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第117話

 地下にある試験会場として使った場所に到着した。スキンヘッドの男の後ろに先程までギルド内に居た冒険者の人達も着いて来ていた。そして、スキンヘッドの男と俺は会場の中央まで移動した。


「ここなら、全力でやれるぞかかって来いよBランク」


「いっちょ前に挑発してくんなガキが、ランクの違いを教えてやるよ」


 男はそう言うと斧を片手に強化系の魔法を使ったのか体に魔力が行き渡り一瞬にして俺の前に現れた。男はふざけた様子で「どうだ、ガキ」と言って斧を横振りに振って来た。

 俺はその斧をアイテムボックスから出していた剣で受け止め男を挑発した。


「弱っ、というか直線的に来るとか馬鹿だろ。それだけの力有るんなら頭使えよな」


 そう言って、斧を受け止めいた片手剣で斧を振り払い横腹に蹴りを入れ痛みで蹲ったところを背中に回り込み蹴飛ばした。既に万を超え強化魔法で更に強化されている俺の身体能力からの蹴りは十分効いたようで10m位吹っ飛んだ。


「何だよ。あれだけ威張ってたのにコレかよ。これならまだダンジョンで鍛えてる王都の冒険者のが戦えるんじゃねえのか?」


「馬鹿にするのもいい加減にしろよ。ガキッ! 調子にのるんじゃねえッ!」


 男がそう叫ぶと加護が無いと使えない【鬼人化】の詠唱をし、斧を捨てて俺に掴みかかって来た。俺はその男と同じ様に【鬼人化】を使い掴みかかって来た腕をガシッと掴んだ。


「どうした? 【鬼人化】まで使ったのにガキ相手に負けるのか?」


「このカギィィッ!」


 散々挑発された男は激情し腕の力が強まった。俺もそれには少し押されたが少し力を上げて男を持ちあげた。

 そしてそのまま【空歩】で上空に上がり高く上がった所で一気に地面に加速し叩きつけた。


「グァッ!」


 男は、叩きつけられたことで掴まれていた腕が変な方向に曲がり体中血だらけになった。 

 どうして俺がここまでしているのか、その理由は単純に「見せしめ」である。Bランクのこの男以外にも迷惑行為をしている冒険者は居るが、こいつ以上のランクは誰も居ないのを父さんから聞いていた。今日、丁度良くギルドに居たのは偶然だったが良い機会だと思いここまでしている。


「まだ終わりにはしないぞ? お前はさっきも言ったが「見せしめ」だこの位でくたばってもらっちゃ困るよ」


「グ……」


 俺は言いながら男に向かって回復魔法を使った。婆ちゃんの試練によって格段に回復魔法の腕が上がった俺の魔法の効き目は絶大で一瞬にして、傷が塞がり腕も元通りになっていた。


「ほら、治してやっただろ? 立よ」


「まっ、待ってくれ。悪かった。もう、他人を馬鹿になんかしない」


 近づいてくる俺に向かって顔を下に向けて言った。俺が立ち止まると男は立ち上がり俺へ殴りかかって来た。


「馬鹿が、そう直ぐに――」


「そんな馬鹿みてえな嘘に釣られるかよッ」


 殴りかかって来た男の顔を殴り返し、会場の壁にまで吹っ飛ばした。男の顔面は酷い状態になり「あ、あが」と言っていた。

 その後も治して吹っ飛ばし、治しては吹っ飛ばしを繰り返した。男の精神状態が壊れかけて来ても回復魔法で治し再度壊した。その光景を見ていた〝迷惑行為をしているリスト〟に載って居た冒険者達が引いていた。それに対し王都の冒険者の人達は「やっぱ、リグル様の孫だ」とか「【狂戦士】に並ぶおかしさだな」とか普通に観戦者の様な立場で見ていた。実際、観戦者だから良いのだが王都の冒険者の人達は誰一人として俺の〝異常性〟に納得いっている様だった。


「ハハ、爺ちゃん達が散々おかしい人達で俺もその部類に入れられてるんだな……」


 ちょっと悲しんだ俺は治した男を再度壊すことにした。それから1時間経った頃、既に男は戦う意思はなくただ俺に向かって土下座をしていた。


「も、もう。に、二度としま、せん……」


 泣きながらそう言った男に俺はどうするか悩んで周りを確認すると既に王都の冒険者の人達以外は居なくなっていたので男を許すことにした。


「それじゃ、今後は迷惑かけない様に冒険者活動をするんだぞ」


「は、はい。分かり、ました」


 男はそう言うと立ち上がって逃げる様に早歩きで階段を上がって行った。俺も会場を修復してから出てくると王都の冒険者の人達から「すごかったな~」「めっちゃ怖かったけど俺達の為にありがとな」と言ってくれた。

 その後、受付のレインさんに「ありがとうございました。使い終わりました」と言った。


「大丈夫でしたか? 連れて行かれた冒険者の方は先に出て来たようですが……」


「はい、ちょっと魔法で修復していたので遅れただけど俺は大丈夫ですよ。それと、父さんにこの事報告しないと行けないので今日はやっぱり帰りますね。後日、薬草採取はしてきます」


「分かりました。ありがとうございました。クリフ様」


 レインさんは頭を下げてそう言った。俺はそれに対し「父さんから頼まれていましたしね」と言って、ギルドを出て家に帰った。帰ってきた俺は仕事部屋に居る父さんの所へ行った。


「入るよ。父さん」


「クリフかどうしたんだい?」


「迷惑行為していた冒険者の件、今日一応その代表格のスキンヘッドの男の対戦してきて「見せしめ」でボロボロにしてきたよ」


「成程、ありがとう。クリフ、私が動ければいいんだけ最近貴族の仕事が忙しくてね。クリフも、もし貴族に成るとしたら覚悟しといたほうが良いよ」


「貴族に成るつもりは今の所無いかな、成人したら旅に出る予定だしね」


 父さんは「そうだったね」と言って仕事に戻った。俺も報告が終わったのでちょっと早めの風呂に入ることにした。


戦闘模写?になるのか分からないですが久しぶりで酷い出来かも知れませんが作者の技量だとこれが限界です。……

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