよりかは土の精霊のノームの特徴と一致しているかな。…あれ!?私が巨大化した可能性もあったり…するの?私を囲うように30人程の老人顔がそれぞれ分からない言語でたぶん私の事を話しているよね。私は彼らを勝手にノーム族と呼ぶことにしたわ。
数日間、ドキドキしながら様子を伺ってみたけれど、ノーム族は私を生贄にしたり、監禁したり、魔王討伐をさせるような素振りは無かったので、私も好意的に彼らの指示に従ったわ。全員が老人のような顔をしている?なんて最初は思っていたけど、村の中では子供も沢山いるようで、どこの世界でも子供は好奇心旺盛。ひと懐っこく私の周りをうろうろしていて、私を指で突いてきたり、積極的に話しかけてきたりしたの。でも…ごめんね?言葉が分からないのよ。転移の時に女神様だかに会って能力を授かるみたいなイベントをスキップしてしまったのかしら?会えていないわよ!不具合よ!補償よ!メンテナンスよ!…ゴホン。うん。異世界言語自動通訳みたいな能力が備わっていたら良かったのにね。
あらためて寝ても覚めてもこの不思議な世界。やっぱり私は異世界転生?召喚?転移?されちゃってるみたい。タンクローリーが突っ込んで来た時と同じ年齢・容姿・服装だから死の間際に誰かの意志で転送されたのかしら?私の来ているセーラー服が珍しいらしく、ノーム族の子供だけじゃなく大人や老人もスカートが揺れる度に何やら感動して拝んでいるみたい。ノームは皆が服装同じだものね。凄く私は目立ってるんだと思う。ちなみに転生もののストーリーはお姉ちゃんや友達の幸が好きだったから私も借りて読んでたわ。アニメにもなった【転生したらイスラム圏だった】【異世界ホウロウ鍋料理】【無職先生】とかを勧められて読んでたから何となく今現在の状況は他人よりすんなり受け入れられたと思うの。
まぁ私は【戦国自衛鯛】シリーズみたいなちょっと違うタイムスリップものが好きだったけど。ざっくり言うと一緒…よね?
村の生活は食糧事情でいえば縄文時代のような狩猟が中心。住居は大きな木の洞や横穴の洞窟に定住こそしているのだけど弥生時代のような農耕や畜産は行なっていないのね。このノーム族の暮らす近辺の動物・植生・地質は地球の知っているものと違い過ぎて、地球の知識で料理、農業、建築で無双できる事なんて異世界ものの展開は無かったわ。そもそも地球でも料理のレシピや農業の知識が私には無いし。家事や雑務を両親に押し付けて楽してた都会の女子高生だよ?学校で教育された知識なんてここでは5教科全部マジ何の役にも立たないし。異世界行ってもネット検索して無双できる系の他の異世界主人公が羨ましい。こちとらまだ言葉すら通じない。やり取りは辛うじてボディーランゲージで通じている程度。まぁ一人背が高く巨人のようだからか何故か崇拝されて、衣食住の世話をしてくれてることは救いなんだけど。
こちらに来てから1か月程が経ったけど、、暇だわ。彼らの言語や文字を勉強するのも暇でやる事が特に無かったから。娯楽は多少あるみたいだけど会話のやり取りできないから参加できないしね~。村の皆とはまぁまぁ仲良くなれたと思う。子供の使う簡単な言葉や遊び程度なら何とか理解できて意志疎通しながら一緒に遊べるようになったわ。それで更に分かった事としては、この村の文明レベルは意図的に抑えられているということ。やっぱりノーム族は土の精霊というだけあって、土地に根ざした生活をしているという事かしら。見せてくれた地図や、カレンダー、時計などは、地球にいた頃の精度と変わらないレベルだと思う。私がここに来たのは7月で、今は8月。これから秋冬に突入するに従って日の出ている時間がどんどん短くなる事も理解できているみたい。そこは地球と雰囲気が似てるんだけど、たぶんここは地球じゃないのよね。この星で数百年前に作成されたって言う周囲500km程の精工な地図を見せてくれたんだけど、地球上では無さそう。見覚えのある地形は無くて、高さが14000mを越える山脈なんてのもそう遠くない場所にあるみたい。
…4か月程経って
確立してきた私の一日のルーティンよ
