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第39話


 あれから、4年の月日が経った。姉達は、俺と偶にしか会えなくなった事で休みの日は、急いで別荘に戻って来ては「クリフエネルギー」という変な名前を補充する為に毎度毎度、抱き締められたりしていた。長期休みの時は、兄達とナターシャさんも一緒に別荘に来て、裏山を探検したりと色々とした。

 俺が、学園に入学する年、姉や母さんから「クリフなら、絶対Sクラスになれるよッ!」と強く言われ、「が、頑張るよ」と言って入学テストに臨むと何故か首席合格して、当初予定していた。『陰でこっそり、学園生活』は、最初から崩れ落ちた。


 そして、今日は初等部と高等部の卒業する者の卒業式が合同で行われる日である。


「クリフ君。クリフ君は、本当に冒険者になるの?」


 3年間の学園生活の中で、同じSクラスで隣にいつも座っているアリスが、先生の話が終わったタイミングで喋りかけて来た。アリスは、俺と同じ魔法科Sクラスに俺の次に魔法の力が高く、その上、父親が冒険者だったと言う事もあり体術戦でも中々強い。一人称が『僕』と言っているが、アリスは女の子だ。


「うん、そうだよ。前からなりたいと思ってたからね。早く、冒険者になってダンジョンを潜ってみたいな、アリスも冒険者に成るんだろ?」


「うん、お父さんの旅の話聞いてたら、僕も冒険者に成りたくなっちゃったんだ」


「そうなのか、なら最初は俺と一緒に冒険者活動しないか? 1人だと、俺も心細いし」


「本当にッ! やった~、クリフ君と一緒のパーティーだったら、何処でも安心だよ」


 一緒に冒険者に成ろうとアリスに言うと、アリスは嬉しさを体で表現するかのようにピョンピョン跳ねていた。その後、先生の指示のもと卒業式が行われる場所に移動し、俺は首席なので初等部卒業生の生徒代表の言葉を言い、学園を卒業した。


「うう、クリフ君。本当に高等部に上がらないんだね……」


「お姉ちゃんたち、悲しいよ……」


「ご、ごめんね。アリエス姉さん、エレミア姉さん。でも、僕も夢を追いかけたいし、別に最後の別れになる訳じゃないし泣かないでよ」


 卒業式が終わり、式が行われてた場所から外に出ると待って居た家族の中に、泣いている姉さん達が居てそんな事を言われた。


「でも、クリフ君。旅に出ちゃうんでしょ」


「そうだけどさ、さっきも言ったように最後の別れになる訳じゃないよ。ちゃんと、偶には家に帰って来るし、ギルド経由で手紙は遠くからでも渡せるから月1で渡すって約束したじゃん」


「でも、でも……」


 姉さん達は、中々泣き止んでくれず、俺は必死で2人を慰めていた。そんな、俺を周りの生徒は、学園一、二位を争う2人の美少女(姉さん達)が泣いている姿を見て、他の生徒から何故か俺が非難される目で見られていた。


「ほら、アリエスもエレミアもクリフが困ってるでしょ。それに、お姉ちゃんがいつまでも弟に構ってると嫌われるわよ」


「お母さんだって、昨日夜中までずっと「クリフがいなくなっちゃう~!」って泣いてたじゃん!」


「なっ、! そ、それは秘密だって」


 うん、それは知ってるよ。だって、俺の部屋母さん達の部屋と近いし、この数年間で索敵能力も高くなってるから、普通に聞こえていた。

 そんなこんな、家族とドタバタあったが、今はアリスと共に冒険者ギルドへと向かっている。姉さん達や母さん達も着いてくると言ってきたが、「流石に、ギルドまでは着いてこないで」と俺が言うと悲しそうに「いってらっしゃい」と言い、見送ってくれた。


