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地と涙  作者: 神田稔
初動
1/6

The earth lost water

二話目です。まだ物語の序章として書きたいことが書けてません。キャラクターの人物像がわかっていないと物語に入りこみづらいですね…

中流地域 カナリア地方


アラン「行くぜ、お前ら。もう後ろは見るな

。ここからは黄泉の旅路。前を照らす灯りも戻る道もねぇんだ。」


マルコ「はじめから逃げる気はない。これは復讐じゃなくて約束だ。覚悟ならできてる。」


カムイ「へっへーわくわくしてきたー。」


アラン「おい、カムイあそびにいくわけじゃねーんだぞ。まーでもよかった、びびっちゃいねぇみてぇだな」




目的地はポルボフ。カナリアよりさらに南に位置し、海に接する地域のため奴隷地域として指名されている。

カムイ達が住むアリアス村の場所はポルボフとの境い目で奴隷脱走者防ぐための鉄柵があひと守護隊の駐屯地となっていた。

またポルボフとカナリアを繋ぐ唯一の門〈羅生門〉があるため脱走者が多く見られる。脱走者をかくまったものは地獄へ道連れだと警告されている。


マルコ「久々にみた。羅生門は地獄への入り口。誰も近づいてはならない場所。」


カムイ「僕らいつもここで門番に捕まっちゃ

うから中に入れなかったんだよね」


アラン「今日で始まり今日で終わる。奴隷解放の日だと暦に刻ませてやる‼︎さぁいくぜぇ」


*俺たちは中流階級の中でも低い家柄に俗していた。大人達は奴隷民になることに怯え何も見ようとはしない。

本当の悪は国王だというのに、奴隷民を蔑み自分たちを大きく見せることに夢中だった。まるで魚のようだった。

俺たちからすれば奴隷とされた人もここに住む大人も守護隊の奴らも俺たちも同じヒトだ。

正してやろうとか正義感に駆られたわけじゃない。これは復讐なんだ。俺は門の前へと立った。いつもなら3人ほど門番がいるはずなのだが今日は1人さらに眠そうにあくびをしている。


駐屯守護隊員「何をしているんだぁお前ら」


カムイ「ばれちまった。いっけねー」



駐屯「またお前達か。これで何回目だ?」


アラン「わりーな。回数なんていちいち覚えちゃいねーよ。」


マルコ「この扉の奥に忘れ物をしたんだ。通してくれないか。」


駐屯「いい加減諦めてくれないか。俺の仕事増やしやがって。」


カムイ「門番さんあんたが昼寝なんかしてるから脱走者が増えるんだ」


アラン「王や守護隊には国を任せせちゃおけねぇ。てめぇらが平生を保ったせいで国は死んだ。時代は変わる。返してもらうぜこの国を。」


駐屯「中流家庭で育つお前らは何不自由なく過ごしてきたはず。なにが気に食わない?」


マルコ「王の存在そのもの。そして…」


駐屯「王を愚弄するか無礼者め‼︎お前らには罰を与える。覚悟しろ‼︎」


アラン「うぉりゃああー‼︎」「ズガーン」


*対したことない銃を構え俺たちに向けていたが一瞬俺のほうがはやく木刀で頭撃ち抜いた。


アラン「悪いな。そこで昼寝の続きでも楽しんでいてくれ」

駐屯「うぅぅ」


アラン「さぁいくぜ‼︎」


ー誰かが水を与えなければ根は死ぬ、死んだ根から強い木は伸びず果実は腐るー


王都 アイロスト 王宮

守護隊首脳陣「国王殿、頼まれていた品が今とどきました。」


国王 シリウス「遅かったなずいぶんと、野山で山菜でも詰んでいたのか?無能な蟻共だ」


首脳陣「申し訳ありません。奴隷民が守護隊の命令に背き反逆行為に及んだため、制裁をくわえていたとの報告が入っております。」


シリウス「そうか反逆者か。近頃増えていないか?我逆らう者には罰をあたえなくてはならない。反逆者とその家族、血縁者全てだ。その者が生きた証全てを根絶やしにしてようやく罪が晴れるのだ。」


首脳陣「もちろんです。それよりも王。こちらをご覧ください。長年探していた物です」


シリウス「素晴らしい‼︎」「ポルボフの民を根絶やしにしろ。奴らは見せしめだ。」


ーパルボフ ゲルド山 山中ー


*俺たちはいったいどれだけ登っただろう?ポルボフに入ってから5日はたった。ここはポルボフにあるゲルド山という活火山。この山のふもとにはビーアビレッジという村がありそこで奴隷が働かされている。なにかを作らされているようだがその実態は知らない。


マルコ「さぁもうすぐ頂上だ。急ごう。」


カムイ「ずいぶん急かすじゃないか?なにか思い入れでも?」


マルコ「いや別に…」


*マルコの表情が変わった。カムイには告げていないのか?マルコはもともとゲルド民族でカナリアへ移民してきたと言っていた。


ゲルド民族とはパルボフの原住民のことをいい、ポルボフの人口の8割を占める。


アラン「お二人さん。話は後だ。頂上が見えた。」


マルコ「ああ。」


カムイ「やっほーい。後は下るだけだね。」


*山頂からなにもなく下りすぐにビーアビレッジへと向かった。羅生門で門番を倒したことがバレて追っ手が向かってくるころのはずなのになにもない…胸騒ぎがする。


ーポルボフ ビーアビレッジー


ここはかつてオアシスと呼ばれていたはずの場所。今では見る影もなく荒廃している。特産物の麦も栽培されている様子見てとれない。


マルコ「久しぶりだね…」


カムイ「⁇」


アラン「ようやく羅生門で門番が少なかったのかわかった。様子がおかしい。気をつけろ」


カムイ「いつになく慎重だねー。やばい雰囲気でも感じたかい?」


?「お前たちはここのもんじゃねーな⁉︎死にやがれぇぇ‼︎」


マルコ「危ない⁉︎」



ー枯れた大地に育つ果実ー


つづく

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