第89話
次の日、朝目が覚めると横で既にリバーシーの準備を終えたドラグノフが「やろうか、クリフ」と言ってきたのを無視して寝間着から着替えドラグノフに「暇だったらな、先に飯だ」と言い、部屋を出て行った。ドラグノフは急いで自分のアイテムボックスに道具を入れて後ろから着いて来た。
「お……おはよう。母さん、婆ちゃん。えっと、……爺ちゃんもおはよう」
「おはよう。クリフ」
「ええ、おはよう。クリフ」
「……オハヨウ」
リビングの中に入ると母さんと婆ちゃんがソファに座ってお茶を飲んでいて、爺ちゃんはその母さんの目の前で土下座をしていた。それを見た俺は、何も聞かずドラグノフと一緒に椅子に座った。
「ク、クリフ。我、あんなリグルを見た事無いぞ」
「しっ、静かに今は何も言わず耐えるんだ」
小声で話しかけて来たドラグノフに注意をして、朝食が来るのを待った。待ってる間、姉さん達も起きて来て爺ちゃんの姿を見て驚いていた。しかし、既に昨日の時点で爺ちゃんのした事を知ってるので助ける事はせずに俺の所に来て「おはよ~、クリフちゃん」と言って2人が両方から抱き着いてきた。
その後、朝食が到着して「いただきます」と言い食べ、食べ終わった後「それじゃ、出掛けてくるね」と言ってドラグノフと一緒に家を出た。
「ふぅ~、クリフの母と祖母の威圧は何なんだ。あんな威圧、久しぶりに浴びたぞ」
「まあ、2人とも俺の事が好きだから俺にもしもの事があったら国でさえ相手しそうだから、絶対に逆らうなよ。これは、俺からの最初の命令兼忠告、聞くか聞かないかドラグノフに任せるがな」
「我もリグルの様になりたくないしな、その忠告は聞こう。して、これは何処に向かっておるのだ?」
そう聞いてきたドラグノフに「ギルドだよ」と言うと、ドラグノフの足が止まった。
「そ、それは、我の首輪を着けに行くのか……」
「違うよ。従魔としてドラグノフを登録しないと今後、面倒になるんだよ。別に首輪は、俺の契約魔法で意味が無くなったから付けないから心配するな」
「う、うむ、それなら良いのだ」
安心したドラグノフは、俺の横まで歩いてきて一緒にギルドに向かった。
ギルドに着いた俺達は、何人か並んであるレインさんの受付の最後尾に並んび順番を待った。
「おっ、クリフ君。最近、見なかったけど何処か行ってたのかい?」
「ええ、ちょっと領地の方に行ってたんだすけど、父さん達より先に帰って来たので又冒険者活動を再開しようかなと思ってきたんです。序に新しく従魔にしたので登録をしに来ました」
待って居ると、ギルドで良く会う冒険者の人に話しかけられそう答えると「あっ、メンバーの奴等が呼んでるから、また今度なクリフ君」と言って、パーティーメンバーらしき人達とギルドの外へと出て行った。
「クリフは、他の冒険者とは仲がいいのか?」
「まあ、王都の冒険者の人達には良くしてもらってるよ? 皆、優しい人達だし色々な面白い話も聞くしね。結構、面白い人達が居るからギルドに居るだけでも一日過ごせるくらいだよ」
ドラグノフと話をしていると、前に並んでいた冒険者の人達が既に居なくなっていて俺達の番になっていた。
「おはようございます。クリフ様、それとそちらの方は?」
「おはようございます。レインさん、今日は従魔登録に来たんです」
「従魔の登録ですか? それには、従魔となった魔物が居ないと出来ないのですが」
「あっ、すみません。言い忘れてました。今は人化してますけど隣に居るの竜の魔物なので登録お願いします。既に契約魔法で主従関係は、問題ありませんので」
そう言うと、レインさんは「えっ、えっ?」と混乱していた。俺は、そんなレインさんに聖魔法を掛け混乱していたレインさんを魔法で落ち着かせた。
「えっと、それではまずクリフ様のギルドカードを出してください」
「はい」
レインさんに言われた通り、ギルドカードを出しレインさんは「少々お待ちください」と言い、数分奥の部屋に行っていたレインさんが戻って来て「それでは、従魔のなる方の血をギルドカードに垂らしてください」
そう言って、ギルドカードと針を受け取ったドラグノフは針で手を刺し血をギルドカードに垂らした。
「はい、これで従魔の登録は終わりました。クリフ様、今日は依頼を受けますか?」
「いえ、今日は登録だけで家に帰ります。また、後日ギルドに出向くと思いますのでその時よろしくお願いします」
そう言って、俺とドラグノフはギルドの建物を出て行った。
すみません、数十分で書いたのでいつもより誤字率上昇+進行率低下が発生していると思います。