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第36話 魔人化

ビギンの街に着いて数ヶ月した時に俺は神様から新しく異世界人が来るという神託(しんたく)を受けてヒサメと出会う。そしてアウフの街にシズクを呼びに戻った後にSランク任務を受けて、Sランク冒険者となり、イーハルの街に行き、今に至る。


俺が話し終えると、神樹様が呟く。

「なるほど。短い期間にたくさんのことがあったんだな」

「いや、十年以上経ったつってんだろ!」

「はっはっは、そうだったな」


まあ、神樹様はそれこそ一万年生きている。たった十年という感覚なのはしかたないのだろう。

「しかし、転移の魔術まで身につけていたとはな。それに(くだん)の魔術書は私も知っている。当時は誰がこんな魔術を身につけれるんだと笑っていたが、実際にいるとはな」


あの魔術書を知っているし、当時とは。まさか、あの遺跡に置いたの神樹様じゃないだろうな?否定できないのが凄いところだ。

「お前は里にいた時から魔人化や魔力干渉とか意味の分からない魔術を開発していたな。一体どういう魔力制御をしているんだか」


「それに関してはスキルのおかげとしかいえないな」

「そういえばスキル持ちだったな。見て分かるものではないから忘れていたよ」


「それに異世界人だっけ?他にもいてよかったじゃないか」

「そうだな。少しホッとしたよ」

俺は神樹様にだけ俺の正体、異世界人であることを話している。というか、いきなり里の内部に入ったのだから話さないと敵と認識されたかもしれない。

「少し隠していることもありそうだが、まあいいとしよう。それよりもだ。お前の魔術、戦闘の腕前を師匠に見せてくれたまえ」


「どういうことだ?」

「少しお前の成長具合を肌で感じたいのさ。ここでは周囲に被害が及ぶ。少し離れるとしよう」


神樹様と俺は人気のない場所までやってきた。

「さて、始めようか」

神樹様はノリノリだ。やるしかないようだ。


いつでも魔術を発動できるように構える。先に動いたのは神樹様だった。秘術でサンドラの周りに木を生やし、その一本一本が俺に向かってくる。俺は火の魔術でそれを焼き払う。あたりには水蒸気が舞う。それにより視界が封じられる。

「まずいな」

俺は魔術師だ。接近戦は不得意だ。しかし、新樹様は違う。一万年も生きているのだから当然、接近戦も学んでいる。自分の体の周辺に防御結界の魔術をかける。次に風の魔術で水蒸気を吹き飛ばす。


「オラー」

晴れたと同時に神樹様が現れ、その拳が俺の結界に当たる。次の瞬間、結界にヒビがはいる。

「噓だろ!おい」

俺はすぐにバックステップで距離を取る。


新樹様は追ってくる。

泥濘(ぬかるみ)

俺は水魔術で足止めをするも神樹様は秘術で木の足場を作りながら追ってくる。


そのまま接近戦になる。俺も身体能力は高いほうだし、魔術で底上げしている。それにもかかわらず神樹様は俺の上をいく。

「分かってはいたが、強いな。仕方ない、魔人化」

神樹様は何かを察知したのか一気に距離を取る。

「久しいな、その姿のサンドラを見るのは。何度見ても凄い威圧感だ」


俺は魔力回路を流れる魔力量を何倍にも膨れ上げる。普通ならできない芸当だが、スキルにより無理やり発動している。それにより、身体能力と魔術の威力を爆発的にあげることができる。身体は魔力回路に流れる魔力量が増えたことにより、俺の魔力の色である緑色に淡く光っている。


「お前の魔人化の弱点は魔力回路の負担が大きいために長く持たないことだったな。普通は時間を稼ぐのが定石なのだろうが、それではお前の実力を見れんからな。相手してやろう」


俺は秘術の木で神樹様を捕まえようとする。

「この私に秘術だと?流石にそれはなめすぎだ。押し返してやる」

神樹様も秘術を発動し、大樹と大樹がぶつかりあう。

「秘術で勝てるとは思ってねーよ。魔力干渉、爆破」


俺は大樹を爆発させていく。これで終わってほしいが、神樹様相手では無理だろう。

「いや~凄い爆発だな」

神樹様は自分の周りに木をとぐろのように巻き付けて対処していた。秘術の練度だけではなく使い方も上手い。


「今度はこっちからだ。竜巻(たつまき)

竜巻は通ったところを破壊していく、一点集中の魔術だ。俺は更なる風魔術でレジストする。すると、目の前まで神樹様は迫っていた。


噓だろ?俺が竜巻消してなかったら、自分の魔術にやられてたぞ?


またしても接近戦だ。しかし、先ほどとは違いまだ対処出来ている。

「先ほども思ったが、体術の基礎が出来ている。誰かに教わったな?」

「ああ、そうだよ」

「前は我流の喧嘩(けんか)体術だったのに」


体術では負ける。何かしないとな。


「ぐっ!なんだ?」

神樹様は俺に触れた瞬間、動きが止まる。俺はその隙に距離を取る。


「身体に雷を(まと)わしたか。一歩間違えれば自殺行為なのによくやるな」

これで、接近戦をなくすことに成功した。しかし、決め手がない。何をしても木の魔術で防がれるだろう。


そんな時だった。

「では、私も少し本気をだそう」

そう言うと神樹様は手から何かを落した。

「秘術、杖創造」

すると、神樹様の足元から一本の杖が現れた。その杖からはとんでもないようなオーラが放たれていた。

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