「クリフ君のお姉ちゃんたち、目真っ赤に腫れてたね」


「ああ、そろそろ弟離れをしてほしいよ。これから、数カ月単位で会えなくなるんだから」


「でも、アリエスさん達もクリフ君の事を心配してるから、あんな風になってるんじゃないの? 僕、一人っ子だから分からないけど」


「う~ん、そうなのかな?」


「そうだよ」


 アリスにそう言われた俺は、流石にあんな態度はまずかったかなと思い、後で家に帰ったら謝ろうと思いながら、冒険者ギルドに到着し、ギルドの扉を開けて中に入った。

 中に入った俺達を中に居た冒険者が見て来たが俺達はそれを気にせず中を進み、空いている受付へと歩いて行った。


「すみません、冒険者になりたいのですが、手続きはここで良いですか?」


「はい、ここで良いですよ。冒険者ギルド王都支部へようこそ、私はギルドの受付役を担当しています。レインと申します。どうぞ、よろしくお願いします」


「「お願いします」」


「それでは、まず最初に登録料として銅貨10枚必要になりますが」


 レインさんに言われ、俺とアリスは10枚ずつ銅貨を出し、レインさんに渡した。この世界のお金の基準は、銅貨、銀貨、金貨と左から順に高くなっていく、銅貨1枚が大体地球で言う、100円位の価値になる。銅貨より下に王都等の都会から離れた村などでは、銅貨よりしたの鉄貨というのもあり、逆に金貨より高い白金貨、更に上の黒金貨というのもある。


「それでは、冒険者について説明をさせた貰います。まず、冒険者とは世界を旅する者、そしてダンジョンを潜り宝を見つけてくる者、国に雇われモンスターを倒す者、多種多様色んな者達が居ますがその者達の事を〖冒険者〗と言います。冒険者には、ランクを付けさせてもらい一番低いランクがEランク、そして一番高い者はSランクと6段階に分かれて付けています。ランクを上げれば、国からの依頼などが来ますが基本、冒険者は『自由』というのは他の国にもあるギルドでも決められているルールなので、依頼を受ける受けないかはご本人次第でございます」


 説明を全て言い終わったレインさんは、一呼吸し受付の下から2枚の紙を出した。


「説明は以上になります。分からない事があれば、いつでもギルドにある相談室をお使いください。それでは、こちらの紙にご自分の名前、自分の属性、得意な魔法か得意な武器の種類をお書き下さい」


「すみません、属性や魔法は、全部書かないといけないんですか?」


「いえ、ある程度で構いませんよ。ですが、魔法使いを募集しているのに魔法が使えない冒険者を送る事は出来ませんし、剣術が出来る方を募集している方へ全く剣術が使えない方を送る等、問題が発生しない程度でお願いします」


「分かりました」


 俺は、レインさんに渡された紙にある項目に名前、属性、魔法と書いて行った。


名前:クリフ・ファウス・クールベルト

属性:水・風・光

魔法:光

武器:剣


 と書いた。アリスの紙も見せて貰ったが、属性は火と風、魔法は火、武器は剣と書いていた。俺達は、書き終わった紙をレインさんに渡すと「少し時間が掛かりますので、お待ちください」と言われ、レインさんは奥の部屋へと行ってしまった。

 数分して、レインさんは奥から帰って来ると2つのカードを持っていた。レインさんは持ってきたカードを俺達に1枚ずつ渡した。


「それでは、そのカードに一滴血を垂らしてください」


 言われた通り、俺達はレインさんに紙と一緒に渡されたナイフで血をカードに垂らした。すると、カードにさっき書いた名前やらが出て来て、ランクの所にEと書かれていた。ここで、疑問に思った事が有る。数年前に来た時は、ギルド登録時には試験が必要と言ってた筈なのに、今回何も無いようだ。俺は、カードをアイテムボックスの中に入れアリスに「何か、依頼見に行ってみるか?」と聞くと「うん、行ってみよう」とアリスと一緒に依頼が張ってあるボードの所へと移動した。


学園編当初から決めていたように書かないことにしました。

すみません、最後の所で途中まで書いてそのままにしてしまっていましたので、書き忘れ部分を追加しました。

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