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異世界八景  作者: 楠羽毛
未来の世界
196/206

緩和技術

挿絵(By みてみん)

『管理者』が、人間ではないのは、わかっていた。

比喩(ひゆ)、かな)

 そう、思う。たぶん、一種のテクニカルターム。管理プログラムを起動しますか? というほどの意味。


 ちらりと、別の可能性が頭をかすめる。すぐに排除(はいじょ)する。

 ありえない。

 ミラーAIそのものに、ステーションの管理権限を与えるなんて。


 でなければ──、


『おはようございます、エマ=ブラウン=ライト研究員』

 音声案内。いかにも人工知能らしい、ふんわりとしたやさしげな声。あいさつのあとは、なにかご用でしょうか、と続くのが、ミラーAIのお定まりの手順だ。

 が、

『お疲れのところ恐縮(きょうしゅく)ですが、報告をお願いいたします。ライト研究員』

「……報告?」

 おもわず、問い返す。

『こちらの世界は、いかがですか?』

「どういう、──」

 おもわず問い返しかけて、画面をみる。そっけない、灰色のメニュー画面。会話型のインターフェースは、音声だけ。

「……報告は、上長に、直接……」

 とっさに思いついて、そう答えてみる。

『はい。どちらの上長に?』

 うすく、わらったような声で。

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