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第47話


 薬草採取兼王都周辺の探索開始から、既に数時間が経っていた。採った薬草の数はこの間より長くやってるがミケのスピードに合わせて移動していたので1000個ちょっとしか集まっていなかった。しかし、少し遅く走ってはいたがミケそのスピードに付いて来ていたので、やはり獣人は身体能力が元々高いんだなと思った。

 そして、気が付くと太陽が真上近くまで昇っていてお昼近くの時間帯になっていた。


「クリフ君、そろそろご飯食べに王都に帰る? 僕、そろそろ限界だよ」


「そうか? 俺は、まだいけるんだがミケはどうだ?」


「えっと、私も少しお腹が空いてきました」


 アリスとミケがお腹が空いたと言い、一度王都に帰ろうかと考えた時、そう言えばこの間、商業区に行った時に食材を買っていたのを思い出し、アイテムボックスから取り出した。

 取り出した物は〖卵3つ、オーク肉500g〗それと、昔からちょっと使っているフライパンとそれを支える道具を取り出した。


「あんまし、料理は上手くないけど王都に帰るより早く飯が食えるから、俺が作っても良いか?」


「クリフ君の料理も出来たの?」


「いや、そんな別に大した物は出来ないけど、爺ちゃんから「冒険者になるんじゃったら、料理位出来ないんじゃ美味しくない食べ物しか食べれんくなるからのう。今の内に覚えておくと良いぞ」って言われたからね。少しは、出来るよ」


 そう言うと、2人は「それじゃ、クリフ君。作って」と言われたので俺は、料理にとりかかった。まあ、料理と言ってもただフライパンで焼くだけなんだが、俺は最初にオーク肉を食べやすい様に切り分け、フライパンを支える道具の下に火魔法で火を点け道具の上にフライパンを準備し、切り分けたオーク肉を焼き始めた。

 次に卵をアイテムボックスから取り出したボウルの中に割って中身を入れ、箸でよくかき混ぜオーク肉を焼いているフライパンの上に流し、箸で焦げないように混ぜながら出来上がるのを待った。本当は、調味料も欲しいのだが、冒険者資金では買えなかったので、今回はこれで我慢する事にした。


「よし、出来た。【オーク肉の卵炒め】っと、今盛り付けるから待っててな」


 出来た料理を俺は、アイテムボックスから取り出した皿に3等分にして入れ、箸も付けてアリスとミケに渡した。二人は、出来上がる前からオーク肉の臭いで涎を垂らしそうになっていたので受け取ると直ぐに食べ始めた。


「「美味しい~」」


「そうか、ありがとう。それじゃ、俺もいただきます」


 自分で作った料理を一口食べると、調味料が無いから味が薄いかなと思っていたがオーク肉が良い味を出してて丁度いい感じに仕上がっていた。これに、米があったら丼にして食べたいと思ったんだが、未だに米を見た事が無い。まさか、こんなに発展している王都に無いと言う事はこの世界に米が無いのかもと思ったが、流石に今迄の転生者が何処かで作っただろうと言う希望を持ち、いつか探し出してやろうと俺の中にある1つの野望であった。


「クリフ君の料理、美味しいよ!」


「ありがとう。アリス、まだ残っているが、おかわり要るか?」


「いる!」


「いります!」


 アリスの横で食べていたミケもアリスと同じ様に勢いよく皿を出してきたので、残っていた炒め物を2等分して取り分けると2人は、また勢いよく食べ始めた。

 先に、食べ終わった俺はフライパンとボウルを水魔法で洗い流し風魔法で乾かしてアイテムバッグの中に入れた。皿は、まだアリス達が食べていたので後で片付けようと思い、そのままにしておいた。


「さてと、アリス、ミケ。俺、少しだけ回りを探索してくるからここで待っててくれ」


「いってらっしゃ~い、クリフ君」


「はい、待ってますね」


 二人にちゃんと言ってから、俺は食事をしていた場所から移動し、近くの森の中に入った。森の中には、色んな魔物の気配がしていた。


「まあ、匂いがこっちに流れないように風魔法で制御していたおかげでこっちには近づいていないようだな」


 流石にあんな料理をしていたら、匂いで魔物が釣られてくると思った俺は、風魔法で匂いが森の方に流れるのを止めていた。それを確認した俺は、少しだけ森の中を探索していると、少し開けた場所に輝いている場所があった。


「なんだ、あそこは?」


 疑問に思いながら、そこに近づいて行くと輝いている物が更に強くなった。


「な、なんだ?! この、光は!」


 そう叫んだ後、光の強さに耐えれなくなった俺は目を瞑った。そして、数秒後目を開けると今まで居た森の中ではなく、目の前に大きな木がそびえ立っていた。


「ここは、何処だ?」


「~。ラ~、ラ~」


「んっ? なんか、聞こえる」


 何処からか、歌の様な物が聞こえるなと思い聞き耳立てていると、どうやら木の中からだった。木に近づき、手を木に当てようと触れた瞬間、そのまま前に通り抜けて行った。

 そして、目の前の光景に俺は、驚き言葉を失った。そこには、小鳥サイズの人間みたいなのに小さな羽が生えている生物が空中を飛んでいた。


作者は、料理はほぼ出来ないのに既存の作品の主人公は大体が料理上手で書いている。まあ、いつかは1人暮らしも検討してるので今の内に料理の勉強しないとなと思いながら、ゲームやら小説やらで一日が終わる生活をしています。

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