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プロローグ
……遠き神代の記憶……天孫降臨……
この国がまだ固まらず、泥海のように漂っていた頃。
天上の神は、地上の乱れを正し、光り輝く秩序を築くべく、一人の御子を地上へと遣わした。
御子の手には、天上の知恵の結晶である……十種の神宝が握られていた。
それは、闇を照らし、邪を払い、死した命を蘇らせる、統治者の証。
御子は、天の磐船に乗り、雲海を押し分けて、高天原から遥か下界の地へと舞い降りる。
しかし、降り立ったその地は、清らかな光だけでは律しきれぬ、深く昏い泥濘であった。
そこには、地を這い、泥を愛し、古き理を守り続ける地上の意志が、静かにその時を待っていた。
天上の理想が、地上の熱に触れるとき。
十の宝は、真に守るべきもののために、その光を放ち始める。
これは、現代にやって来て、失われた宝を巡るという……新たな降臨の物語である。




