【10−2頁】レストランギルドの新聞
「なになに……『国で一番の大衆食堂と名高い満腹屋の食材調達人が狩ったレッドボアが白金貨100枚で落札……落札者は、王都国室厨房』ぉ!?」
『にゃ……コレは……』
親父は興奮した様子で、俺に言う。
「ミライ!!お前……お手柄じゃねぇか!!」
「え……?」
「だって俺、異世界の料理人だし!それに、こうして大衆食堂らしく、常に人で溢れていて……俺達のご飯で美味い、美味い……て!俺まじで嬉しい!!」
親父は目をキラキラさせながら、俺に言う。
「ミライ……ありがとう!」
『にゃっ!』
俺も嬉しくて泣きそうになる。すると親父が言った。
「あ、あともう一つ……これ見て欲しいんだけど……」
「?」
「最近、色んなところで魔物が暴れているらしいの。お父さんたちが戦った、あのカニーギアが水源のある場所に出没しては暴れまわっているみたい。」
「血抜きじゃなくて、この場合締めないといけないんだよなぁ……」
親父は、難しい顔で「カニーギアの弱点が特殊でな〜、お腹の三角あたりの頂点をこう……グサッと槍かなんかで刺してだな〜」とブツブツ言っている。
俺はすぐに、メモを取って親父に聞く。
「その魔物って……レッドボアより強いの?」
「多分な」
「でも、解体するときどうすればいいのかな……?」
「生だとあまり鮮度が長持ちしないから火魔法とかで熱してから解体するのが基本だな。」
「マジか〜」
俺は悩む。レッドボアよりも強いのであれば、気をつけないといけないからな……
すると、親父は思い出したように言う。
「それともう一つ!あのカニーギアと同等に厄介なやつがいてな……コカトットリスの成体……あいつの爪が鋭くて、俺……何度も殺されかけたんだ!」
「お父さんの英雄時代に食べたご飯の話になると、いつもこんな感じだよね……」
「あはは……」と俺は笑う。
俺は親父に質問するのだった……
「コカトットリスって?」
『にゃあ』
すると、親父が答える。
「カニーギアよりも厄介でな〜、まず爪が鋭いんだ!しかも結構速いし、空も飛べるから厄介なんだよ!」
「なるほどなぁ……」
俺はメモを取る。そして親父は言う。
「あと、尻尾の先に毒針があるからな?刺されないように気をつけるんだぞ」
「うげっ、まじか……」
『にゃー……』
俺はため息を吐いて、親父はメモに書き足しながら言う。
「あとは、とにかく腹が減りやすい!だからカニーギアよりも狩るのが難しいんだ……まぁ、俺なら余裕で倒せるけど!」
「お父さんのその自信がどこから来るのか分からない……」
姉貴は呆れた様子で言ったのだった。
そして、俺は親父と姉貴に伝えなきゃいけないことがあることを思い出し、言う。
「あ、そうだ!親父と姉貴に言わなきゃいけないことがあった!」
「ん?なんだ??」
「お父さんなにかあったの?」
2人はきょとんとした顔で俺を見る。俺は少し笑って言った。
「あのな……レッドボアを狩ったことでさ……」
「……え゛っ…」
「10日後の献上式に参加することになったんだわ。」
「「なっ……なんだってぇ〜〜!」」
【祝!10話分公開!!!】
読んでくれとる皆さんへ
まいど、ありがとうだがや!おかげさまで、やっとこさ10話まで投稿がね。これも読んでくれとるみんなのおかげだわ。
ほんでも、まだまだこれからもおもろい話をいっぱい書いていくで、楽しみにしとってちょうよ。
コメントや評価もすごく励みになるで、これからもよろしく頼むわ!読んでくれて、本当にありがとさん。また次の話も楽しみにしとってちょうね。
作者:みかんぼ〜@みかんが丘通信局 より