朝は子供のノームたちが体中をつんつん突いてきて目覚めるわ。彼らも暇だから遊びたいのよね。私を皆で起こすという遊びになってるようよ。もう少し寝かせて欲しいけど…。そして村の皆が全員集まって朝ご飯。1日に朝と夕方の2食だけだからか、朝ご飯から凄く豪勢な食事を出してくれるの。最初は物凄い量を出されてたけど、ジェスチャーで減らして減らして!と伝えて、今では気持ち多めの分量を出してくれてるわ。子供たちは近くで一緒に食べたそうにしているけど、大人たちが私の周りに座ってて、食事中は近づくのを禁止されてるみたいなの。別にいいのにね。
その後に食休みを挟んで大人達は森の奥まで狩りに出掛けるわ。食べられる植物や動物(地球で見た事無い)を私が一番食べてるのが申し訳なく思うけども、だからといって私一人で生きていく事はどう考えても無理だから感謝して甘えさせてもらってるの。その間、私はノームの子供たちと一緒にノームの老人から言葉や文字の教育を受けているわ。当初は暇だから行っていたけど、今では大人のノームとも意志疎通ができてとても楽しいの。高校で英語の点数は良くなかったけどやっぱり実践に勝るモノ無しね。
「子供のノームがあんたに色々と教えたいのか賢くなった子が多くなった。あんたのおかげじゃの。」
と、老人のノームが私に感謝してきたわ。初めてとも言える褒められた内容がまぁまぁ微妙。まぁ悪い事じゃないのは分かるんだけど。
お昼過ぎになると20人くらいの子供たちとチームになって一緒に森の中の浅いところ探索するの。木の生え方からしてまばらだから林と言ったところかしらね。この時の子供たちが一番生き生きとしているように見えるのは地球と同じね。実際はこのノームの子供達も大人になると森の奥深くに入らなきゃならないから森に慣れるための訓練らしいんだけどね。森の浅い林部分であっても、とてもとても背の高い木。100m程の高さがあるのかな?でも木と木の間隔はある程度空いてるからか、そこまで暗くは感じないのよね。ちなみに森の奥に入っていくともっと木々が密集していて真っ暗闇に近くなるみたい。
子供たちと鬼ごっこや隠れんぼのような事や、変な虫(見た事無い)を捕まえたり、木登りをしたり、私も童心に返って一緒に遊ぶの。そうそう。子供たちと森の中で遊んでいる時に気づいた事。とても体が軽い!これは身体強化LVほにゃほにゃというやつかしら?ステータスオープン!なんて言ってみたけど何も起こらなかったんだけど(怒)。私は以前は運動音痴で垂直跳びが19cmっていう体たらくだったんだけど、ここではゆうに1m近く飛ぶことができるの。まぁノームの子供達はもっと跳ぶけど…。魔法とかがある世界じゃないのは確認済みだけど、自分の体がイメージよりも十全に動く感覚はとても気持ちが良いものね。
この林には蜂がぶんぶんとそこかしこに飛んでいるわ。「ぶんぶんぶーん♪蜂が飛ぶ~♪」と歌っていると「「「ぶnぷ@ぶー はちあとぶー」」」と周りに一緒にいる子供のノーム達も真似して歌を歌うの。飛んでいる蜂を指さして、これは何?と聞くべく首をかしげると皆が「「「はち!はち!」」」と教えてくれる。異世界でもハチで合っているらしい。たぶんミツバチかな?地球の蜂と違って襲ってきて刺してくるような事は全く無いんだけどね。
…しばらく遊んでいると、日暮れ前に泣く変な鳥(見た事無い)のぴょーんぴょーんって鳴き声が聞こえてきて、それが聞こえると帰る時間。皆で一緒に村に帰るの。私の頭の上、両肩、服に10人くらいノームの子供がしがみついててね。皆がわーわーと私に話しかけるので会話をするのは結構難しいのよ。
村に着いてからは体を拭いて着替えて綺麗にしてから夕食の時間。朝と違って思い思いの場所で皆が食事を始めるの。この時は子供たちはこぞって私の近くで一緒に夕ご飯を食べようとするのよ。夕食を受け取るのに遅れて私の近くに来れず大泣きしちゃう子もいるくらい。
そして食後は謎のカードゲームやボードゲームみたいなのを大人も子供も混じって、、私も一緒に楽しむの。ようやく楽しめるようになったわ。1時間ほどやっているとそこかしこで子供が船を漕ぎ出して、大人が子供を抱きかかえて家に帰っていくわ。解散ね。そして私も私のために用意された自室の大型サイズのベッドで寝転がりながらその日に習った言葉と文字の復習、そして、、疲れて私もうつらうつらしながら今日一日を思い出して、、、夢の世界に行くの。
そう。
私は幸せなの。
他の異世界主人公に負けないくらい充実してるわ。
…心残りは勿論ある。
お父さん…
お母さん…
お姉ちゃん…
学校の友人…
もうすぐ彼氏に出来た先輩…
まぁたぶん…。
私のお葬式はあったのかな?
