14頁:国王様からのプレゼント
王都から帰ってきて、数日後。
俺は国王様からもらったお土産の中身が気になり、アイテムボックスから取り出した。
「よいしょっ……と。」
『開けるのニャ?』
「おう。中身が気になってな。」
あのあと、国王様と親父は久しぶりに飲み明かしたいとか言っていて、俺達はそのまま王宮に泊まることになったのだ。
幸い、食事や礼作法は親父に厳しく以前から言われていたため、お咎めとかはなかったけど、末っ子王子様達とお話したり、魔法を教えたりしてたな〜。
「さてと、開けるか!」
俺はワクワクしながら箱を開けた。するとそこには……
『にゃー』
「おぉ〜これは……」
服だ。俺と同じ瞳の色の袖なしタートルネックにスカートの下に履くズボン。スカートに、長袖の防寒着?も入ってる!
それにこのスカート部分についているこの黒いボタンみたいなやつ、似たようなものがある。もしかして……
「……着てみるか。」と、俺はとりあえず着替えることにした。
「うん!なかなか似合ってるんじゃないか?」
『すごくいいニャ』
着てみると案外ちょうどよかったのだ。流石は国王様である……
そして、普段に身につけている装備とかを付け直して、見ると……
「うぉぉぉ!めっちゃ良い!かっこいいじゃん!」
赤いドレスみたいな仕事着みたいな感じで、動きやすそうな服だ。
そして、このスカートのボタンの正体は、上着掛けだったのだ!
「すげーな!これ!」
『ニャ』
そして、この服装。普通の仕事着かと思ったら、なんと……
「え!?これ、防具なのか!?」
『そうだにゃ。しかもよく見てみると色んな効果が付与されているにゃ。全てのステータスの上昇及び、状態異常無効、HP自動回復付与などにゃ。』
「すげぇ!」と、俺は思わず叫んだのだった。
早速親父たちに見せようと俺は下の階に降りてみた!
「親父!この服、格好良くね!?俺の服の趣味貫いてるんだか???」
「だって、俺が教えたもん。どうしてもミライに土産物持たせたいって言うから」
「マジで!?」
「あぁ、マジだ。」
『一式防具にゃ。それに、異世界人』
「あ?」
『あの防具……魔力の色が強く出るようになっているにゃ。あんなに濃い赤……初めて見たにゃ』
「えっ?もしかしてやばいの?」
『多分。アレ……我よりも強いかもにゃ。到底敵わないにゃ。』
親父とクロは何か話していた。
俺は、わかんなかったけど、とりあえず親父とクロが仲良くなってくれたのは嬉しかった。
「ミライ、その服な。着用者の魔力の性質に反応して色が変わるんだ。」
「え!?そうなんだ。」
「あぁ。まぁ、普通はこんなに濃い色にならないんだけどな……」
「そうなのか?でもすげーじゃん!」
「はぁ〜本当にお前は能天気だな」
そして、俺とクロは再び「あの村」へと向かうのだった。




