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第27話


 待ち合わせ場所の広場で、途中にあった屋台で買った肉串を爺ちゃんと食べながら父さんが来るのを待った。


「それにしても、王都に来て本当に異世界感が高くなったな」


「そうなのか? どこら辺がそう思うんじゃ?」


「何処って、そりゃあ人間以外の種族を見たらかな? 獣人なんて見たことも無かったけど、本当に耳とか尻尾付いてるんだな」


「何じゃ、前の世界には人間しか住んで居なかったのか?」


「うん、俺が生活してる中では人間しか見た事なかったよ。っと、あれは父さんじゃない?」


 肉串を食べ終わり、少し話をしていると丁度父さんが俺達を見つけ手を振って近づいて来ていた。俺達は座っていたベンチから立ち上がり、父さんの所へ行った。


「お待たせ、さあ行こうか」


「うん、分かったよ。っと、はい、これ父さんの分」


「父さんの?」


 アイテムボックスから出した物に父さんは驚きながら受け取った。そして、包みに入っていた中の物を出すと父さんは嬉しそうに手に取った。


「ありがとう、クリフ。綺麗なブレスレットだよ」


 俺が父さんに渡したのは、先程母さん達のプレゼントを選んでいる時に男性用のブレスレットを見つけ、「父さんにも一応、買って行くか」と思い、購入していた。そして、このブレスレットには魔石が1つ付けられていて【付与魔法】を使えば魔法を魔石に付与し付けてる者に効果を付ける事が出来るらしい。

 なので、俺は誰にも見られない裏路地に爺ちゃんと一緒に行きステータスを開きスキルの【付与魔法】を取る事にした。ポイントは700と少し高いのかな? と思ったが、まあ、今後使うだろうし良いかと思い。念のために3レベルまで、合計1300ポイント使い、残りスキルポイントが700と善行ポイントは変わりなく28200ポイントになった。


 その、取ったスキルで俺は、ブレスレットの魔石に【全状態異常耐性】を付与しようとしたが、入れてる途中ビキッと音がして、爺ちゃんから「その魔石が【全状態異常耐性】は入らないみたいじゃぞ」と言われたので、合併してても付与として使えるみたいなので【魅了耐性】を付与した。


「一応、もし今後、魅了されるかもしれないから一応念の為【魅了耐性】を付与してるから、気を付けてね」


「ああ、ありがとう。一応、今回の件で少し耐性が付いてるみたいだけど、折角のクリフからの贈り物だし、毎日つけておくよ」


「そうしてくれると、買った俺としても嬉しいよ」


「さてと、それじゃ早速行こうか」


 こうして、俺達は王都の街の中を歩き一軒の貴族の家の前に着いた。父さんは、そのまま門番の人に「それじゃ、貸してもらうね」と言って門を開けて貰い中に入った。門の中に入り、家ではなく庭を歩き家の裏手にあった、前世だと学校なんかにある体育館位の大きさの建物があり、その中に入った。

 中は、広々した空間で壁には武器が飾られたりしていた。


「ここは、私の知り合いの家でね。よく、手合せをする時に使わせてもらってるんだよ。今日は、クリフの腕を確かめたいって言ったら、貸してくれたんんだよ」


「へぇ~、それで、早速始める?」


「そうだね。でも、その前にちゃんと準備体操はしておこうか」


 父さんがそう言った後、父さんが準備体操を始めたので俺も父さんのを真似て準備体操を始めた。爺ちゃんは、今回完全に観戦客(審判役)なので俺達の体操を見ながら、自分のアイテムボックスから取り出したお茶を飲んでいた。


