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異世界人2世×英雄の娘(妹)の食材探しの冒険譚  作者: みかんぼ〜@みかんが丘通信局
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5頁:スライム餅の串団子

 どでかいブレパスとおもって退治してしまったのは、キングプレパスで、その肉は白金貨3枚というとんでもない値段で買い取ってもらえた。

 そして、キングプレパスの肉を親父に譲った俺は……


「あ〜、なんか疲れたな〜」

『ミライ!もう寝ちゃうにゃ?』

「そうだな……」


 俺は、クロと一緒にベッドに潜り込むとすぐに眠りについた。


 翌朝。


「ん〜?朝か?」

『おはようだにゃ!』

「ああ、おはよ」


 俺はベッドから起き上がると顔を洗い、歯を磨く。そして、朝ご飯の準備を始める。

 今日は、残りのスライムもちを使って雑煮とあんころ餅、ミノリイヌの果実を使ったフルーツポンチを作った。


『おはようにゃ〜』

「うーっす」

「おはよう……」


 家族も起きてきた。俺は料理をテーブルに並べていく。


「わぁ!美味しそう……!」

「これは……スライム餅か?」

『もちもちしてて美味しいのにゃ!』

「あ、クロもおはよう」

『おーはーよぅだにゃあ〜』


 みんなでいただきますをして食べ始める。うん!我ながらいい出来だ!


『うにゃぁ〜♪』

「お、クロが喜んでる」

「良かったな」


 クロも満足してくれたようだ。俺も食べてみたけどマジで美味しい。我ながらにいい出来だ。


「ごちそうさまでした!」

『ご馳走様にゃ!』

「ごちそうさん」

「お粗末さま〜」


 みんなで食事を終えると、親父が話しかけてきた。


「ミライ……本当にありがとうな。この肉と脂身は大切に使わしてもらうよ」

「ああ!ぜひそうしてくれよ」


 そして俺は、朝はスライムもちの仕込みを手伝うことになったのだ。


『スライムもちにゃ?』


「そう。スライムを蒸して、専用の杵と臼で潰して、丸めて使うんだ!」

『楽しみだにゃ!』

「そうだな!」


 親父がスライムを洗ってくる。

 俺は杵と臼をセットする。

 そして……姉貴はそのスライムを蒸している。


「お餅の醍醐味と言えば!?」

「そうだな!アレだな!」

『にゃ?』


 俺は臼に蒸したスライムボディを臼に4個ほど置いて杵を持ち、姉貴はスライムをひっくり返す係だ。


「二人共、準備は良いか?」

「はい!」「おうよ」

「では!行くぞ!」


 そして、スライムを叩いて、伸ばしてひっくり返しての作業を始める。


「えっさ!」「ほいさ!」


 俺が杵でスライムを叩いて潰して、姉貴が餅をひっくり返すという作業をひたすら繰り返す。そして、スライムはどんどん半透明の白さから真っ白になっていく。


「そろそろかな?」

『にゃ!』

「はい!お餅完成です!」

「じゃあ、次はお父さんとアカリだな」


 俺は出来たお餅を持っていくと、加工しながら親父たちの様子をみる。

 全体的に打ち粉をつけて、餅を一口大にちぎって丸めてそれを串に刺していく。それを四角い蒸し器に並べていって、スライム餅を蒸している隣で同じように蒸す。それを大量に作っていくのだ。

 あ、時間かかっちゃうから短縮魔法も使わないとね。


『すごいテンポが良いにゃ。普段はゼリーとかで提供されるものをそんなふうに扱うにゃんてな……』

「そうなのか。確かに寒天風も美味しかったけど、やっぱり俺はスライム餅が美味しいけどな。」

『異世界人と2世は凄いことをするのにゃ……』


 そして、出来上がったスライム団子餅。


『この見た目……絶対に美味しそうだにゃ!』

「ははっ、ここからだよ。」


 姉貴は、あんころを作っている。

 ムラサキマメフクロウのあずき豆を水で浸して置いたものを煮て、お砂糖を加えて煮る。


「お父さん、あずき豆炊けたよ?」

「よし!じゃあ、潰すのとはんごろしにするもので分けてくれ」

『にゃ……!?半殺し……』

「クロ。多分、意味が違う。そういうのじゃなくて、豆を半分潰して、和えたやつ。つぶあんっていうんだ。」

『にゃ、にゃんと……!』

「お餅もそろそろかな?」


 俺はスライム団子餅を蒸し器から取り出して冷ます。その間に親父が石臼を取り出して、乾燥したフクロマメンガの豆を挽いていく。


「うぉぉぉ〜〜〜!!」

『にゃ、にゃに〜〜!?』

「あれは、きな粉を作ってるところだな。豆を挽いて、粉末状にするんだ。餅にのっけたり、トーフスライムに乗せたりすると美味しいぞ〜」

『にゃ……にゃんと恐ろしい……』


 絶句してるやん。この猫。


 そして俺はスライムと水とお砂糖、醤油を入れたものを混ぜ合わせ、熱を加えてトロトロにする。

 みたらし団子のタレと言うものだ。


 そして、それぞれスライムもち団子の素材ができたのだ。

 ここから、串団子を両面焦げ目が付くくらい焼いて、各材料を乗せていく。

 甘いタレに、甘塩っぱいタレ。そしてあんこにきな粉に砂糖と塩を入れたやつがスライムもち団子に乗って完成する。


「『スライム串団子』……完成だ!」

「ああ!最高だな!!」


 親父は満足そうにスライム串団子を見つめている。姉貴も満足そうだ。クロに至っては……もう待ちきれない様子だ。

 俺はスライム団子を皿に盛って、姉貴のところに持っていくと、嬉しそうに言った。


「やった〜!おいしそう……!」

『にゃにゃ!なんと可愛らしい見た目にゃのにゃ!!早く食べたいのにゃ!』


 クロが目をキラキラさせて、お皿を見つめている。そんな姿を見て俺は笑った。


「じゃあ、食べるか!」

『やったーー!!』


 俺たちは一斉にスライム団子を口に運んだ。うん!やっぱり美味いな!姉貴もご満悦のようだ。クロはというと……


『うにゃぁ〜♪美味しいのにゃ!とっても、もちもちでふわふわしてるにゃあ〜』

「よかったな」


 俺がそう言うと、クロは嬉しそうに鳴いたのだった。そしてご飯を食べ終えた。


『スライムっていろんな形になれる最強の食材だとわかったのにゃ!』


 クロはそう言うと満面の笑みになった。

 その後、俺はキングブロプスの件で用事があって、店にはいなかったが、姉貴曰く……あれだけ大量のスライム餅団子と素材を作ったのにもかかわらず、閉店の1時間前には完売したらしい。

 親父の作るおやつは世界一最強だと思う。

 なお、この作り方……子供や高齢者の方には向かない食べ物になっちゃうので、食べるときはよく噛んで欲しいことをお品書きを書く魔導版に書かないといけないのだ。



『この料理は、喉に詰まりやすい特性を持っています。よく噛んでお召し上がりください。』……と。




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