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第19話


 クールベルト家の兵士達が俺達の所に着くなり、周りの惨状を見て驚き戸惑っていた。しかし、爺ちゃんが「すまん、やってしもうた」と言うと爺ちゃんを知っている兵士の方が「まあ、リグル様なら……」と納得していた。

 爺ちゃんが昔、何をやったのか本当に後で聞こうと思った。


「リグル様、王都の方から早馬で知らせが来たので兵士を集め出来るだけ早く来たつもりなんですが、リグル様達はどうやって来たんですか?」


「ああ、儂の召喚獣に送ってもらたんじゃよ。義理の息子の不手際じゃからの、それにちゃんとレグルスには話しておるから」


「レグルス様にですか、分かりました。それでは、リグル様達はあちらでお休みになっていてください。後は私達で処理をします。後程クリム様も来ると思いますので」


「うむ、分かった。クリフ、行くぞ」


 爺ちゃんが兵士と話し終わると俺は爺ちゃんに抱っこされて、移動した。兵士達は、俺と爺ちゃんが殺した帝国の兵士の遺体を処理をしていて捕まえていた兵士に尋問していた。


「クリフ、お主のステータスどの様になっておるんじゃ? 転生者だからとは言ってもあの強さは今までの転生者とは格が違うと分かったぞ?」


「ああ、うん……なんか、加護と加護が重なり合って能力値の伸びがおかしくなってたんだよね。俺の今のレベルが11なんだけど、1つの最高伸びが3000とか……」


「……どうやったら、そんなのになるんじゃよ。儂がその数値を上げるのにどれだけ頑張ったか……」


「俺も知らないよ。後、俺の動きがおかしかったのは武神様の加護で貰った【鬼人化】ってのを使ったからだと思うよ」


 爺ちゃんは俺が武神様の加護を持って居る事に驚き、また鬼人化を使っていた事にも驚いた。


「あのお方の、加護を持っているとは……いや、武器の適正が全部じゃから持っていてもおかしくないのかの? クリムも確か、加護を貰っていた筈じゃしのう」


「父さんも?」


「ああ、奴は武神様の加護と他にも加護を持っておったかのう? リサラは、確か魔導神様の加護を持っておったのう。まあ、儂は武神様の加護も魔導神様の加護ももっておるがのう」


「へぇ、じゃあ、爺ちゃん俺と一緒だな、俺も武神様と魔導神様の加護を持ってるよ」


「なんと、魔導神様の加護もなのか?! 転生者は羨ましいのう~」


 その後、俺と爺ちゃんは周りに兵士も居ないので色々と話をしていた。その時、爺ちゃんから昔の話を聞いたのだけど、俺が思っていた以上に濃かった。

 まず、爺ちゃんはヴァルスからも聞いていた通りレベル上げが趣味のような物で暇さえあればダンジョンに籠ってレベル上げを何年もしていたらしい。

 爺ちゃんに、ステータスを見せて、と頼んだけど「今は、まだ駄目じゃのう。まあ、クリフが自分の鑑定で見る分には良いが」と言ったので早速、鑑定を使うも偽装を掛けられていて見ることが出来なかった。

 その時、兵士達が集まっている方から爆音がした。


「ッ! なんじゃ!」


 爺ちゃんが驚き、兵士たちの方を見ると1人こちらへ走って来ている兵士が居た。


「リ、リグル様、大変でございます。帝国の兵士が大勢こちらへ向かってきているのです」


「なんと、援軍じゃと? しかし、兵士達は全員、儂が倒したがどうやって連絡をとったんじゃ?」


「それが、1人の帝国兵士が服の中に連絡用の魔道具を隠し持っていたのです」


「……見落としをしていたか、クリムまだ来てないのか?」


「はい、まだクリム様は来ていません。今は、ガッツェ様が突撃して来た帝国兵士の相手をしています」


 兵士がそう言うと爺ちゃんは「仕方ない、援軍の奴等も儂が倒してやる」と言って、いきなり爺ちゃんの体がふわりと空中に浮かぶと、ビューンと飛んで行った。

 残った兵士と俺は、まず傷だらけの兵士に俺は光魔法の回復魔法を使ってあげた。傷は少しずつ治って行き浅かったのもあり完治した。


「こ、こんな子供が回復魔法を?」


「えへへ~、お爺ちゃんから色々と教わったから使えるようになったんだ~、それじゃ僕もお爺ちゃんの手助けしてくるから、ゆっくり休んでてね~」


 と子供のフリをして兵士に言った俺は、【鬼人化】を使いスピードを爆上げして戦っている戦場に走って向かった。道中、傷だらけのクールベルト家の兵士達に回復魔法を掛けながら走って行った。兵士達は、いきなり傷が治って行くのを驚きつつ子供が回復魔法を使っているのに戸惑っていた。


「こんな所でガキがウロチョロしてんじゃねえ!」


「おっと、ビックリした。っと」


「グハッ!」


 行き成り、横から飛び出してきた敵兵が俺に向かって斧を振りかざして来た。俺はその斧を左手でぶん殴り粉々にし自分のスピードを落とすことが出来ず、そのまま敵兵に突っ込むと敵兵は吹き飛んで行った。


「……今のは、あいつが悪い。さて、爺ちゃんの所に早く行こう」


 俺は自分が子供だと言う事を段々忘れて行き、戦場の中を走り回り味方兵に回復魔法を敵兵は武器を壊し吹っ飛ばして行った。


「ドバァンッ!!」


「ッ! う、何て爆風だよ……」


 行き成り、戦場を襲った爆風は前線の方で戦っている爺ちゃんの魔法のせいだろう。しかし、こんな所まで爆風が来るなんて一体どんな魔法を使ったんだ?


「まあ、いいや。俺は味方兵を回復しながら、ゆっくりと行こう」


 レベルアップでMPも増え、使える回数が増えた魔法を底尽きるまで使おうとして動いていたのだが、中々MPの底尽きた感が全く出て来ず俺は戦場を駆けずり回った。気が付くと、前線で戦っている所以外の場所の敵兵は片付き、味方兵は俺の回復魔法で前線に参加しに行っていた。


「あれ? 何で、おれ全くMPが底尽きないんだ? ……まあ、いいや」


 ここは戦場だし、考えるのは後でいいやと思い、俺は考えるのを止めて同じように味方兵を光魔法を使い回復する為に駆けずり回った。


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