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職業:賢者の優雅な異世界生活  作者: 卯木ソラ
2/5

2、性能

 

 ステータス

 名前:雛森 司(ツカサ・ヒナモリ)Lv45

 職業:【賢者】、魔道士

 称号:【異界からの訪問者】

 種族:人間族

 年齢:15歳

 属性:五大属性、特異属性・風、特異属性・光、

【特異属性・闇】、無属性

 能力(スキル):『賢者』LvMAX、『鑑定』Lv∞

 料理Lv30、調合Lv10、『真偽』Lv10




 先程の【賢者】が鑑定出来たことにより、司は『鑑定』が自分のステータスにも適応されるということを理解していた。上から順に次々と『鑑定』を掛けていく。【賢者】には説明書きに加え、こんな効果も付与されていた。




【賢者】:見聞きしたものを辞書のように思い出すことが出来る。一度でも視界に入れば記録されるため、決して忘れない。

 備考:この職業を持つものは稀で100年に1人いるかいないか。特別な意味を持つ。




 さて、一通り自分のステータスを全て『鑑定』した結界、端的に言ってチートだった。魔法の属性に特異属性が三つもあることもそうだし、更にその【特異属性・闇】の説明書きにご丁寧にも、魔物の上位種または魔族しか持たないという注釈がついていた。が、司の種族は人間族だ。種族名の横に(?)はついていたりしない。歴とした人間族である。



 そして、その他にも興味深い事柄はいくつかあった。能力(スキル)以外にも職業(ジョブ)や称号で補正がついたり、また、努力しだいで新たな力を手に入れることも出来るらしい。例えば、光属性魔法は基本的には特異属性・光がないと使えないが訓練すれば光属性魔法である回復魔法を習得することができる。


 というのもステータスの属性表示は本人が持つ属性を示すのと同時に使用できる魔法の属性も表しているからである。ご丁寧に無属性の表示があるのもそういうことらしい。ただ、やはり相性というものはあって、自分の持つ属性以外の属性魔法では通常より多く魔力が消費されたり効果が半減したりするらしい。因みに司は無属性以外は自分で所持している属性が表示されている。



 そうそう、能力(スキル)の『賢者』だが、これは司の情報処理能力を補っている。つまり、妙に飲み込みが早いのも『賢者』のおかげなのだった。これは中卒には嬉しい仕様である。


 さらに『賢者』の補正はこれだけではない。『鑑定』は基本的に自分の体験の中から答えを導き出すので、全く未知の物には精々名前と効果が何となくわかるだけでそれ以上の情報はわからない。だが、『鑑定』と『賢者』を併用すると一度も目にしたことがない物でも詳細な説明書きが表示される優れものなのだ。それは初見の能力(スキル)にも適応される。まさにチートな代物である。



 そして『鑑定』だが、この能力(スキル)を持つものは中々いない。先天的に授かる場合が多いようだが目利きの経験を積めば後天的に取得することができるらしい。しかしながら、それを実際に試して成功した者は中々いない。


 『鑑定』がなければ自分のステータスウィンドウすら開けない。それは大抵の人間が自分の持つ能力(スキル)性能(ステータス)を知らないということで、実に不便なことだと思う。その点、司は幸運だったと言える。


 ただ、司にとって予想外だったのは、言語理解や翻訳という文字がどこにも見当たらなかったことである。異世界に来て初めての体験が文字を覚えることになりそうだ。




 なんとか性能(ステータス)を把握した司は、次に自分のいる建物を『鑑定』してみた。結果は「賢者の家」と出た。どうやら歴代の賢者がひっそりと暮らす隠れ家のような場所で、地の果てや世界の果てなどと呼ばれる辺境の谷底にある家らしい。果てといっても実際はまだ続いているので正確には違うのだが、地球人と違う異世界の人からしたら世界っていうのはどこかで途切れているという認識なのかもしれない。それも確かめねばわからないことなのだが。


 少なくともこの谷では、こちら側は主に人間族が多く住み、あちら側には魔族が住んでいるらしい。人間族がいる側の方が恵み溢れる、光の園と例えられるような場所で、反対に魔族の方は荒地のような場所が多く、闇の園という例えが似合う場所だ。そしてこの谷底、その大地の境界にあるのだが、如何せん深過ぎて太陽の光が到達しない。四六時中真っ暗闇である。そんな場所では生物は活動できない。本来なら立ち入らないからこそ隠れ家として機能しているのだろう。だが、そこは【賢者】。ハイスペックな人間が多いのだろう。知恵と魔法と技術の力で何とかしてしまったらしい。



 「賢者の家」は二階建て(+α)で一階は居住空間になっている。歴代の賢者達が優れていたのか設備は整っていた。お風呂もちゃんとあるらしい。トイレは残念ながら水洗ではない。そもそも谷底には水道など通っていないので、そこは魔法で痕跡を消すしかない。それでも簡単にできるし清潔だから許容範囲内だ。


 二階は実験室や倉庫の役割の部屋がある。倉庫には永続魔法が掛けられているらしく食糧や植物の種子が保存されている。食べ物だけでない辺り、後世の賢者の配慮もしてくれていたみたいだ。なるほど、実験室には小さな畑もあるらしい。


 そして、司が転移してきた地下室だが、書庫になっているらしい。確かに司が部屋でる時、壁一面が本棚になっていたような気がする。という訳で当面は退屈することもないし食糧に困ることもない。



『鑑定』と『賢者』のコンビはやはり最強らしい。司は一歩も動かずに現在地だけでなく建物の間取りなど全てわかってしまった。わかったからといって探索しないということは無いのだが。



まだまだ異世界感とかもないし

説明書きっぽくて全然進めてないですが

次からは段々と進めていきます。

次で魔王出せたら...

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