「よし、始めようか、一応この建物には防御の結界を付けられているけど強力な魔法を使ったら壊れるかもだから、一応禁止だよ。それ以外の近接戦闘系は何でも良いよ」


「オーケー、分かった」


「うむ、両者よいかのう? それでは、始めじゃッ!」


「我、鬼のッ! って、クリフ無詠唱で【鬼人化】使えるの?!」


 始まった瞬間、両者共に【鬼人化】を使おうとした。しかし、無詠唱での【鬼人化】を使えるクリフは、無詠唱が無いクリムより早く【鬼人化】を使い、先手を取った。


「中々やるじゃないか、クリフ……」


 父さんはそう言いながら、鬼人化を使い俺へと接近して来た。


「【インパクト】!」


「うぐっ!」


 接近して来た父さんの腹に潜り込み、俺は無属性魔法の強力な振動魔法、名前は【インパクト】と名付けた魔法を父さんの腹に食らわせた。真面に魔法を食らった父さんは、少しよろめいたが流石に俺より場数を踏んできた人で、直ぐに次の攻撃をして来た。


「水の精霊よ我に力を【ウォーターボール】!」


「なんの! 【ファイアーボール】!」


 超近接状態での火と水の魔法が交わり、互いの力を相殺し一気に霧がかかった。その中で、俺は父さんの気配を山で鍛えた索敵能力を使い探知しようとしたが、その前に父さんが俺の腹に蹴りを食らわせ、俺は霧がかかった場所から数m吹っ飛ばされた。


「いてて、父さん容赦ないな【ヒール】っと」


 吹っ飛ばされても、ステータスのおかげで体にはダメージは無かったが最初に攻撃が当たった腹へのダメージが少しあったので回復魔法を使い、痛みを消した。


「さてと、そろそろ父さん、鈍った体も温まってきた頃だしそろそろ行くよ?」


「来なさい、クリフ。父さんが全力をもって相手をするよ」


「言ったね? それじゃ、こっちも本気で行くよ!」


 この時、俺は自分のステータスが異常な伸びをし「こんなの、誰も相手にならないだろ」と思い込んでいた。

 その結果、俺はこの後、父さんにボコボコにされ地面へとゴロンっと寝転がっていた。


「な、何でだ。俺のステータス1万超えてるのもあるのに……」


「まあ、クリフには悪いと思ってるけど、私はこれでもダンジョンにこれまで何百と潜って来たからね。前に義父さんから、普通の人の伸び30~そこらと聞いただろ? それはね、ただレベルを上げた人の場合によるんだよ。私の場合、リサラと一緒と言うのもあったが、強敵に挑み続けて来たから、そのおかげで能力値の伸びも良く、更に【武神様】の加護も貰ったから更に強くなったんだよ」


「……父さんの、能力値って幾つなの?」


「う~ん……目標となるだろうし教えてもいいのかな? まあ、でも私の中で一番最低の数値でも1万かな? まあ、それも私が近接系で魔法を余り使わないからその数値なだけだけど、他は、大体それ以上はあるよ。後、私を基準に他の人を考えちゃだめだからね? 私の場合、先祖様にクリフと同じ転生者が居てその人に付いていた加護が私にもあるんだよ」


 ……最低が1万って、何だよ。俺の場合3つの加護のおかげで1万に到達してるのに……まず、もって普通の成人男性の能力値が500~800とか言ってたのに、それの何十倍だよ。

 全く、もしかして俺の家族は全員こんなチートな集団なのか? まあ、でも最後に言った加護について聞いてみよう。


「それって、全能神様の加護?」


「いや、私に付いているのは【創造神様の加護】だよ」


 ……しらないよ。そんな、加護いやまってよ全能神と創造神ってどっちが上なの? 創造神様は俺の考えが合っているなら、世界を創造した神じゃないの? でも、それなら全能神様は、全ての能力を束ねる神だよね?!


「もう、いいや……考えても、分かんねえ~、取りあえず俺の家族がチートなのは良く分かった」


「その言葉、久しぶりに聞いたのう。昔、転生者によく「リグルは、チート野郎だ」って言われたぞ」


「当り前だよ。爺ちゃん、見た感じ父さんより強いんでしょ? そんな、人がチートじゃないなんてありえないよ。ああ、もうポイント能力値に全振りしても敵わねえとかどうなってんだよ~」


 地面の上でジタバタと駄々をこねる様に俺はそう叫んだ。

すみません、用事+風邪をひいてしまい、執筆が遅れてしまいました。誤字脱字がいつもより多くあるかもしれません。

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