それとも失踪したことになってるのかな?
11月って言えば文化祭、体育祭、合唱コンクールはもう全部終わっちゃったかな?
私が生きてここにいる事をどうにかして伝えたいけど…
そんな術はある訳無いしなぁ。
2年後…
私はすっかり村の生活に馴染んだと思うわ。力仕事は巨人の私にお任せあれ!
…でも、村のノームは私に何か仕事をさせたり、負担をかけるなんてトンデモナイ!という感じで気を遣ってくれているの。いいからいいからって積極的にお手伝いするけど。私みたいなパンピーは酷使してくれれば良いのにね。
複雑な会話のやり取りができるようにもなって、ノーム族の能力についても教えてもらえるようになったわ。別に意図的に私に能力を隠してた訳ではないそうよ。言葉が伝わるかも怪しい状態だったので、ようやくこのタイミングで教えてもらえることになったの。あと私からひらがな、カタカナ、漢字や英語(基礎)の言語を学んだノームの長老が気付いた事実を一緒に教えてくれることになったわ。
ノーム族の能力。それは電波を送受信できる能力。何だか地味?ハイテク?な感じがするんだけど、星は自転をする過程で大地から電波や磁力を発生させているそうなのでその力の一種なんだって。ノーム族が狩りのために森の奥深くに入るんだけど、電波の送受信で道には絶対迷わないそうなの。蝙蝠の超音波でのエコーロケーションみたいなやつかしら?それでね、その森の奥に大峡谷と呼ばれる深さ2km程の谷があるそうなの。普段は狩りに関係が無い場所だからあまり近寄らない場所らしいのね。でも6月のある日、狩りの最中に一人のノーム族の戦士がその谷に滑落。数名が1週間ほどかけて救助のために谷を降りて行ったそうなの。でも残念ながら滑落したノーム族の戦士は遺体で発見されたんだって。代わりにその谷底の横穴になんと氷漬けにされた私が発見されたのよ!これは伝承に伝わる我らノームの守り神だということで村までこれまた1週間程かけて氷漬けの私を慎重に持ち帰り、電波の出力の能力に長けたノーム族の古参が集まり団結。私をサンダーボルトって魔法で、電子レンジのようにチンして温めた、とのこと。…へ、へーっ。私は冷凍食品のように冷凍保存&解凍されてたのね…。
そして更に長老たちは私が過去、この星に存在していたと仮定して、私が扱う言語である日本語や英語(基礎)がこの星から電波として出ていないかを調べたところ、5億年前にこの星から発せられた電波に日本語や英語が含まれていたそう。そこで長老をはじめ、ノームの老人たち、意味は明確には分からなくても、宇宙に向けて電波で送られたメッセージを用紙に書き写して、私に見せてくれたの。5億光年先の電波をこの場でキャッチして写せる能力…、完全に魔法レベルじゃん…、チートじゃん…。でも、私のためになんかありがとう…
その渡された紙には5億年前のメッセージが書かれていたわ。
【人類は2024年から瓦解する
地球に生息してたミツバチが夏の異常な高温で絶滅したからだ
全ての野菜・果物の9割9分の受粉がなされず育たなくなった
人の手で受粉を行なってみたものの圧倒的な人手不足
収穫と労力が合わずにミツバチの偉大さを知るだけだった
人類はあの手この手でミツバチの代替となる案を行なうが裏目裏目をいく
クローンミツバチを生み出し受粉を担ってもらおうとするが
どういう訳か受粉の成功率が低く
そのうえに分蜂に至らず一代限りで滅んでしまう
受粉をミツバチに頼らず
野菜や果物そのものの遺伝子組み換えにより
自家受粉ができるようにしたのだが
安定した味・栄養素が得られず商品にならなかった
しかも遺伝子組み換えの弊害か気付かぬまま土壌が汚染され多くが放棄されることとなった
またどうもベンチャー企業が無茶な実験・開発をしたためか
果物や農作物、家畜を食い荒らす遺伝子が変異した虫や害獣が劇的に増え
同時期に主要穀物の米・麦・トウモロコシも育たなくなる
野菜・穀物・家畜に広まる病気や害虫の多発に
ミツバチ絶滅を起因とする人間のやらかしが関係しているのは明白であった
凶作で食べ物が商店から消えるという事態に陥る
それでも一般市民は
「まぁ一時的な事だろうから1週間か1カ月かすれば、他国から輸入して安定するだろう」
「味は美味しくないかもしれないけど在庫品や備蓄を国が放出して何とかしてくれるだろう」
と、どこか楽観的だった
世界的に同様の出来事が起こっていたので
どこの国であっても食料の確保が難しく
多くの人は2025年の冬を越せなかったのだ
わずか1年と少しの出来事
お金や美術品の価値は無くなる
紙やコインは食べられない
国の自治機能は麻痺する
警官は腰にさげた銃を市民に向けて保管の利く食料を奪う
街中では家に各々がバリケードを張る
それを怠った家は食料強盗団に襲われ備蓄…あるいは命をも根こそぎ奪われる
しかし遅かれ早かれである
新たに食料が市民に供給されることはもう無かった
地球の知的生命体の最期は餓死だった】
このメッセージを宇宙に飛ばした意図は分からないわ。滅亡が戦争によるものじゃなく餓死だったからまだ文化的だって言いたかったのかしら?
