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第67話 遺跡発見

俺とチヒロはなんとか二体の強力な魔物に勝つことができた。しかし、チヒロはともかく俺はケガも酷く魔力も尽きかけていた。

「二人ともお疲れさま~。もう日も暮れてきたし、今日はこのあたりにしましょうか」

アカリの一言により今日は休むことになった。


それから3週間が過ぎた。辺りは木々に囲まれて、人工物らしきものは見えない。それどころか何故か魔物さえ見なくなった。

「多分このあたりのはず」

アカリが自身の持ってきた地図を見ながら(つぶや)く。

「でも、遺跡っぽいものなんか一個も見つかれへんで」

「そうなのよね~。とりあえず、ここら辺を拠点にして皆で探してみましょうか」


7人を二組に分けて捜索することになった。俺はシズク師匠とムツキの三人で探すことになった。魔術が使えるムツキと父さんを別々の班に分けてたらしい。何かあったら空に魔術を放ち、知らせるようだ。早速行動開始だ。

「探せって言われてもな~。見渡す限り、それらしいもの無いよな~、ヒサメ」

「そうだね。師匠は何か見つけましたか?」

「う~ん。うちも遺跡調査を何度かしたことはあるんやけどな、手がかりが全くないからな~。というか、うちらアカリ以外は戦闘がメインの冒険者やからな~。ちょっと難しいかもな」

結局、その日は両チームとも目ぼしい収穫はなかった。


夕食も終え、俺は師匠に修行を付けてもらった。移動中は忙しくて中々できなかったが、拠点が決まっているので時間があった。

「この旅で魔物と戦ったけど、やっぱり一番印象に残ってるんは、あの犬か?」

「そうですね。あれは死にかけましたから」

「魔力切れまであがいた、粘り勝ちやったね」

「自分の力を出し切れませんでした」


「そうやね。相手が(から)め手を使ってきたからな。そういう相手は慣れやな自分の長所を潰される。速さやったりな。でもよう勝てたよ。アドバイスするとしたら、視野を広くもつことやね。搦め手が来る時の兆候(ちょうこう)を見逃さんことや。まぁ、正直な性格のヒサメにはちょっと難しいかもな」


「兆候ですか。頑張ります」

「うん。じゃあ今日のところはこのぐらいにしよか」


そうして今日は眠ることにした。魔物がいないからといって夜の番をなくすわけにはいかない。今日は俺のペアはハデスだった。正直、ハデスとはほとんど話したことがない。仲良くなれるだろうか。

「よろしくお願いいたします」

「ああ、よろしくな。ヒサメ」

「ハデスさんはいつからアカリさんと一緒にいるんですか?」

「前世からの付き合いだな」

「え!そんなに前から!友達とかですか?」

「いや、そんな関係じゃない。強いて言うなら恩人だ」

「そうなんですか」

「聞きたいのか?」

「そうですね」

俺は興味本位で聞いてしまった。

「あんまり深くは話せないが。俺が仕事でミスをして追い出されたんだ。俺は今日食べるものにも困っていた。そんな時に声をかけてくれたのがアカリだった。それから俺はアカリの補佐役のような仕事を任された。だが、二人とも死んじまってな。それで運よく二人ともこっちの世界に来れたんだ」


「アカリさんは優しいんですね」

俺はアカリの見る目が少し変わった。盗賊のこともやはり他人を思ってのことだったのだろう。俺の方が間違っていたのか。

「それはどうだろうな」

ハデスがよく分からないことをいう。

「え?」

「いや、なんでもない。それよりもヒサメこそ。他の人たちと知り合いらしいじゃないか。ヒサメのことも教えてくれよ」

「はい」


俺たちは今回で大分話せるようになった。ハデスは思ってたよりも話しやすかった。初めて見た時、その眼が冷たく感じたが気のせいだったのだろう。


そして次の日。俺たちはまた遺跡を探し出す。探し初めて少しした時だ。ムツキが話し出す。

「シズクさんのスキルでなにか分からないですか?」

「ああ使ったことなかったな。自然物に効果ないし。一回使ってみよか。スキル天眼(てんがん)

すると師匠の瞳に丸い模様が浮かぶ。

「な!」

すると師匠が驚く。

「どうしたんですか」

俺が聞く。

「なんやこれ。辺りの魔力が吸い寄せられとる」

どうやら空気中の魔力が吸収されているみたいだ。俺は魔術師のムツキに目を配るが、どうやら分からないみたいだ。

「ムツキや父さんにも気づかれないようにですか?」

「ああ、スキル使うまで、うちも違和感すら感じんかった」


それからムツキが魔術で知らせ、集める。そして師匠が説明する。

「偶然ってことはないでしょうね。恐らくその魔力の先にあるはずよ」

アカリがそう結論付ける。俺も同意見だ。


それから師匠の案内のもとに魔力を辿(たど)る。歩くこと十数分、師匠が足を止める。

「ここやな。どうやら結界やな」

「結界ね。壊せそう?」

「完全には壊せないけど、隙間くらいやったら。まぁそれもすぐに修復されるやろうけど」

「それでもいいわお願い」

「分かった」

すると師匠が剣を抜き構える。そして剣を振るった。すると空間に(ゆが)みができる。

「そんなに持たへん。早よ入って」

俺たちは次々と歪みの中に入っていった。すると何もなかった場所に巨大な遺跡が現れたのだ。

個人的に指摘あったので解説。

シズクが言っていたセリフで「慣れやな」とは「慣れないと」って意味です

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