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僕の名前は卓也。
幼馴染の女の子。いずなと共に公園で遊んでいる最中だったけど、砂場で砂の城を作っていたら突然地面が光りだして。
そして、次の瞬間には別の場所にいたのだった。
ある日、僕達はこうして異世界に召喚された。
「ここはどこ?」
「ようこそ我が国へ勇者様! 勇者様? え、子供?」
召喚された異世界の名前はランダルクォーツ。
そこでは、国を騒がしている狂暴な生き物が活動していて、多くの人が困っていた。
そのため、問題を解決するために別の世界から勇者を呼ぶ事にしたらしい。
しかし、こうして呼ばれてきた僕達は子供だ。
最初に話しかけてきた杖を持ったお姉さんは、困った顔で聞いてきた。
「失礼ながら、勇者様はおいくつでしょうか」
僕といずなは顔をあわせてこたえた。
「十」
「十一」
その瞬間、僕達に名前を聞いてきたその人はがっくりと膝を落としてうなだれた。
「嘘だ」
よく分からないけど、たぶんそのセリフはこっちのセリフだ。