1話
台風凄いですね。私が住んでいるところは直撃していて、外にも出られませんよ(´ ˙꒳˙ `)
皆さんもお気をつけて下さい。
鬼神→鬼王に変更しました。
優月視点
目が覚めると、僕は夜空の下、終わりのない、広い、広い空間にいた。
起き上がって周囲を見渡すが、誰もいないし、何も無い。いや、上には満天の星空が見えるし、自分がいるのは平原であるということは分かった。
「ここはどこだ?」
独り呟いた問いには意外にも返答がきた。
「ここは神界ですよ。」
その声の先には女性がいた。そう、女性が…。
僕はそれを女性としか認識出来なかったのだ。先程の言葉が真実であるならば、彼女は神か、天使なのだろう。いや、彼女は僕が以前殺した神とは格が違う。恐らく上位の神なのだろう。
「貴女は神様、ということでいいんですか?」
「ええ、流石神を殺したことがあるだけありますね。私の神気に当てられても余裕だなんて。」
「買い被り過ぎですよ。僕が殺した神はとても下位の、それこそ天使レベルの奴でしたし。それに余裕なのは、貴女が神気を極限まで抑えて下さっているおかげですので。」
「あら?気付かれていたのですか?」
「まぁ、これでも一応は神と対峙したことはあるので…
さて、そろそろ本題に入りたいのですが。」
「そうしましょうか。それでは、まず自己紹介から。
私は『月』の女神セレーネです。いくつもの世界の月を司っています。
また、この世界では、『調和』も司っています。
神格は神の中でも上位に入っています。だから先程貴方の言ったことは間違っていませんね。
呼び方は貴方のご自由にどうぞ。
それでは自己紹介も済みましたし、貴方を呼んだ説明をしましょうか。
まず最初に、十六夜 優月 様 貴方は私、セレーネにより、ここに呼ばれそして、説明が終わり次第異世界に召喚されます。
あ、ですがあちらに召喚主は居ませんよ。私が貴方を召喚したのですから。
次は異世界についての説明です。
そもそも世界は同一宇宙内に数多あります。世界はそれぞれ違う次元に存在しているため本来ならば、お互いが干渉することはありません。
しかし、我々神々は世界間の移動が出来ます。
異世界召喚や異世界転移、転生が起きるのは、神がそれが可能な方法をその世界に住む生物に与える場合と私のように、神自身が行う場合の二つがあります。
これが異世界召喚や転移、転生が起きる仕組みです。
また、世界には上位や下位といった上下関係が存在します。貴方のいた世界である地球は大体全体の中間といったところです。
さて、ではこれから貴方が行く世界について説明します。
世界名は『エルドラ』。最上位世界です。」
話をまとめるとこうだ。
・文化レベルは中世くらいだが、戦闘分野では世界の中では最上位である。
・エルドラには四つの種族がいる。
人族、獣人族、魔人族、妖精族 である。(人族の中にはエルフやドワーフなども含まれていたりする)
そこに魔物や動物も存在している。
・エルドラには魔力などもある。また、スキルも存在している。さらにはステータスがあり、そこでスキル等のチェックができる。そして地球とは違い、レベルが存在している。
・エルドラでは魔術もあるが、それは魔法と呼ばれていて、地球とは比べ物にならないほど、強力である。
ここまでがエルドラという世界の説明だ。
だが、まだ続きがあるようだ。
「では、貴方を呼んだ理由についてお教えしましょう。
私には『暁』の神エーオスという姉妹がいます。
彼女はこの世界のみを管理している神で、私との格もそれほど差は無かったのですが、私が『調和』を司るようになると彼女と大きな差が出来てしまいました。
それにより、彼女は私が自分の世界を乗っ取るのではないかと思い始めてしまいまして、私を邪神としました。
ここまでならば、別に良かったのですが、彼女はその不安のあまりに、地上に強力な生命体を生み出してしまいました。
それが『龍』です。
龍は強すぎました。地上を我が物にしようと手始めに魔人族を滅ぼしました。その時既に龍はエーオスの手を離れてしまい、もう止められない状況になっていました。
その後、さらにはその膨大な力を使い、『鬼』と『竜』を生み出しました。それらは龍の手足となり、地上を支配するようになりました。それに加えて龍は人と同様に共通言語を話さことができるのです。
龍は強力でしたが、数は少ないままでした。龍はその強さと不老長寿のため、繁殖ができなかったのです。
なので、今いる龍を全て倒せば、もう新たに出てくることはありません。
逆に鬼と竜は繁殖出来ますが。
ここまで説明したならもうわかると思いますが、私が貴方を呼んだ理由は
地上に居座る六体の龍の撃滅。
鬼の最上位に位置する鬼の王、鬼王の撃滅。
竜の最上位に位置する竜の王、竜王の撃滅。
この3つです。
元々七体いた龍はそれぞれ、赤龍、青龍、緑龍、黄龍、白龍、黒龍、無龍です。
ですが、この内、無龍だけは他の龍より圧倒的に弱く、魔人族を滅ぼそうとした時に、魔人族の反撃にあって、倒されています。
ですが、無龍は戦いに向いている龍では無いのです。奴は創造に特化した龍でした。鬼王、竜王を生み出したのは無龍なのです。龍に迫ろうかという戦闘能力を持つものをほぼ無限に生み出せる無龍。
その力は戦闘が苦手などという弱点を補ってもあまりあるほどでした。
先程、私は奴は魔人族の反撃にあって死んだと言いましたが、実際は違います。無龍の力を恐れた他の龍たちが結託して、無龍を嵌めて、殺したのです。
まぁ、正直なところ、無龍が真っ先にやられたのは、本当に幸運でした。鬼王や竜王をぽんぽん生み出されても困りましたし。
今の話から分かると思いますが龍たちは仲間意識というものは有りません。よって共闘はあり得ないでしょう。なので、一体ずつ倒していくことができます。
以上が龍についてです。
最近忙しさがなくなり、落ち着いてきたので更新頻度を上げていこうと思います。




