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厄災の子 ~運命に負けて異世界に行く~  作者: 香川寿太郎
第一章 始まりの街 ビギン
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第9話 初のダンジョン

ダンジョンに入った。外とは隔絶(かくぜつ)された雰囲気で少しひんやりとしている。

歩くこと15分、ようやく魔物が現れた。狼の魔物、ウルフだ。

「思えば、この世界で最初に会った魔物もお前だったな。あの時は逃げ回ってたな」

思い出に(ひた)っているとウルフが攻撃してくる。

「おっと」

俺はそれを避けると同時に剣を抜きウルフの首をはねた。

「ふー。今は師匠がいない。慎重に行かないと」


現れる魔物を次々と倒して順調に進んでいたが、ここで数十匹の魔物が現れる。流石(さすが)に一度にこれだけの魔物を相手にしたことはない。一度引こうとしたが時すでに遅し、背後にも魔物がいた。どうやら囲まれてしまったようだ。

「こうなったら一匹一匹確実に|仕留(しと)めていくか」


俺は魔物を次々と倒していったが、熊の大型魔物を仕留めそこなう。

「刃が止まった。なんて固い筋肉なんだ」

そしてそのまま俺は熊のタックルをくらい吹き飛ばされる。

「グハッ!」

倒れて無防備(むぼうび)な俺に小型の魔物が(おそ)いかかる。


俺は咄嗟(とっさ)に地面に手を触れ、スキルを発動して地面から岩槍を作り出して魔物たちを倒す。

「ははっ、ダンジョンの床は固いんだな」

しかし、俺に休んでいる暇はない。さっき仕留め損ねた熊の魔物が残っている。


熊は俺に向けて(するど)(つめ)を向ける。俺はそれをギリギリで避け、バックステップで距離を取る。熊はまたもやタックルを仕掛けてくる。俺はサイドによけながら相手の顔目がけて剣を降った。顔に直撃はしなかったものの、片目を(つぶ)すことに成功した。

熊は痛みのあまりに大声で()えた。

「グギャァーーー」

俺はその隙をつく。死角である、潰れた目のほうに潜り込み熊の首をはねた。

「ふぅ~。なんとかなったな。身体の疲れも痛みも修業に比べれば大したことはない。けど、本気で俺を殺そうとしてくるのは中々慣れないな」



俺は呼吸を整えてから先を進んだ。先ほどのように囲まれることはなく大してダメージもない。

そして、歩いていると大部屋の空洞に足を踏み入れる。中には先ほどの熊よりも数倍でかい、黒い毛並みの狼の魔物がいた。

「さっきと同じウルフ…ではないよな、明らかにでかいし黒い」

俺は考察をしていると、相手が先に動いた。なんと相手は魔法を使ってきた。それも見たことのない黒炎だ。

「これは、ちょっとまずいかも」

俺がそう(つぶや)いた瞬間に、俺の視界は黒い炎で埋め尽くされた。

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