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幸せな世界の終焉 4

お待たせしました...先週はお仕事で死んでいました...今週はそこそこ更新できる予定です!

魔物の集団から脱出し、皇宮の上階部分....魔物達が入って来れない結界内部に入った俺は玉座の間に向かって廊下を走っていた。


魔物達こそいないものの廊下や階段等玉座に至るまでの道には勇者達が殺して行ったと思われる惨殺死体や首無しの騎士達が大量に存在していた。


その光景を見る度自分の中で勇者達への憎悪の気持ちが燃え上がっていく.....だが、今回は前と違い破壊衝動が無く理性を保っているのだ。


もしかしたら俺の体の中にいるリンが謎の敵とやらからの干渉を止めているのかもしれないな。


考えているうちに気が付いたら目的地の玉座の間に到着した。

玉座の間に入る大きな扉を勢いよく開き、俺の目に飛び込んで来た光景.....それは直接の面識は無いがゼーヴィング皇国所属の勇者リョウの惨殺死体に血だらけのローライグ様....そして、首が無いフリード様....それを見てしまった俺は呆然としてしまった...。


「........間に....合わなかった....くそっ.....」


「そこに...誰かいる...のか?」


「ローライグ様!!」


聞こえてきた今にも死にそうなローライグ様の声に俺は正気に戻り、どうやらまだ息のあるローライグ様の元に駆け寄る。


「お主...誰だ?」


「俺です!ロイルです!あっチェンジ解除!」


スキルを解除すると元の8歳の俺に戻り、やはりだが右腕は無くなっていた。


「ロイルか、今のはスキルか...それに右腕が...」


「俺の事は良いんです!何があったんですか!?」


「帝国の勇者達だ....リョウは負け、エリザを攫って行き...止めようとした俺達はこのザマだ....」


エリザが攫われた!?予想はしていたけど....勇者達...俺の一番大切な存在を...!


「そんな....でもローライグ様達は武闘派の...」


「俺達は確かに強いだが、この世界で多少上位なだけでトップクラスでは無い...異世界から来た勇者達に適うはずが無いのだ....」


異世界から来た適合勇者は化け物のような強さなのか...大陸にある西の三大国家の一角を担う武闘派の王をあっさりとなんて....


「そんな....そうだ、治療....今治療を!」


「無駄だ....どうせもうすぐに死ぬ...だから」


「しかし...!」


「良いから聞け....ワシが使える数少ない魔法...魂魄魔法で死んで間も無いフリードを呼ぶ...『死者よ我が呼び掛けに応えよ』.....」


『.......やあ来たか、ロイル...』


そこに透けた人影が現れる、それはなんとフリード兄様だった。

魂魄魔法で呼びかけられた死者が魂の姿で現れたのだ。


「これが....魂魄魔法...」


「....そうだ、フリード.....時間が無い...エリザを助けるためにロイルに託すために...死んだお前と助からない俺の力を.....コイツに継承するぞ」


継承....2人共もう生きれないのか...でも、助けたい...助けたいんだ....俺は皆を助けてヒーローになりたい...皆と笑っていたいんだ....!。


『分かりました父上、それが最善ですね』


「そんな...諦めないで下さい!必ず助けます!」


『諦める諦めないじゃないんだロイル....』


「ロイル....フレミアももう死んだ、俺達もこんなだ...エリザも敵に奪われた....後はもうお前しかいないんだ....分かってくれ」


そんなフレミア様が....勇者達の奴...どれだけ命を奪えば気が済むんだ...!


『ロイル....エリザを頼めるのは僕らの家族である君だけなんだよ....君の兄と父、そして母の最後の願いだ...頼む』


「分か....分か....りました」


「すまないな、お前にこんな事を押し付けて....親失格だな」


『僕も兄として失格ですね....』


「そんな事を言わないで下さい!!フレミア様も含めて皆を最高の家族です!」


「ありがとうロイル....では継承魔法を使うぞフリード」


『はい、父上』


「『我が力を継承せし者よ、汝に加護を授けん』」


その瞬間2人の体が光り、そのほとんどがひとつの青い玉に変わってしまった。


『これで俺も死者の仲間入りだな』


「ローライグ様!!」


『継承魔法はかつてあった極東の島国にいた魔術師と呼ばれる家計が開発した魔法でな、昔教えて貰ったんだ。

スキルを継承する代わりに術者のほとんどをスキル情報を保存した玉に変えてしまうのだ....だからだいたいの術者は死ぬか寿命がほとんど無くなってしまうかのどっちかになってしまう』


そんな.....なんて言ったら良いんだ....。


『父上、伝えることを早く伝えましょう消えてしまいますから僕ら』


『そうだな、その玉を手に持ち心臓の所に推し当てれば適正に関わらず1つスキルが手に入る....玉が2つあるから2個だ。

次に奴らはエリザを連れて、大部屋の方に向かった...恐らくバルコニーから何らかの方法で脱出をするのだと思う。

3つめだ、今助けられるのが一番だがエリザが18になるまで....だから9年間のうちに必ず助けろ...これはさすがに説明している時間が無い

最後だ、エリザを連れてかお前1人で生き延びた場合も隣国のノウズ王国の冒険者ギルド長を頼れ...俺の執務室の右3段目の引き出しにある手紙を見せれば大丈夫だ。』


情報量が多い!こんな時に....でも分かった....。

俺がエリザを守る、皆の...代わりに!


「分かりました....!」


『よし!そろそろ時間だな、じゃあなロイル達者でな....』


『ロイル君は僕達の誇るべき家族だ、妹を頼んだよ...』


そう言うと2人の魂は光り始め天に登り始めた。

傍から見れば幻想的な光景かもしれないが、2人が完全に消滅してしまう所なんだ....!


「父さん....!兄さん...!待って...待ってよ!俺は皆のことを!!」


『皆まで言うな...分かってるぞロイル....最後に父さんと呼んでくれてありがとな、あの世でフレミアへの良い土産話が出来た』


『ロイル君の兄になれて僕は嬉しかったよ、フリード様ではなく兄さんと呼んでくれてありがとう....君はエリザと同じ愛すべき弟だじゃあね』


2人はその言葉を最後に完全に消滅してしまった...。


「父さん...ッ!兄さん...ッ!ああああああああぁぁぁ!!!!」


そこに残るのはロイルの悲しみの叫びだけだった....。



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