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第88話


 ドラグノフと一緒に王都の道を歩き、少し先に我が家が見えてきた所で横で辺りを見回していたドラグノフに1つ注意をした。


「良いか、ドラグノフ。今から家に帰るが絶対に中に居る女性には全員逆らうなよ。家の女性達には、爺ちゃんでさえ逆らう事が出来ないから気を付けるんだぞ」


「うむ、分かっておるぞ、リグルから偶に話を聞いておったからな、それに今の我は主であるクリフが「黙れ」と命令すれば解除まで話す事すらできなくなるからな」


「そうなのか、まあ命令は余りしたくないから、ドラグノフは話しかけられたら丁寧に返事する程度で余りボロが出ないようにしてくれよ」


「うむ、分かった」


 そう言って、家の門を開け敷地内に入り玄関まで庭を歩き屋敷の中に入った。入った瞬間、俺は目の前が真っ暗になり呼吸が出来なくなった。


「クリフちゃん、おかえりッ! さあ、今から行くわよッ!」


「ちょ、ちょっと待ってよ。か、母さん」


「ほら、クリフ。約束したでしょ、一緒にお風呂に入るって! サア、ハヤクハイリマショッ! 」


「こら、リサラ。止めなさい、クリフが困ってるでしょう」


 暴走している母さんを後ろから頭をポンッと小突き、振り回されていた俺を婆ちゃんが助けてくれた。


「はあ、はあ……ありがとう。婆ちゃん」


「いいよ。リサラがクリフの匂いが近いッ! って叫んで行き成り玄関に走って行ったから追いかけて来たらこの様、エルフは子離れが遅いからこれがまだ何年も続くって思うとね。……クリフも頑張んなさいよ。それと、後ろに立ってる男性は誰かしら? 見た所、普通の人じゃないみたいだけど」


 助けてくれた婆ちゃんは、今の一部始終を見て固まっているドラグノフを見て、笑顔で聞いてきた。


「うん、ありがとう。あっ、そうだ。紹介するよ。詳しくは中に入って、爺ちゃんも呼んでから話すけど、新しく僕の従魔になったドラグノフって言うんだよ。ほら、ドラグノフも挨拶して」


「あっ、はい。えっと、われ……いえ私は、竜のドラグノフと言います。よ、よろしく、お願いします」


「へえ、竜なのね。それは、凄いじゃない。それにドラグノフって何処かで聞いた事がある名前だし、これはあの人も早く呼んで詳しく聞かなきゃね」


 ドラグノフも挨拶の途中で少し怒った顔になった婆ちゃんと母さんをみてドラグノフが恐縮した感じに挨拶をした。そして、挨拶が終わり婆ちゃん達と一緒に家の中に入り、俺とドラグノフは先にリビングで待つ様に言われ母さんと婆ちゃんは爺ちゃんを探しに行った。


「な、なあクリフ。あれがクリフの母と祖母なのか? それにクリフのさっきの言葉遣いはなんだったんだ? 変わり過ぎて我、驚いて固まってしまってたぞ」


「ああ、そうだよ。だから、絶対に変な事を言うなよ。それに母さん達には俺が転生者だって事は秘密にしてるって言っただろ? と言う事は、必然的に俺は8歳児の振りをしないといけないんだよ。だから、あんな喋り方をしてるんだ」


「成程な……それにしても、我が恐怖を感じたの数百年振りだぞ? あの者達、普通のエルフか?」


「爺ちゃんの奥さんに子供だよ? 普通じゃないに決まってるだろ」


 そう言った俺の言葉にドラグノフが「確かに……」と納得がいった感じの顔をして言い、その後数十分待った後リビングの扉が開き婆ちゃん達が帰って来て、手に縄の先を持った婆ちゃんの後ろには、縄で縛られた爺ちゃんが引きずられてきた。

 そして、俺とドラグノフの顔を見て「なんで?」という顔をしていた。


「それじゃ、クリフ。今回会った事をジックリ、最初から最後まで話を聞かせてくれるかしら?」


 先程まで暴走していた母さんは、怒った表情を隠しながらそう俺に聞いてきたので俺は最初から最後まで全ての事を話した。


「ソウ、アノ人ハ私ノ言ッタコト守ラナカッタノネ……」


「リグル。貴方とは少し、お話をしないといけないようね」


「ク、クリフッ! 何故、儂を売ったんじゃッ!」


 話を聞き終えた母さんは、般若の如く怒り体から熱気が漏れ、隣に縄を持っている婆ちゃんは爺ちゃんを引きずりながら別の部屋へと行った。引きずられていく爺ちゃんを見てドラグノフが「奴があんな顔をしたの、初めて見た」と言い、母さん達の怖さを知り「絶対に我、クリフに危害加えない」と心に誓ったらしい。


 その後、昼食を食べた後、夕方までドラグノフとリバーシーで遊び夕食を食べた後、母さんと更に婆ちゃん、姉さん達とも一緒にお風呂に入らされた。

 母さんだけでも結構辛いのに、爺ちゃん同様若々しい婆ちゃんに加え既に女としても成長してきてる姉さん達とのお風呂は俺にとって色々ときつく上がって来た俺に対し「寝る前にやらないか?」とリバーシーの準備をして待って居たドラグノフに「今日は、疲れたから寝る」と言って、ドラグノフの分の布団をメイドさんに用意して貰っていたので部屋の明かりを消し眠った。

家庭内強さ(大人):クリム、リグル〈リサラ〈婆ちゃん 


未だに婆ちゃんの名前が出て無い事にアリスの苗字が出て無いののより、自分でも驚いています。

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