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第169話


 翌日、早朝から俺はドラグノフを呼び出してダルトスの街へと向かっていた。早朝に呼び出したドラグノフは「まだ日が出たばかりじゃぞ?」と文句を垂れつつも、ちゃんと街まで送ってくれた。


「報酬を受け取りに来たんですが、用意出来てます?」


「はい、クリフ様。昨日はお渡しする事が出来ず、申し訳ありませんでした」


 受付の女性は、硬貨が大量に入った袋を謝罪をして出した。俺は謝罪に対して「大丈夫ですよ。それより、今日も依頼を受けるんですけど良いですか?」と言って、レームさんが選んでくれた依頼を受けた俺は、その依頼先へと向かう為にギルドを出た。ギルドを出た俺は、目的地に着くまで軽食としてパンを食べながら歩きつつ、道中現れた魔物を狩りをして向かった。

 今日受けた依頼は、昨日のような犯罪者を捕まえてくる依頼では無く、少し手強い魔物の討伐を受ける事にした。


「クリフ君、討伐対象を見つけたわ」


「ナイスだ。アーリン」


 目的地の森へと来た俺達は、早速アーリンの魔法で討伐対象を捜索し、簡単に見つけた討伐対象の所へ俺とドラグノフが【身体強化魔法】を使用して向かい。俺達を視認した瞬間に討伐対象の魔物を絶命させた。

 その後も、同じく討伐依頼の対象をアーリンの魔法で探し出し、見つけたら俺とドラグノフが狩ると言う戦法を使い昼時には、全ての依頼の魔物を討伐し、ダルトスの街へと帰還していた。


「今日はちゃんと報酬は渡せるわ」


「それは良かったです」


 街へと帰還した俺は、その足でギルドへと向かい。依頼の報告を行うと、レームさんは笑顔で魔物の討伐部位を受け取り、報酬が入った袋を渡してきたので受け取った。


「クリフ君のおかげでこの街の高難易度の依頼を消化する事が出来たわ、助かったわ、ありがとうねクリフ君」


「いえいえ、こちらとしては金策の為にやってることですので報酬か良い依頼を受けさせてもらえてよかったです」


 レームさんとそう会話をしていると、ギルドの扉がバンッ! と開き一人の男が入って来た。


「ど、ドラゴンが、現れ、た……」


 そう言い残して男はパタンと地面に倒れた。そしてその男の言葉を聞いたギルド内の冒険者・受付嬢達は、一気に慌ただしくなった。


「クリフどうする?」


「勿論、敵なら討伐するよ。それにドラゴンの素材は高く売れるからね」


 俺はドラグノフにそう言って、レームさんに「取りあえず、住民の避難だけはしておいてください」と言ってギルドの外に出てドラグノフに竜化してもらいアーリンの魔法でどの方向に居るか探り、ドラゴンが居る場所へと向かった。

 そしてドラゴンが居る場所に到着すると、そのドラゴンは横になって家畜を食べていた。


「ふむ、我の知っている竜では無いな……」


「なら、敵って事で良いかな? と言うか、村の大事な家畜を食べてる時点で人間からしてみれば敵だしね」


 そう言って俺は、ドラグノフの背中から降りてドラグノフも人化し、ゆっくりと対象のドラゴンへと近づいて行った。


「ホッ!」


 気付かれずに近くまで寄る事が出来た俺は【身体強化魔法】を使用し、一気にドラゴンの首下へと移動し、剣を抜いてドラゴンの首を刈り取った。刈り取られたドラゴンは、そのまま静かに絶命した。


「よしよし、体には傷も付けずに倒したから、これは高く売れるだろうね」


「そうだろうな、しかし最近ドラゴンが街の近くに出すぎではないか?」


「う~ん、確かにそうだね。前まではこんなにドラゴンの出現情報何て無かったし、良くてワイバーンとかだったよ?」


「う~む、一度竜王達を集めて話し合いをやって情報を集めてみるか」


 ドラグノフがそう言った後、討伐したドラゴンを回収し、村の壊れた家等を片付けたり手伝いをしてダルトスの街へと帰還し、ドラゴンを討伐した事を報告した。

 そして、王都へと戻って来た俺はこっちギルドでドラゴンの素材の買い取りをお願いして、結果金貨300枚となって手元に帰って来た。


「……ドラゴン狩りした方が、金策として良くないか?」


「まあ、そう思われるだろうが誰もがあんな簡単に討伐出来るとは限らんだろう? それに今回の奴は、食事中というのもあって簡単に見えたが、普段のドラゴンは警戒心は強い生物じゃからな」


「まあ、そうだよね。取りあえず、明日は皆の経過報告でも聞こうかな」


 その後、俺達は家に帰宅して、爺ちゃんにドラゴンの生態系がおかしくなってるかもという話をした。話を聞いた爺ちゃんは「ふむ、確かに最近はドラゴンの目撃が増えてるのう」と顎に手を当てて考え始めた。


「我の考えとしては、何処かの竜族に異変があったのだろうと予想を立てておるの」


「儂もその予想が合ってると思うの、以前も一度ドラゴンが急激に街や村に現れた時があった時は、確か火竜族の長の娘が人間に捕まってそのためにドラゴンが増えた時もあったしのう」


「うむ……取りあえず、クリフよ。一度我は、竜王達と話をする為に金策への参加は出来なくなる」


「了解。何か分かったら報告よろしく」


 そうドラグノフに言うと、ドラグノフは庭へ出て竜化して何処かへ飛んで行ってしまった。


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