第159話
ルーさんとドラグノフが何故か勝負する事になり、勝負する場所に竜の里の山を選ばれたのでレドルの杖で竜の里、いつもの倉庫に転移した俺達は先に勝負する事をドラゴさんに知らせてくると言ってドラグノフ達にはここで待ってもらう様に言って俺は族長の家に向かった。
そして、ドラゴさんと会って許可をお願いするとスンナリと「いいですよ」と言ってくれたのでドラグノフ達の所に戻り、許可が下りた事を言うと勝負する範囲を決める事になった。
「そうね。それじゃ、あの山を3周して先にここに戻ってきたほうが勝ちでいいわね?」
「うむ、それで良いぞクリフはここでどちらが先か見ておいてくれ」
「ああ、分かったよ。ルールとして、相手の妨害は駄目だからな」
「ええ、分かってるわよ。それに妨害何てしなくてもドラグノフの速さには勝てるもの」
ルーさんがそう言うと、ドラグノフは「フンッ、今の内に精々吠えておればよい」と言って先に竜化した。ルーさんもドラグノフの後に竜化し、2匹の竜が目の前にドンッと立っている姿を見ている俺は凄い風景だな~と思いながらスタート掛け声を叫んだ。
叫んだと同時にドラグノフとルーさんは目の前から姿が消え、その後直ぐに俺を爆風が襲った。
ギリギリ風魔法で耐えた俺は、飛んで行ったドラグノフ達を見る為に鷹の目を使用したが、殆ど見えず飛ぶルートの先の方へ先に目をやり凝視していると先に先行していたのはルーさんだった。
一瞬の場面だったが、ルーさんは余裕の様に後ろを飛んでいるドラグノフの方を見ながら飛んでいた。後ろのドラグノフは逆に必死の形相で前を飛んでいるルーさんを追っていた。そして、直ぐ後にまた俺の元へ突風が吹くと目の前にルーさんが人間の姿に成って立って居た。
「ふふん、ドラグノフ。私の勝ちね」
勝ち誇ったようにそう言ったルーさんの後にドラグノフも地上に降りて来て、人間の顔になると不服そうな顔をしてルーさんの方へ向いた。
「ルー、お前途中から速さ落としただろ……」
「あら? 気づいてたのね。だって、ドラグノフが余りにも遅かったから遊んでたのよ」
「……クリフ。我は、少し遠出してくる。暫くの間は、我を呼び出したりしないでくれ」
ドラグノフはそう言うと、竜の姿に成り飛んで行ってしまった。ドラグノフが飛んで行った方を見つめながらルーさんが「あらら、多分アレ暫くは帰ってこないわね」と言った。
「まあ、良いか……別に家に居て貰ってるだけだし、修行に行ったんならそれはそれで帰って来た時が楽しみだし」
「そうね。それじゃ、私はドラグノフに頼まれた事だし暫くの間よろしくね?」
「はい、取りあえずルーさんの事を家族に紹介しますね」
その後、俺達は家に戻りリビングに居た母さん達にルーさんの事を紹介してドラグノフが暫く家に帰ってこない事を伝えた。その後、何故かルーさんと母さんが直ぐに仲良くなり話の中に入れなかった俺は自分の部屋に戻る事を伝え部屋を出た。
「さてと、何をしようかな……」
ベッドに横になりながらやる事を考えていると、ウトウトとしだした俺はそのまま目を閉じ眠りについた。次に目が覚めた時は陽が沈み、夕飯が出来た事を伝えに来てくれたメイドさんに起こされた時だった。まだ眠たい俺は目を擦りながらベッドから起き上がりリビングに降りると、眠る前より仲良くなっていたルーさんと母さん、その中に婆ちゃんと姉ちゃん達も入って女子トークが繰り広げられていた。
「クリフ君。ルーさんって何でも知ってるの、さっきも他の国のお話を聞かせて貰ったのよ」
アリエス姉さんが嬉しそうに俺に報告をすると、ルーさんが「クリフ君も何か聞きたい事があったら何でも聞いて良いわよ」と言ってくれたので俺も別の国の話しを聞かせて貰う事にした。
ルーさんから聞いた話は面白く、早く成人して別の国や別大陸に行って見たいと言う思いが強まった。
久しぶりに執筆(三日間掛かりました)をして、思う様に書けませんでしたがなんとか一話書き終わりました(文字数は少なくなってますが)ので投稿再開します。今後も不定期ですがよろしくお願いします。




