番外編:クイーントラウトの生態
今回は、この世界におけるトラウト……鱒と鮭をモチーフとしたシャーモンの特性の解説編となります。
ルーゼンブルク、レストランギルド併設の卸売市場にて
「それにしても、何でクイーンシャーモンだけ海から遡上下のにも関わらずこんなに身が引き締まるんだ?」とレストランギルド長と冒険者ギルド長のおっさんが言ったので、俺は解説することにした。
「親父曰く、トラウト……マスと鮭系の魔物には2種類の生活形態も異なる種類がいると予測しているみたいです。そのうちの1つ……『アトランティック』は、遡上して卵を産み付けては海を下り、翌年また来ては卵を産み付けてはを繰り返すみたいで、ボロボロになることはないと言われているそうです。」
「なっ……確かに、クイーンシャーモンはボロボロになってる感じがしないな」と卸売市場の社長は、俺の解説に納得した。
「で、もう1つの『トラウト』系は?」
そう俺は質問した。
「はい。川で生涯を終えるタイプは『パシフィック』と呼ばれるみたいです。川の中腹で泳いでいるときが食べ頃なんですけど、上に行くにつれて驚異的な存在が現れたりして、最後には体力が尽きてしまうそうです」
「なるほど……。でも、何でその2つに別れるんだ?」と卸売市場の社長が聞くので俺は言ったのだ。
「……これは、親父の仮説ですが……『トラウト』という魔物は、遡下型と帰省型に別れているんじゃないか?と言ってました。」
「それは、どう言う意味だ!?」と卸売市場のおじさんは言った。
「はい。遡上型は産卵期になると川を上って卵を産んでまた下ってくるタイプで……帰省型とは逆ですね。帰省型の魚たちは、川の中で生まれ海で育って、川に戻って生涯を終える……。」
「なるほど。つまり……『アトランティック』『パシフィック』は、その生活形態が真逆な2つに分類されるということか?」と冒険者ギルド長は言った。
「はい!その通りです。」
「でも……何でそんな仮説を?」
「それは、『アトランティック』の魔物は、川から海へ遡上する魚たちでも体力がすごくあって、産卵して直ぐ海に戻るから。『パシフィック』の魔物は川で生まれ海で育って川で一度きりの産卵をして生涯を過ごす魚たちだと言われています。」と俺が言うと彼は言ったのだ。
「なるほどな!だから、その2つに分類されるのか……」
「はい!そしてこの説を裏付ける証拠がもう1つあります!」
「何だ?それは」
そう俺は言って、ある資料を見せた。そこにはこんな内容が書かれていた。
【パーリ市・レストランギルドと冒険者ギルド合同の生態系調査に関する報告書】
「これは……何?」とスイさんは言うので、俺は言った。
「これは……俺の親父も参加した調査の報告書なんですけど、アトランティックと呼ばれるトラウト系の魔物でも別格の『ケルト』と呼ばれる魚がいるみたいなんです。」
「ちなみにその調査は?」
俺は彼女の問いに答えた。
「……この報告書だとそのケルトに……あった!キングシャーモンもある!!」
「なるほど……奴らは、海と川……両方のアジトに、いたわけだ」
「そうみたいです。最近は魔物の生態も明らかになっているものも多いんですけど、トラウト系はまだ大部分が明かされていない……というか、まだ研究が進んでないらしいです」
「なるほど。それで『キングシャーモン』は、そのケルトに分類する生態ってことね?」とスイさんは言うので俺は答えたのだ。
「……そうみたいです。」
「しかし、なぜこのタイミングで?今までもそうだったなら、もっと早くに……」と市場長がそう言うと彼女は言ったのだ。
「でも、コレでシャーモンの特性はわかったわ。それにパーリ市の公的文書も此処にある以上、この情報に嘘はない。」
「あぁ、そうだな」と男性陣はうなづいたのだった。
参考記事:
・ログミービズ
https://logmi.jp/business/articles/323811
・Wikipedia
鮭→
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%B1
アトランティックサーモン→
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%A8%E3%82%A6%E3%82%B5%E3%82%B1
・遡河魚
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A1%E6%B2%B3%E9%AD%9A#




