第4話
「次の工程に移るぞ」、と爺さんから言われた俺は次の項目を見た。そこには【適正属性】、【適正武器】と書かれていた。
「まずのう、【適正属性】なんじゃが9つの属性があるんじゃ。説明するより見た方が早いから、早速ステータス画面で確認してみるのじゃ」
「……神様、段々説明するのが面倒になってますよね?」
「さっ、さあ? な、何の事か分からんのじゃ……」
目を泳がせながら、そう言った爺さんに俺は何も言わず、ステータスの【適正属性】をタップした。
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火属性【レベル1火、レベル7炎】:1500P
水属性【レベル1水、レベル5氷(風属性レベル3以上必要)】:1000P
風属性【レベル1風、レベル5雷(水属性レベル3以上必要)】:1000P
土属性【レベル1土、レベル7岩】:1000P
光属性【レベル1光、レベル7聖】:2500P
闇属性【レベル1闇、レベル7邪】:2500P
無属性【レベル1無、レベル10空間属性開放】:500P
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「ここもまた、色々と小分けされてますね。でも一番気になるのは無属性ですね」
「やはりのう。無属性はどの人種でも持つ資格はあるのじゃが、取ろうとする者は少ないんじゃ。空間魔法を先に取れば、無属性など必要ないしのう。」
「しかし、神様、ここに空間魔法は書かれてませんよ?」
「うむ、それはのう、空間魔法だけ特別にある処置をしたのじゃ。空間属性だけ取る物が増え、無属性を取ろうとする者が減ったと嘆いた無の神の願いを聞くためにのぅ。儂は空間魔法をダンジョンのレアスキル書として、スキル1つ1つを別々に散りばめて配置するようにしたんじゃ。【インベントリ】や【転移魔法】はスキル書を使えば覚えたりできるようにな。まあ、その結果なんとか価値が低い無属性を取る者も増え、ある者は無属性をレベル10にして空間魔法を覚える。それを異世界人に知らせたのじゃが、無属性のレベルを上げるのには辛い道のりがあり、今では空間魔法を使えるのは数少ないのじゃ」
「そうなんですか、じゃ俺は取りあえず全属性取る事にしますね」
「うむ、そうじゃのう、士郎君のポイントじゃったら全部とってもまだまだ余るしのう。後、それのレベルについては、後で又スキルの時に説明するからのう」
「分かりました」
俺は爺さんの言葉に返事をしながら取りあえず1万ポイントを使い【火・水・風・土・光・闇・無】全部取る事にした。
「さて、次の【適正武器】なんじゃが、もし士郎君が【剣士】というのになるのであれば、剣を使いこなせなければならず、使いこなすためにはこの適正欄に【片手剣・大剣・細剣・短剣・双剣】の何か適性が無いと成れないのじゃ」
「成程、【魔法使い】で言えば、魔法を使えないと魔法使いじゃないって感じですね。でも、そこまで区切る必要とかあったんですか?」
「うむ、ゲームでも剣と言っても何種類もあったじゃろう? 儂達が参考にしたゲームは、その何種類もあるようなゲームじゃったんじゃ」
「そうなんですか、分かりました。それじゃ、取りあえず見て自分でどれ取るか決めてみますね」
俺はそう爺さんに言い、ステータスの【適正武器】の欄をタップした。
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【片手剣】:100P【大剣】:100P【細剣】:100P
【短剣】:100P【双剣】:100P【両手杖】:100P
【片手杖】:100P【ステッキ】:100P【長弓】:100P
【短弓】:100P【斧】:100P【棍棒】:100P
【棍】:100P【ハンマー】:100P
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「多いいな……まあ、全部100Pなら、全部取ろうか…」
俺はそう呟きながら、全部取っても1400Pなら安いもんだろと思い全部取り、爺さんに終わったと告げた。
「して、どれを選んだんじゃ?」
「いや、全部100Pだったんで全部取りましたよ?」
「んっ? 全部100Pって、おかしいのう?それぞれポイント数はバラバラだったはずなんじゃが……はッ! 士郎君ちょっと加護の所確認して見せてくれんかのう」
爺さんは行き成り驚いたような顔をして俺の加護の欄を見せる様に言うので、俺は爺さんにステータスの加護の所を開いて見せた。
「奴らめ、加護を授けるのは転生した後じゃと言っておいたのに……」
「どうしたんですか?」
「む、いや何でもないぞ。ただ、他の神が士郎君に加護を授けた結果、ポイントが安くなっておったのじゃ。士郎君は気にしないで良いぞ、ところで、さっき属性を取る時に使ったポイントも確認しても良いかのう?」
「はい、【適正属性】の時に使ったのは丁度1万ポイントでしたよ」
俺が爺さんの質問そう答えると「最安値でやりおったのか、これじゃ士郎君どんどん……」とボソボソと呟き「もう、知らんのじゃ」と開き直ったような顔で俺の方を向いた。
「さてと、【職業】に関してなんじゃが、異世界でどの職に就くかで変わるのじゃ。冒険者に成れば【冒険者〖ランク〗】というのが追加されるし、鍛冶師に成れば【鍛冶師】というのが追加されるのじゃ。職業は追加される事はあっても消える事はないのじゃ。まあ特別な事があれば別なんじゃが。犯罪を犯したりした場合は問答無用で【職業】欄の物が全て消えたりするのじゃ」
「それって、どうやって消されるんですか?」
「うむ、犯罪を犯した物を捕まえ、教会で職業を消すのじゃ。すると、称号欄に【犯罪者】と書かれ、その者以外は消える事が無いから、誤って消してしまう事はないのじゃよ」
続け様に爺さんは「職業は消せても、その者の加護やスキル、ユニークスキル、固有能力は消すことが出来ないのじゃ。魂に深く刻まれるからのぅ。神でさえ生きてる者の魂は改変出来ないのじゃ」と言った。
俺はここまでのステータスの割り振りを再確認する事にした。
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ポイント:53600
名前:轟 士郎
年齢:---
種族:ハーフエルフ
身分:貴族【子爵】
称号:全武器使用可能な者 魔導士の卵 武人の卵 神に見られてる者(2神以上から加護を授かった者が貰う称号)
加護:全能神の加護 魔導神の加護 武神の加護
適正属性:火・水・風・土・光・闇・無
適正武器:全種類
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再確認してみると、使ったポイントの消費具合をみてまだまだあるなと思いつつ、下の方を見ると何故か称号と加護が増えていた。
「神様、なんか俺のステータスおかしくなってます」
「見せてみるのじゃ……増えとるわ……」
爺さんは俺のステータスを見た瞬間、ちゃぶ台に頭を抱え蹲ってしまった。
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