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プロローグ

「あぁぁぁぁ萌えるぅぅぅぅ」


放課後の誰もいない教室で、俺の声が反響している。


「次は、るみ先輩とのデートイベントか……」


そう、俺は無人の教室でギャルゲーをしているのだ。


“ガラガラガラ”


「ここの選択肢どっちにしよう……」


俺は教室のドアが開く音に気づかずギャルゲーに没頭している。


「あの……仮屋くん?」


彼女は俺の肩を叩きながらやさしく話しかけた。


「あっ……」


バレてしまった。俺が必至に隠してきた秘密が……。



 …………………………………………………………



俺がギャルゲーをプレイするようになったのは、兄の影響だ。


当時小学生だった俺は、いつも兄にくっついて歩いていた。

もちろん遊ぶのも兄と一緒だった。

とある日、兄が普段どんなゲームをしているのか気になって勝手にゲームを起動した。

そこには、かわいい女の子が顔を赤く染めて立っていた。


「かわいい……」


初めて見る画面の女の子は、俺にとってはとても魅力的だったのだ。


そんなこんなでギャルゲーにハマった俺は、小学・中学時代は“オタク”として生活していた訳だが……

もちろん印象は、いいわけではなく…… 何があったのかはご想像にお任せします。


そんなことがあり、高校では“オタク”のイメージを変えてそこそこ楽しく過ごそうとここまで頑張ってきたのだが……


 ……………………………………………………



「こ、これは……」


言い訳を口に出そうとしたが、言葉が詰まってしまう。


俺の高校生活の終了に思えたが……


「そのゲームおもしろそうだね」


「え?」


「女の子の表情も豊かだし」


意外な反応だった。

てっきり再起不能になるような罵倒を浴びせされ、試合終了になると思ったのだが……


「なら、やってみるか?」


「いいの?」


「うん」


「ありがとね。あ、でも今日時間がない……」


「それなら、明日は学校休みだし、家くるか?」


「ならそうさせてもらおうかな~」


そして、意外な形で俺の高校生活は続行したのであった。







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