盗賊団のアジト
お待たせしました。
今回はちょっと描写がセンシティブと残酷なものがあります、お気を付け下さい。
冒険者ギルドを出て、ノリス森林のまで来た俺は近くに盗賊達の痕跡が無いか探していた。
魔物との戦闘を避けるため多少魔力は消費するけど、チェンジスキルでダークアサシンにフォームも変えている。
そうして近くを探索していると、血溜まりを見つけた....それも人間のだ。
「これは.....剣で斬り落とされた腕か...。
ここに生息してる魔物だとこんな鋭利な牙や爪は無いから、噛みちぎる感じになるはずだし」
ん?腕は落ちてるけど、死体が無い....それによく見たら近くに血がどこかに向かっているあとがある...それに複数の足跡も....。
こんなに血の匂いがしてて、腕が魔物に食べられていないという事はあまり時間は経ってないな。
「追いかけるか!」
気配を遮断しながら走り、少しすると話声が聞こえてきたので、慌てて茂みの陰に隠れる。
「新人っても流石冒険者...装備とか金とかなかなか持ってるねぇ」
どうやら盗賊のようだ。
さっきの腕の元の持ち主と思われる隻腕の青年は既に息絶えているようだ。
冒険者を助ける事が出来なかったのは残念だが、こんなのは正直日常茶飯事だ。
助けたくても全てを助ける事は出来ない、全力は尽くすが....。
とりあえずこの盗賊達がこの場を離れてアジトに帰るのを尾行して、アジトを特定して殲滅する。
「他のパーティメンバーの奴らも逃げた先で捕まってるだろうなぁw」
「確か2人女がいたよな?」
どうやら確実に2人は生存者を確認出来そうだ...。
この2人を助ける。
「いたいた!!アイツら捕まえたらアジトで遊ぶのが楽しみだなぁゲヘヘヘ」
コイツら.....流石盗賊と言うか、清々しい程のゲスだ。
食料の問題等で仕方なく盗賊をしてる人達を見た事を見た事あるが、捕虜の扱いは丁寧だったぞ。
コイツらは真性の盗賊って訳だ。
最終的に殺しても心が痛まなそうで助かるよ。
「ボスの許可が出たらだがな、奴隷として売るんだったら傷物には出来ねぇし口だけかもな」
「さて、戦利品も回収したし帰るかぁ」
「おう」「了解」「ウッス」「了解だ」
会話をしていたのは3人だけだが、この場に盗賊は5人。
他の場所も含めれば20人ほどいると思われるなこりゃ。
アジト内部のヤツらも含めれば100人はいるだろうし、奴隷って単語も聞こえたし捕虜扱いされている他の人達も含めたらもっとふえそうだ。
盗賊連中が帰る寸前...そのうちの1人の影の中に闇魔法Lv4で使えるようになる『影潜み』を使い侵入する。
闇魔法の派生に影魔法があるが、俺は現状使えない。
影魔法は自分や敵の影を使って攻撃するらしい、しかし闇魔法の範疇で使える簡単な影は使える。
それがこの『影潜み』だ。
効果は簡単、対象の影の中に入るだけだ。
攻撃とかは出来ないが、内部で大人しくして潜入するには最高の魔法だな。
後何故か影の中にいるのに、周りの景色は見える。
しばらくすると洞窟が見えてきた。
そして、他の仲間達が現れ始め、それぞれ戦利品を抱えている。
そのうち2つの集団は気絶している女冒険者を2人担いでいた。
片方は魔法使いっぽい13〜15歳ほどの少女で、もう片方も同い歳ぐらいで槍をメイン武器にしていたであろう活発そうな少女だ。
何故メイン武器が槍か分かるかと言うと、武器を背負って固定するための装備が槍専用のものだったからだ。
その後全員が合流したのか、盗賊達は簡単な光魔法『灯り(ライト)』を使い洞窟内部に入って行く。
そして、牢屋のような部屋が大量にある場所に少女達を放り盗賊達は更に奥へ進んで行く。
この洞窟は盗賊達が削ったのか、一部自然では不可能な形をしている空間があるようだ。
しばらくすると、かなり広い空間に出る。
そこでは盗賊達が酒を飲み、女達を犯し、賭け事をして、模擬戦などをする場で戦い....等酷い光景だった。
そして、一番奥には女達を侍らせ酒を飲む大柄な日本人がいた。
どうやら日本からこの世界に転移者として、迷い込み、帝国等に捕まらずはぐれ異世界人として盗賊生活を送っているんだろう。
しかし、異世界人には変わらない....盗賊集団のトップに君臨しているという事は恐らく適合者だろう。
つまり.....勇者、チートが使えるという事だ。
「ボス!戻りやした」
「おう、報告をしやがれ」
やはり、このはぐれ異世界人がこの盗賊団のトップらしい。
「アイッス、5人組の冒険者パーティを壊滅させて装備と金を戦利品として奪って来やした。
更に、パーティメンバーの中に若い女がいやしたので、気絶させて牢に放り込んでます、はい」
「ほう、若いってのは何歳ぐらいだ?」
「えっと、だいたい13〜15って感じですぜ」
「良いじゃん、お前すげーじゃん!牢から1人選んでお前らのものにして良いぜ!」
ものって.....そういう事かよ...!
