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とある魔法の夢世界  作者: Katz
歴史・トロール時代
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3-2. トロール時代:帝国

 トロールは動きののろさから生活があまり得意ではありません。そのため生活全般を魔法に頼っていました。その分魔法を使いこなす事に()けていきました。


 やがて魔法を組み合わせて人型の汎用労働力を発明します。

 ゴーレムを基盤として器用さを付与し、判断能力を付与し、学習能力を付与し、会話能力を付与し、魔法能力を付与しました。同時に反乱予防の価値体系を設定しました。

 これはゴーレムを超えていた為、新たにオートマタと命名される事になります。

【メタ註:オートマタの単数形がオートマトンです】


 オートマタの特性は下記の通りです。

 ・寿命が短い。大体10年程です。

 ・魔法による複製によって増殖します。勿論トロールの判断に従ってその数は制御されます。


 このオートマタを大量に使役する事で、トロールは労働から解放されました。これはトロール社会が益々発展する大きな要因でした。

 やがてトロールの集落が大きくなり、国の体裁を取るようになって小国が乱立し、世界の中心はトロールに移っていきました。

 そうしてトロール国家群の全体を纏める中枢が出来ました。トロール帝国の誕生です。


 その最大の特徴は魔法文明です。

 特筆すべきは上記のオートマタと言えるでしょう。魔法を駆使した豊富で使い勝手の良い汎用労働力です。そしてオートマタの労働を補い支援する為の道具を動かす魔法も発達していきました。

 生活の隅々までオートマタが働く事により、トロール自身は働かなくても生活できていました。

【メタ註:現実の歴史にもそのような事例があり、古代ギリシアの市民階級や日本の平安貴族が挙げられます】


 トロール帝国では娯楽が発展しました。特に重視したのが風呂と旅人のもてなし、そして美食でした。人生の楽しみは食べる事、歌う事、愛する事の3つでした。

【メタ註:「食べる事、歌う事、愛する事」はイタリア人の人生訓からいただきました】

 トロールは温和で平和志向な種族のため闘牛や闘鶏やその他の格闘興行はありません。


 文明の発達により各種産業も非常に発展し洗練されます。


 まずは海の利用。

 雨の少ない地域の海岸線沿いの砂浜に塩田が作られました。副産物として苦汁(にがり)が大量に得られました。

 海藻採取して肥料に供し、特定の種類は食材として利用されました。カラギンモスが採れてプディング等が作れるようになりました。

【メタ註:カラギンモスはゼラチンの代わりとして使えるようです】

【メタ註:ゼラチンは(にかわ)を精製して作るようですが、精製とは具体的に何をするのかわかりませんでした】


 農業。

 小麦に適した豊かな農地が広がりました。毎年決まった時期に氾濫して農地を洗う大河が帝国の近くを流れていましたが、ここから灌漑用水路を帝国中に延ばしました。氾濫期には灌漑用水路も一斉に水量が増え、収穫後の麦畑を洗い流す仕組みです。この作用によって小麦の連作が可能になりました。

【メタ註:ナイル川流域の例があります】

 海岸地帯の塩田周辺には塩生植物が繁茂します。これを採集して焼いてソーダ灰を大量に生産しました。それを使ったソーダガラス、草木灰を使ったカリガラス、また金属粉末を添加した色ガラス、それを組み合わせたステンドグラスなど、ガラス製品も発達しました。


 土木建築も発展し社会基盤が整備されました。

 石灰と、上記の塩田製塩の副産物として得られた苦汁を組み合わせて三和土(たたき)が発明されました。これを大量に使って城塞都市などの建築物が作られました。

 都市間道路は石畳で舗装されました。

 河川や水路が整備されて大量輸送に一役買いました。

 上水道と下水道も全都市で整備されました。

 そして都市周辺には人口を支える広大で豊かな畑が広がりました。


 2次産業は殆ど外注で賄われました。

 ・エルフには木工と薬

 ・ドワーフは石工と冶金

 ・獣人には服と加工食品

 但し酒はトロール達も造りました、主にオートマタを使役して。


 教育は知識を伝える魔法を利用しました。従って学校はありません。礼儀作法には無頓着だったので礼儀教育は不要でした。


 美食を旨とした為、食べ物は大いに発展しました。あらゆる農作物が品種改良され、エルフや獣人にも広まりました。

【メタ註:農作物の品種改良は現代日本並みです】

 エルフ料理を基本とし、各種族の料理文化を集めて更に発展させました。その内容は調理方法や調味料や、料理と酒の組合せにも及びました。


 食物の様々な発明がありました。

 苦汁と豆乳から豆腐が作られました。同時に豆腐を素材とした派生製品各種も生まれました。

 小麦製品も各種発明されました。小麦粉からパン、小麦の麦芽と(むぎ)(がゆ)から水飴、水飴を醗酵させてビールが造られました。

【メタ註:トロールは大麦ではなくて小麦の麦芽を使いました】

 また蒸留酒も発明されました。ビールを蒸留してウィスキーが、ワインを蒸留してブランデーが造られました。

 各種作物が品種改良されました。小麦はパン用(グルテン含有量が多い)、麺用(グルテン含有量が少ない)、麦芽用(澱粉分解力が強い)、水飴・ビール用(澱粉含有量が多い)等。野菜は灰汁(あく)が少なく甘味の強さが追及されました。果物は甘さが強くて酸味とのバランスの優れた品種が生み出されました。

 一部で高糖度の柑橘類が作られ、それを醸造したオレンジ酒も造られました。

 魚の塩漬けや、そこからの発展形として魚醤が作られ、盛んに用いられました。


 オリーブが大量に栽培されて油が搾られました。大量の植物油を使用した調理法が発明され発達しました。


 トロール帝国の最盛期はまさに黄金時代と言えるでしょう。取引のある獣人やエルフやドワーフにもその恩恵が広がりました。

 生活上の不安が無い為に信仰心は薄いです。非常に人間味溢れる多くの神々が関わりあって神話を構成しています。種族の恩人であるドラゴンも崇拝しています。

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