第72話
次の日、目覚めた俺は体内時計で時間を見ると【5:30】と書いてあり、いつもよりちょっと早く起きたなと思いつつテントの外へ出た。
「おはよう。アリス、ミケ」
「おはよ~、クリフ君」
「おはようございます。クリフ君」
2人に挨拶をした俺は、朝食の準備へと取り掛かった。今日は、一応ここのダンジョンのボス部屋へと行く予定なので朝だが体力が持つような物を食べようと思い。焼いたオーク肉と野菜のスープ、そして目玉焼きを用意した。
アリス達は、テントの片付けが終わりテーブルの上に乗ってる料理を見て「美味しそ~」と言って椅子に座り、アリス達と自分用の手拭きハンカチをアイテムボックスから取り出し綺麗に手を拭いたら、皆で「いただきます」と言って食べ始めた。
朝食を食べ終わった後、アリス達が片付けてくれたテントをアイテムボックスに入れ、その間にさっきまで食べていたアリス達が食べ終わっていたので、使った食器を水魔法と聖魔法で綺麗に洗い風魔法で乾かしてアイテムボックスに片付けた。
(それにしても、本当に魔法って便利だよな、水もこんな何も無い所で出したり出来るし、聖魔法は今みたいな使い方すれば除菌の効果も付けたり出来るし、まあ一番便利なのはアイテムボックスなんだけどな)
アイテムボックスが前世であれば、重たい学校のカバンをアイテムボックスに入れて登下校出来たり、アイスを買った時もアイテムボックスがあれば融ける心配も無かったしな……
そんな事を思いながら片づけを済ませた俺は、アリス達に「最後のボス戦に行くか」と言って第19層の休憩ポイントを出て20層へ目指した。
「クリフ君。この先に階段があります」
ミケがそう言って、数分後下に降りる階段があった。俺達は、その階段を下りて行くと今迄見た事が無い扉があった。
「あの扉を開けると、即戦闘って感じみたいだな」
「はい、ここで準備をして扉の先に進んだ方がいいですね」
ミケのその提案に「そうだな」と俺は言い、強化魔法を掛け直した。そして、皆の準備が整った俺達は扉を開け中に入った。
扉の先には、図体のデカい今まで見た事が無い魔物が居た。鑑定でそいつを見ると【ゴブリンキング】と表示された。そして、そいつ以外の魔物、合計10体が【ハイゴブリン】と表示された。
「アリス、ミケ。今回は相手に後衛職の奴が居ないから俺も前衛に少し加わる。一応、魔法でのサポートはする」
「はい、分かりました」
「クリフ君、僕達の事は気にせずガンガン行って来ていいよ~」
ミケとアリスの承諾を得た俺は、氷魔法で氷剣を2本作り出した。そして、アリス達から一番離れているハイゴブリン目掛けて駆けた。
「「ギ、ギャ?!」」
「フッ―――」
一番離れていたハイゴブリン2体の間に俺は一瞬で移動した。ハイゴブリン達は、行き成り遠くに居た俺がこんな近くに一瞬で来たことに驚き体勢を崩した。俺は、その隙を逃さず氷剣でハイゴブリンの首を刈り取った。
「ギャ、ギャッ!!」
周りで見ていたハイゴブリン達が半分俺の方へと叫びながら向かってきた。ハイゴブリンは気が付かなったのか、それとも気が付けなかったのか、ハイゴブリン達の背中から、可憐な少女達が一瞬見えるとハイゴブリンの首を刈り取った。
「アリス、ミケ。ナイスだ」
「クリフ君もさっきの動き、凄かったです」
「学園の時より早くなってたね。また、隠れて鍛錬でもしてたんでしょクリフ君」
俺達は、4体のハイゴブリンを一瞬で倒したことに少しだけ浮かれ、少しだけ隙を作ってしまった。
「【ゴグァ!!】」
「「キャッ」」
「だ、大丈夫か! アリス、ミケ!」
ボスの大声が部屋中に響くと、俺は少しだけ体がよろめいた。そして横から2人の悲鳴と共に「ドスッ」と言う音が聞こえた。
俺は、嫌な予感を感じながらもアリス達の方を見ると2体のハイゴブリンがアリス達の横に立ち持っていた持っていた棍棒でアリスとミケの腕を叩いたのか2人の腕は曲がってはいけない方向に曲がっていた。アリスとミケは、腕の痛みで涙を流していた。
「クソがッ!」
俺は、体勢が整っていない状態から風魔法を使い2体のハイゴブリンを部屋の壁に鈍い音共にぶち当てた。そして、直ぐにアリス達の所により回復魔法を急いでかけた。
「大丈夫か、アリス、ミケ?」
「も、もう。大丈夫です。クリフ君の回復魔法のおかげでもう腕の痛みも消えました。ありがとうございます」
「クリフ君、ありがとう。僕、油断しちゃった」
「いや、俺も油断をしていた。ボスが【咆哮】を使うのを知っていたのにアリス達を危険な目に合わせてしまった。本当にすまない」
そう謝った後、「反省は後にして、今はこいつらを倒そう」と言いアリスとミケに手を貸し立ち上がらせた。そして、その後は3人で1体ずつハイゴブリンを撃退し、最後のゴブリンキングは少しだけ強かったが俺達3人の力には対抗できず数分もしない内に俺達は、ダンジョン【ローアン】のボスを撃破した。
戦闘模写、2年書いても慣れないし、上手く書けませんでした。