それにコイツ武力だけじゃねぇ、褒美を与える事で盗賊達を従えてるみたいだな。
「!!ありがとうございやす!ボス!じゃあ今捕まえた女達を」
「そいつはだめだ、他のにしろ!1番食べ頃の女共だ。
俺が使う」
このボス、この世界の人なら文化として貴族以外ではそんなに大きな問題では無いけど、異世界人なら話は別だ。
ロリコンかよ....!ガキ相手に...!しかも、こんな...無理やり!
よく見たら侍らせている女達のほとんどが、日本なら中学生や高校生の年齢の少女達ばかりだ。
数は少ないがもっと下もいやがる。
女で、子供の弱者相手に....許せない...!
「マジですかい?分かりやした.....」
その後、コイツらは適当に酒を飲んだ後ボスとやらに頂いた牢屋の権利を使いにこの空間から出ていく。
流石に今牢屋にいる人質達を解放していない状態で戦うのは無理だ.....いくら、今目の前で苦しんでいる人達がいても...我慢、我慢だ....!
まずはコイツらをサクッと暗殺して、人質達を助ける!
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牢屋に着いた俺はどのタイミングで襲うか機を伺っていた。
制圧自体は簡単だが、迅速にかつ静かにというとコイツらが1番気を抜いた瞬間じゃないと流石に難しい。
20人いたコイツらだが、うちの15人はあの部屋に残ったままだ。
5人しかいない....早く機を見せろ!
「さてどいつにするかぁ」
「なるべく若いやつが良いっすもんね」
コイツは....!?初めて見た....!
なんでこんな帝国の領土付近にいるんだよ!
「!!コイツは...!たまには良くね?獣人ってのもよ?」
獣人は人間至上主義のユグドラシル帝国では、俺のような不適合者と同じ迫害対象だ。
ノウズ王国はユグドラシル帝国にかなり接しているため、帝国側から来る冒険者も多く獣人はほとんどいない。
いても、冒険者として活躍している強い者ぐらいだ。
なのに、今ここにいる獣人は子供だ。
俺と同い歳ぐらいの。
「獣人かぁしかもこんなガキってのは始めだし良いかもな!!」
「おい、ガキ...ここから出な、俺達が遊んでやる!」
くっ飛び出すかここでっ!
「ひっ....触らないでっ....」
「ね、姉さんに...さ、触るな...!」
獣人の......少年?
何故だ、ここは女達の牢屋だと思うんだが、その中に少年?
「ああ?なんで雄のガキがいんだよ」
「あれっすよ、確かこの辺で獣人は珍しいから雄でも捕まえて置こうってヤツっすよ確か」
「ああ、そう言えばそんな事があったなぁ....でもよぉ...うるせぇんだよガキが!!」
「.......!!
」
そう言って、この中でのリーダー格の奴が少年を殴ろうとする。
少年は痛みに備えて体を強ばらせる。
ここだ、今全員この少年に集中している!!
すかさず俺は影から飛び出した。
しかも、俺が入っていた影はこのリーダー格の真後ろにいた男の影だ。
アサシンクラスで持っている武器は7本のダガーだ。
まず、入っていた影の男の頸動脈をダガーで掻っ切る。
さらに、そのまま闇魔法の魔力を纏わせておいた2本目のダガーを全力で今にも殴ろうとしているリーダー格の男の後頭部目掛けて投擲。
「がはっ....!!」
「ぎゃあああああああああ!!」
投げたダガーは深々と刺さっている、まあ脳まで到達しているだろう。
首を切られた男も切り口から血しぶきをあげて倒れる。
そのまま着地した俺は追加のダガーを取り出し、更に後ろにいたもう3人の盗賊に飛びかかる。
「リーダー!?.....あが、あがあぁぁぁぁあ!!」
1人目の男は間抜けにも口を開けていたのでそのまま口から、ダガーを奥深く咥えるように突き刺す。
この時点で突き刺したダガーを手放し、新しいダガーを取り出す、これで残り本数は5本。
残り2人は武器を取り出そうとするが、闇魔法Lv1で使える魔法『暗闇』で視界を奪う。
この魔法の効果は単純、闇の黒い魔力で対象の目元を多い視界を奪う...ただこれだけだ。
だが、コイツら雑魚程度なら突然の敵にも焦り視界を奪われればもっと焦る。
よって武器を取り出すのも遅くなる、その隙に2本のダガーで片方ずつ喉を切りつける。
即死じゃないが、声も出せない....そんなのこの状況では死も同然だ。
この制圧3秒程度しかかかっていない。
最初の1秒で2人、2秒目で口から刺し殺し、3秒目で2人を同時に切り殺す。
簡単だ、今の俺なら....。
もうこんな風に悪人であれば人を殺しても罪悪感は感じなくなった、だがコイツらを殺した分弱者を救おうと背負うだけ、ただそれだけなんだ....。
エリザは悲しむだろうか?怒るだろうか?
アサシンでの初戦闘でした。
まあ暗殺ですし、あまり声を上げさせず確実かつ迅速に殺すためですね。




