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勇者のくせに地属性  作者: おしゃか
5/9

二人の勇者

この話でやっと主人公の名前が決まりました

「いくぞ」


次の日の朝


ドアのノックもすることなく騎士が入ってきて僕に告げた。

やって来たのは城の中庭。

やはり城だけあってかなりの広さがある。


中庭には王様がいて僕たち召喚された3人がいる

一人一人に騎士がつけられていてゆうたとライトは楽しそうに騎士と話している。

騎士が厳しいのは僕にだけのようだ。

すると王様から告げられる。


王「改めて紹介しよう我が名はドラグノフ!この人間の領土を束ねる王である!平民、貴族、その頂点なるぞ!!貴様らも名乗るがよい!」


まるでその力を誇示するかのように大きな声でまるで自慢するかのように王は名乗った。

その声に騎士達は膝をつき頭をたれた。


頂点と言われても僕はこの世界の人間ではないし城から追い出される身だ。

あくまでこの世界の知識として覚える程度でいいだろう。


「僕の名前はゆうたといいます!神様から聖属性と火属性を授けられ魔王討伐のために召喚されました!」


まわりの騎士がザワザワと話し出す


「属性を2つも持っているのか」

「しかも召喚者にしか授けられない聖属性と攻撃型の火属性か。」

「これは魔王討伐も夢じゃないぞ!」


周りが喜びだしているが僕にはどうでもいいことのように思えてならなかった。

魔王と言われても僕にはこの世界の善悪がわからない。

人間が正しいのか、魔王と言われてる側が本当は正しいのかも知れない。

それに僕が魔王と出会うことはないだろう。

そんなことよりこの世界でどう生きていけばいいのか。

僕は自分のことで精一杯なんだ。


「僕はライトといいます!ゆうたとは向こうの世界、地球で、幼馴染みでゆうたと同じく神様から火属性と聖属性を授かりました!」


すると王様が目を見開いて驚いたように言った。


王「な、、、なんと。聖属性が二人。神はなんと寛大なのだ。さらに火属性まで扱えるとは!素晴らしい!!!」


王が感激したように言うと騎士達もおお盛り上がりだ


「勇者が二人だ!」

「神は何て素晴らしいんだ!」

「待っていろ魔王!」



神が素晴らしいだって?そんなわけ無いだろう。人の話を聞かず傲慢なただの能力者だよあんなの。

まぁこの世界の人もろくに話を聞かない人たちばかりだ。


王「今回の召喚は素晴らしい!聖属性に火属性を持ち合わせた勇者がすでに二人おる!!最後の勇者よ!名前と能力を教えてくれ!!」


次は僕か、とても期待されているけど困ったな。

僕は召喚者が持つ聖属性なんてもらってないし属性が2つなんてこともなく地属性のみだ。

横でゆうたとライトがニヤつきながら僕を見ている。

はっきりいって僕はこの中学生どもを信用していないし呼んでおいて無責任なこの世界も神も信用していない。

本名を名乗る必要はないだろう。願わくば地属性が生きていくのに役に立つことを祈ろう。

名前も地属性からとって大地で良いだろう。

こんなに期待されると緊張してやだなぁ。


『僕の名前はだいてぃと言います』

あっ、噛んだ。恥ずかしいし痛いけど続けよう。

『神には地属性を授けられました。』


王は今までで一番驚いた顔をして固まっているけどもしかして地属性ってとても強いのかな?

なんか堅そうだし相手の攻撃に対して効かーん!とかできるのかな?

ちょっと未来が見えてきたぞ!


ぷっ、、、はははは


そんな僕の希望をよそに騎士達は笑いだした。

それは喜びではなく嘲りの笑いだった。


「授かっただってよw」

「聖属性以外は個人の資質なのによw」

「無知だ!ものを知らなさすぎるぞ」

「しかも土いじりしかできない地属性だってよw」

「ははは!これじゃ無知じゃなくて無能だな!」


王「ふははは!面白い!神は笑いのセンスまであるとはのう!本来不安になるところだがそのための勇者が二人なのか!!実に愉快だ!!ははは!」


屈辱だった。

たった一つの希望を嗤われた事。

そんな下らぬ理由で呼ばれたのだと嗤う王と騎士。

そして偉そうに授けたと言っていた神は本当は資質を開いただけだったということ。

僕は完全に見捨てられていたのだ。


すると僕の付き人だった騎士が一歩前に出て告げたのだった。

それは救いなどではなく僕を貶める事を言い放つ。


勇者に襲いかったと。

神に反旗を翻したと。

召喚時の怒号や地属性のみで神の恩恵がないのがその裏付けだと。


皆が納得した。中学生によりねじ曲げられた事実をさも見てきたかのように、そのさまは裁判官のようだった。


王「つまり、こやつはただの無能で神への冒涜者なのか。」


『ちょっ、、』

ライト・ゆうた「全て事実です!」


その言葉はまるで口裏を合わせたかのように僕の言葉をさえぎった。

事実口裏を合わせたのだろう。

この世界の人間は勇者の言葉を根拠なく信じる。


僕の言葉を聞き入れる人はこの場所に独りもいなかった。

主人公が名前を噛んだのを忘れないでください。

次でやっと魔法を使います!

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