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第153話


 ダンジョンから帰る途中も行くとき同様に周りを警戒しながら、安全に上がって行った。上がる途中にある採掘ポイントでは第一のダンジョンでは滅多に出なかった鉱石が出たり、ルビー等の宝石も第一のダンジョンよりかは出る量が増えていた。


「ん~、久しぶりのお日様だ~」


 ダンジョンの外に出ると、アリスが背伸びをしながら言った。ミケもアリスと同じ様に背伸びをして深呼吸をすると、「やっぱり、ダンジョンの中より外のが美味しい空気です」と笑顔で言った。


「さて、まだ朝も早い時間帯に帰って来れたしギルドにそのまま行って良いか?」


「うん、良いよ~」


「私も良いですよ」


「分かった。なら、ギルドに行くか」


 その後、俺達は第二のダンジョンの入口から冒険者ギルドに向かって歩いて向かった。途中で小腹が空いた俺達は、出店の串肉を買い食べながら歩いていると久しぶりに見る冒険者の人達から挨拶をされながら進んで行き、ギルドの建物の中に入った。

 中に入った俺達は、レインさんの受付の列の最後尾に並び自分達の番が来るのを待った。自分達の番が来た俺達は、レインさんに無事にダンジョンをクリアした事を伝えた。


「クリフ様方が冒険者に登録して、まだ2年も経っていないのに2つのダンジョンをクリアしたのはクリフ様方が初めてだと思いますよ。凄いですね」


 その後、ダンジョンクリアの手続きを済ませた後ギルドカードを提出し、戻って来た時には新たに【ベルーマ踏破者】と追加されていた。


「あっ、素材はどうしますか? 今回、今までの数倍近くの量がありますが種類別で出した方が良いですか?」


「はい、すみませんがそうしてくれますとギルド側も助かります。クリフ様方は、ダンジョンクリアした後なのでお休み期間に入りますよね?」


 レインさんがそう聞いてくると、後ろに居たアリスが「クリフ君、今回はどうするの? お休みする?」と聞いてきた。


「アリス、その話は行く前にちゃんとしてたはずだぞ? ミケは、覚えてるよな?」


「はい、アリスちゃん。クリアした後は、10日間お休みするって決めてたでしょ?」


「あっ、そっか~」


 俺達の会話を聞いていたレインさんに「と言う訳で、俺達は今日から10日休むつもりです」と伝えた。


「分かりました。それでしたら、地下室を何個が解放しますので10日後に報酬の受け取りを来て貰っても大丈夫ですか?」


「はい、俺は大丈夫ですよ。アリス達も良いか?」


「うん、僕も良いよ」


「私もそれでいいですよ」


 アリス達の許可も取った俺は、レインさんと一緒に地下室に移動し、いつも素材を置いている地下室と同じ広さある地下室3部屋に今回持って帰って来た素材を置き受付に戻って来た。

 流石に数に慣れて来ていたレインさんは笑顔で「それでは、10日お待ちください」と言って俺達はレインさんに見送られる形でギルドから出た。

 その後、アリス達と朝食兼昼食を取る為に近くの食堂に入って各自注文をして待って居ると、店の中に見知った冒険者が入って来た。


「んっ? クリフに、アリスちゃん達もダンジョンから帰って来てたのか?」


「あっ、ガルドさん! 久しぶり~」


「お久しぶりです。ガルドさん」


「おう、アリスちゃんにミケちゃんも久しぶりだな」


 入って来たのは、Aランク冒険者になったガルドさんだ。

 ガルドさんは、俺と会って半年後にAランクへの試験をクリアしてAランク冒険者として王都で活躍をしている。


「ガルドさん、久しぶりです。ガルドさんこそ、依頼はどうでした?」


「ばっちり、達成して来たぜ。まだ、ソロでも行けるな」


 ガルドさんはそう言うと、俺達と同じテーブルの椅子に座り注文をして水を一杯飲んだ。


「そっちこそ、ダンジョンはどうだったんだ?」


「そうですね。多少、魔物が強くなってましたけど1年鍛えたおかげで最後の方は辛くは無かったですね」


「そうだね~、僕の攻撃もちゃんと効いてたし足手まといにならなくてよかった~」


 アリスが笑いながらそう言うと、ミケが「ダンジョンボスに私の攻撃が通った時は、ホッとしました」と笑顔で言った。その後、ガルドさんにダンジョンでの話をしながら昼食を一緒に食べ、食べ終わった後俺達は解散をして、それぞれの家に帰った。

 家に着いた俺は、門を開けて中に入ると玄関が突然開きアリエス姉さんが俺目掛けて腕を広げてダイブして来た。


「クリフく~ん!」


「ちょッ、姉さん!」


 いきなり俺に向かって飛んできた姉さんを風魔法を使い優しく受け止めた。俺の腕の中に納まった姉さんはニコニコと笑いながら、「おかえり、クリフ君」と言った。


「ただいま、アリエス姉さん。それで、何で飛んできたの?」


「え? おかえりの挨拶をする為よ。中でエレミアも待ってるから、早くはいろ!」


「うん、入るつもりだったけど姉さんが飛んできたから、ここに居るんだけどね」


 俺の言葉にアリエス姉さんは「気にしな~い、気にしな~い」と言って俺の手を握って家の中に入って行った。


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