2-5. 古代:人間・農耕民族
人間には2つの民族が居ます。農耕民族と騎馬民族です。大陸北方に現れ、寒さのより厳しい北へ渡った者達と、比較的温暖で農耕可能な地方へ散った者達に分かれました。分かれた後には交流はありませんでした。
まずは農耕民族。
居住地は大陸中央から北寄りの平地です。おおよそ大麦とライ麦が育つ範囲に居住しました。獣人達の集落からは非常に離れていて、お互いの存在を全く認識していません。
主食はライ麦パンとバター、そしてチーズです。ウォッシュタイプのチーズや黴を付けたチーズを好んで食べ、カスマルズチーズも作りました。
【メタ註:カスマルズチーズはチーズバエの幼虫(マイルドな言い方)を付けたチーズです】
パンにはベリー類のジャムを付けて食べる事もあります。砂糖が無いので単純にベリーの実を煮潰しただけの物になります。
副食としてごった煮スープを出します。大麦、野菜、肉、豆、山菜を水または乳で煮て、塩で味付けした物です。
甘味としては蜂蜜があります。大麦やライ麦でクッキーを作って蜂蜜で甘い味を付けた物を作る事もあります。
果物としてはベリー類の他に林檎を栽培しています。
飲み物としては麦茶とシードルがあります。
麦茶は貴重な大麦を炒って煮出すので高級品です。煮出した後の滓はごった煮スープの具にします。
シードルは糖度の高い品種の林檎果汁を醗酵させた発泡酒です。因みにベリー類は糖度が低いので醗酵しません。
【メタ註:現代でもベリー類を醗酵させる際は砂糖を添加するようです】
産業としては農業と牧畜、そして自給自足の為の原始的な技術製品つまり木工と鍛冶と衣服です。
農業で作っているのは下記になります。
大麦とライ麦。野菜。レンズ豆と蚕豆。
果物はベリー類と林檎。なお葡萄は大陸中央部が北限で、農耕民族居住地域の南の端で細々と作っています。柑橘類は寒くて育ちません。
それから芋類はありません。
【メタ註:芋類はありません】
牧畜で飼育しているのは牛と山羊と鶏です。そして乳製品としてチーズとバターを作っています。
衣服を作る繊維としては亜麻と山羊の毛が使われます。
また塩は岩塩の採掘によって得ています。
主な産業が農業である事から、民族全体としての性格もそれに合ったものになりました。
民族全体としては集落の集合体になっています。全体を統合する政府はありません。先を読みながら協力と反目によるバランスの上で交渉します。
集落や家族の間の派閥関係が非常に複雑です。基本的には仲間意識が強いですが、仲間の線引きが多層的で複雑です。
温和で日常普段は概ね誰とでも協力的ですが、仲間にとって害と見做せばニッコリ笑って切り捨てる非情さも持ち合わせています。
宗教もそれに合った物になりました。
地水火風を司る4柱の女神と太陽を司る男神が信仰の中心です。
太陽神は比較的穏やかですが、時に暴れる事があります。暴れたら供物を捧げて宥める事になります。
女神達は基本的に優しいのですが、時に感情的になります。これも暴れたら供物を捧げて宥めます。
皆で助け合い、平和で豊かな事を指向します。そして平等を重視します。
魔法を知りません。森林は猛獣や魔物が跋扈する危険地帯と認識しています。従って森林資源の利用は浅い場所での採集が中心です。山菜や薬草や蜂蜜などを採集します。
また時々は狩りをして野生の肉を調達します。危険なので罠猟が基本です。魔物からの防衛も罠と毒が基本になります。
最後になりますが、この時代の人間の寿命は50年前後です。