900億光年先の宇宙を観測できようが、火星に人類を運ぼうが、ミツバチがいなくなった対応ができずに人類は餓死して絶滅してしまった…らしい。つまり、今私がいるココは5億年後の未来の地球だったのね。
そしてそれとは別に長老から直接言葉で私自身の過去の話を聞かせてもらえたわ。
「同時期の電波を探していた所、更紗様の個人の報道と記事も残されておりました。お伝えします。西暦2024年…というのですかな?7月。更紗様がこちらに移って来たと言われたあの日、タンクローリーが更紗様の直近で横転し、内部の液体窒素ガスが付近に充満しました。転倒した更紗様が瞬時に氷漬けされたようなのです。一時は病院に運ばれましたが咄嗟にコールドスリープへと切り替える案が政府、病院、ご両親から採択されました。更紗様の高校がテストを実施していた時間の9時頃のニュースで、全世界での食糧難と暴動の第一報がNEWSで流れていたからです。市民にはその危険性が伝わるのは遅かったようなのですが、政府の人間には十分危険性は伝わっていたようです。そして民間のコールドスリープを扱う会社に更紗様が一時預けられ、氷漬けを維持していましたが、世界が恐慌に傾いていくにつれてコールドスリープの維持も難しくなりました。そこで更紗様のご両親が一縷の望みをかけて南極大陸の氷の奥深く、最も下の段に更紗様を横たえて疑似的にコールドスリープを維持させたようなのです。温度は-70℃程でコールドスリープに必要な低温こそ維持できませんが、菌、細菌による腐敗や分解は南極では行なわれませんからね。十分であったようです。」
その話を聞いた上で村に保管されている地図を見ると、この土地は、、う~ん。そう。
南極大陸よね。
日本のような四季のある気候や、森林の存在から完全に頭から抜けていたけど、地図は南極大陸を表したものだったんだわ。メルカトル図法で見ると南極は地図の下の方にびゃーーってあったり、地球儀でも棒が刺さってる場所だから見づらいけど、確か南極ってこんな形だったはずよ。氷が溶けていたり海岸線の変化や、5億年での陸地部分の変化があったから全く気づかなかったわ。すんごい高い山も聳え立ってるし。プレーとテクとニクすってやつかしら?そして5億年後の地球は赤道の位置が違うのだと思う。隕石の衝突で歪まされたのか、北極・南極のポールシフトを繰り返す内に何かイレギュラーがあったのかは分からないけど。
あ、そうそう。重力も変わっているはず。1日の時間が同じということは、自転が早くなって遠心力が大きくなった訳では無いはずなんだけど…。地球が小さくなって重力が減ったのかしら?5億年の間で別の知的生命体が反重力だかの実験を成功させたとかかもしれないわね。身体強化LVほにゃほにゃは魔法ではなく重力が5億年前より軽くなっただけっていう物理現象だったのかしら?
ふ~ん。
だから何?
これから女神が現れて在りし日の地球に送還してもらえて、お父さん、お母さん、お姉ちゃん、学校の友人やもうすぐ彼氏に出来た先輩…に会える…って展開がないって事は分かったわ。でも私の暮らしていた日本では亡くなっても輪廻転生してまた家族親類として会えるなんて説もあったし、あの世で会えるなんて説もあるのよ。きっといつか会えるし、もうこの村の中で会ってるのかもしれないわね。
そう…、信じるしか無い…わよね。
私ってば今は幸せなんだから!
お父さん、お母さんも私にそれを強く願ってたと思うの。
ノームの村で私はたくさんのお友達ができたの。
いつも周りに誰かいて寂しいなんて思いをする暇も無いくらいよ。
繋いでくれた命をこれからも一生懸命幸せに生きる事にするわ。
過去のみんなバイバイ!またね!