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呪いの聖女じゃありません~呪われた迷宮と聖なる少女~  作者: 初雪しろ/Yuyu*


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3/3

謎の物音

「おかえりなさい。それで話って何かしら?」


 私は帰宅後の色々や遅めの夕食などをすませたリットの部屋を訪れていた。


「待たせてすまない。実は少し頼み事があってな。教会の仕事が立て込んでないならばお願いしたい」

「とりあえず、内容を聞かせてくれないと受けるかどうかも答えられないわよ」

「それもそうか」


 夜も更けて、正直なところリットの仕事量を考えると早めに寝かせたほうが良い気はする。だけど、この手の問題を放置しておくとそれはそれで溜まっていく一方だし聞いたほうが良いと今回は判断した。


「このラビリアが国になったのが最近なのは知っていると思う。新しい街であり国なわけだ」

「まあ、さすがにそれは知ってるわよ」

「つまり言い方を変えれば開拓されて間もないというわけだ。開拓するには準備や拠点が必要になる。それが街の始まりだ」

「なるほど?」

「まあつまり、開拓時代に建てられた仮拠点や宿に仮の冒険者ギルドの建物などの開拓時期に使用した物が残っているのも当然になる」

「まあ、わざわざ壊す必要がなかったらそうなるわね」

「そしてラビリアは知っての通りダンジョンの入口から一定の範囲に魔物がよってこないという性質を利用して開拓を始めた。しかし、それは危険も伴うこともさすがに考えなしだったわけじゃない」

「まあ考えなしにやってたら、人は集まりそうにないとも思うしね」


 無謀なリーダーにつきあわされるのはごめんだと思うし。


「魔物がよってこなくても、ダンジョンから魔物がでてこないかは特に気をつけた。そのために冒険者ギルドや宿もかなり早い段階で整えたわけだ」

「ラビリアの歴史について語るのはいいけれど。ようするに何かしら?」


 話が回りくどくなってきたので、もうストレートに聞いてしまう。

 私自身も普段であれば寝ているか自分の時間として何かをしている時間だ。

このタイミングで歴史の勉強してる気分になってしまうと寝付けなくなりそう。


「まあ簡単にいうと、今は誰も使っていないはずの古い建物から物音がするという相談がきてな。最初はこそ泥か空き巣でも入っているのかと思ったわけだが」

「違うの?」

「まだ判明はしていない。ただ、その建物は引っ越し済みで金になるものはないんだ。そして冒険者が多く国に入ってきたことで、実は金銭的な理由で宿がとれないような冒険者も現れ始めたという報告もあってな」


 まあ、ダンジョンでの冒険の準備で金を使って失敗して帰ってきたら金欠になる可能性はあるだろうけど。あんまり良いことではないわよね。


「雨宿りのために、そういう冒険者が侵入しているというなら周りへ危害がなければ放置……というより対応させる人手の余裕がないんだ」

「まあそういう判断するのは、立場的にリットだから私から文句は言えないけど。私を部屋に呼んでまで話をするってことは問題でも起きたってこと?」


 愚痴でも聞いてほしいとしたら内容が具体的すぎるし。


「いいや、まだ起きてはいない。しかし、相談件数が増えてきているらしくてな。少し探ってみたら該当する建物が旧冒険者ギルドの建物だということがわかってな」


 最初の話から合わせると開拓時代の冒険者ギルドってことかしら。


「最初は現在の冒険者ギルドにでも頼むか悩んだが、ダンジョンという宝が目の前にある中で、こんな雑用みたいな仕事を受けるやつがいるのかどうか。依頼するのも無料ってわけじゃないしな」

「なるほどね。冒険者ギルドに依頼する時にかかる契約は詳しく知らないけど。その旧ギルドの建物を確認してくればいいのかしら?」

「頼んでもいいか?」

「教会への話はあなたが通しておいてくれるならいいわよ。お互いの立場もあるから私から話を持っていくと色々と面倒くさそうだし」


 教会の聖女が無償で慈善事業的な仕事をしているなんてなるのは不味い。


「もちろんそこについては国として教会に協力を要請したという形は整える」

「それなら、日を見て確認してくるわ」

「すまない。正直なところかなり助かる。報告については俺に直接じゃなくとも家の人間か神父あたりに報告してくれ。最終的に俺の耳に入ってくれば形は気にしない」

「わかったわ」


 今回の話はここで終わりとなった。

 その後、部屋で過ごしているとオリヴィアがきて該当の建物にマークをつけた地図をくれた。

 改めて思い出してみると私って教会とセイクリッドハウスとこの家にいることがほとんどで、ちゃんとラビリアを見て回ったことがないわね。

 まあついてすぐに、溜まりに溜まった呪いの浄化があったからそれどころじゃなかったんだけれど。


「では、アリアお嬢様。あまり夜ふかしはなさらないように」

「わかってるわ。オリヴィアも無理しないでね」

「お気遣いありがとうございます。では、おやすみなさいませ」


 私はセイクリッドハウスに行く際に持っていく荷物に地図を入れてその日は床についた。

 しかし、ダンジョンの調査やラビリアの運営もしているのに、治安までリットが全部やっているのかしら。


 私が考えたところで、できることは思いつかないけれど倒れたりしないか心配ね。


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