第144話
5人の神様と俺の自己紹介が終わると、全能神様以外の神様が何処からか座布団を取り出し一緒にテーブルを囲むように座った。
初めて会う神様達に少し、ぎこちない俺に対して武神様が「緊張するな、俺達はクリフの友達と思え」と無茶の注文をされたが本当に友達の様に接してくる神様達と少しだけ距離が縮まった。
「むっ? 時間の様じゃな、クリフが起きる時間になった」
「もう、ですか?」
「うむ、残念そうな顔をするで無い今後は、ちょくちょく儂達の方からも会いに行けるだろうし、会いたい思い祈れば儂達の誰かがクリフと繋がるからのう」
全能神様がそう言うと武神様が「いつでも俺は、暇だからな呼びたければ俺を呼びな」と言った後、俺は意識が薄れて行き次に目が覚めると、自室のベッドに寝ていてい天井を見ていた。
「おはよう。クリフ君、今日は遅いなって思ってたけど神の所に行ってたのね」
「んっ……アーリンは分かるの?」
「まあね、良く私も行くしね。それより、良いの? もう、朝食の時間よ」
アーリンにそう言われた俺は「マジ?」と言って、急いでリビングに降りた。すると先に集まっていた家族に「いつもより遅いね」と言われ、寝坊したと言って席に座り朝食を食べた。
そして、今日は数日後にダンジョンに行くとアリス達と話し合っていたので今日は皆でガルフさんの工房に行く事にしていた。
「おはよう。アリス、ミケ」
「おはよ~、クリフ君」
「おはようございます。クリフ君」
いつも様にギルド前に行くと、既にアリス達が待って居て挨拶をした後「行こうか」と言って工房に向かった。
工房に着いた俺達は、扉を開けて中に入るとカウンターにケートさんが居て「おはようございます」と挨拶をした。
「クリフ君達、今日はどうしたの?」
「はい、数日後にダンジョンに行こうと思っていまして武器の整備と呼びの剣を買いに来ました」
「ダンジョンって事は、次のダンジョンに挑む?」
「はい、その為に今回は前回以上に入念に準備をするつもりです」
そう言うと、ケートさんは「うん、分かったよ。今、ガルフさんちょっと出かけてるから帰ってきたら、武器の整備をして貰っておくよ。剣は、注文する? それとも今ある武器の中から購入する?」と聞かれ、一応店内の武器を見て来ますと言ってアリス達と店内の武器を見て回った。
そして、見つけた短剣を数本と丈夫そうな片手剣を2本買う事にした。今回の準備費は、今までパーティーで依頼達成した報酬の一部を貯めていた物から出した。
その後、ケートさんに自分達の武器を渡し工房から出て行き、そのまま商業区で食料の調達に入った。今回、ダンジョンが何階層あるのか事前に聞いていたのでその分の食料と衣類の買い足しをアリス達とは別行動でしていると、アイザックさんが馬車から降りて俺の所に寄って来た。
「よっ、クリフ君。今日は、なにしてるんだい?」
「久しぶりです。アイザックさん、今日はダンジョンに数日潜る為に色々と買い足しをしている所です」
「成程、それならコレ買わないか?」
アイザックさんはそう言うと、アイテムボックスから1つ木箱を出した。そして、その中を開けると箱いっぱいの肉が入っていた。
「どうしたんですか? コレ?」
「いやな、知り合いの冒険者がある村に依頼で行ったら牛を丸々1頭貰ったらしく、それも結構大きな奴で解体して重い荷物をどうしようか悩んでる時に偶々俺がそこを通りかかって「タダでやる」って言われて譲られたんだが、俺もアイテムボックスがギリギリまで詰まっててな早く処分したいだよ」
「成程、良いですよ。丁度、肉はまだだったので良かったです」
「それは、助かる。この量だと相場は、銀貨数枚行くんだが荷物整理をしたい気持ちのが大きいから銀貨1枚でどうだ?」
箱の中身を見るにその値段は破格で俺に取っては凄く良かったので、銀貨1枚をアイザックさんに渡し木箱をアイテムボックスの中に入れた。
「クリフ、助かったぜコレでやっと動ける」
「いえ、俺の方も助かりました。それじゃ、まだ買い足しが残っているので」
「おう、また店に来てくれよな、じゃあな」
アイザックさんはそう言って、馬車に乗り馬を走らせ道を進んで行った。俺も買い足しの続きをする為に移動を始め、一度八百屋に戻り野菜を少し多く買った。
新作を投稿しました。よければそちらも読んでみてください。
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