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事情はよく分からなかったけど、僕達は色々な手違いで間違って召喚されてしまったらしい。
最初は、色んな人から勇者様勇者様ってすごい言われてたけど、次第に静かになっていった。
見た目に反して、実はすごい力を秘めているのではないか、みたいな目でみられたけれど、魔法なんて使えないし、特殊能力もない。重い剣なんてふりまわせないし、鎧だって着られない。
「で、では。本当に勇者様ではない?」
「うん」
「あたりまえじゃない」
そんな問答の後、同じ人を二回ほど床に這いつくばらせた後。僕達はお客様として、部屋に案内された。
勇者召喚が行われた場所を出ると、豪華な廊下が続いていた。
飾られている絵とか花瓶とかは、なんかすごいぴっかぴっかで、お金持ちが住む場所といった雰囲気だ。
案内してくれた人に、
「ここはどこですか」
と、聞いたら王宮と答えられた。
お金持ちの中のお金持ちが住む場所だった。
びっくり。
とりあえず僕達はお客様として、当分ここに住んでいいらしい。