表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十種神宝  作者: 星乃夢
12/12

エピローグ


『風の吹くまま』


  

 数ヶ月後。

 

 ミナト地区のカフェテラスで、凪は一人、タブレットを開いていた。


 そこには賑羽屋グループからの復職要請が届いていたが、彼女の返答は決まっている。

 

「……天野、返信は『今の仕事が忙しいので』でいいわ」

 

「承知しました。事実、住民組合の予算会議でスケジュールは埋まっていますからね」

 

 天野は以前よりも少しだけ柔らかな表情で、地元の工務店との打ち合わせ資料を整理している。

 

 そこへ、バイクのエンジン音と共に寧々が現れた。

 

「凪さん、何真面目な顔してんの。今日は裏山の湧水、見に行く約束やろ」

 

 凪は笑って立ち上がった。その足元は、もう汚れを恐れることのない、軽やかなスニーカーだ。

 

「ええ、行きましょう。……でも、今日は私が先に見つけるわよ。私の『沖津鏡』は、もう泥の中でも道が見えるようになっているんだから」

 

「言うようになったやんか。……ほな、競争や」

 

 二人の笑い声が、新しくも懐かしい街の風に乗って溶けていく。

 

 十の宝は、今も彼女たちの日常の中に、静かに、そして確かに息づいている……。



 

 ―― 完 ――

 

 賑羽屋 凪と長州 寧々の物語を、こうして一つの形にできたことを光栄に思います。

 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