7話:武器を手に入れる
「ふぁああ。よく寝た、、」
宿の窓から差し込む朝日で目覚めた。
さあ今日は待ちに待った美味い飯。
でもどこに行けばいいんだ?宿の人に聞いてみるか。
「おはようございます」
「あ、ターシさん。おはようござます。朝食食べて行かれますよね?」
「はい。それもそうなんですけどここらへんで美味しいお店ってあったりしますかね。」
「そうですねー、、、あっ、[ドラゴンの巣]っていうところはお勧めですよ。行く予定があれば場所は地図は描きますのでのでいつでも申してください。」
なるほど、なんか名前からして高級そうだが、、、
「ありがとうございます。所持金が銀貨15枚なんですけどいけますかね、、?」
「一人で食べる分には十分すぎるかと思われます。」
ならよし!朝ごはん食べたら早速向かうとするかね。
行くことを伝えると、手元の紙ですぐに地図を書いてくれた。
「ギルドに少し近いのか」
まあ徒歩で行くと30分くらいか?じゃあまだ外に出る必要はないか。
うーん、、暇だしギルドでも行くかあ。
いや、そういえばギルドの隣に武器屋さんがあったから今日はそっちに行こうかな。
武器屋に入ると少し身長が低い肌黒いドワーフがいた。
「こんにちはー!」
「うん?見ねえ顔だなあんちゃん、どっかの町のもんか?」
「まあそんなとこです。昨日移住してきたばっかりで、武器を見ようかなって」
「あんちゃんは冒険者なのかい。冒険者が南の町に来るとは珍しいね。」
「あいや、一昨日なったばっかりの新米です。」
「そうかそうか。じゃあ武器の説明はいるか?」
待ってました!
「お願いします」
「まあそうはいってもそんな難しいもんじゃないよ。剣、弓、斧、鎌が基本だね。こっちに投げナイフや解体用ナイフもある。うちの店は鍋なんかも扱ってるからこっちも見てみるといいよ。」
「なるほど」
「剣や弓は素材によって値段は変わる。後はどれだけ上手く叩けたかだ。」
「叩けたか?」
「おう。剣を叩くのにもやはりブレがあるんだよ。その中でも特に上手くいったりすると、魔法の伝導率や切れ味が上がるんだ。まあ、神剣には及ばないがな。」
神剣ってなんだ?フェリン様が関係してるとか?
「神剣?神が作った剣ってことですか?」
「いや流石にそういうわけではない、が近いな。神託による加護を受けれた鍛冶師が人生で1度のみ打てる剣と言われている。だが本当にそういう作り方をされているのかは神話の話だから分からないけどな。」
「へえ、でもなんで1度だけなんだろう。」
「神託は受けることを承諾すると、代わりに魔力や寿命を消費するらしいからな。神託は一種の契約魔法らしい。神剣の作り方を知るとなると相当の魔力と時間が無くなるんだ。あと魔力がなくなるってのはな、一時的なもんではなく魔力所持上限自体が減るらしいぜ。」
「へぇ、、、でも作り方を知った人が広めたらやばいんじゃ、、」
「それがだな、伝えようとしたら息が苦しくなるらしいぜ。紙に書こうとしたら手の力が抜けちまうんだ。今言ったように神託ってのは上位の契約魔法っぽいのは確かだと言われているぜ。これは俺の推測になるが伝える手段を探られないように寿命も消費させてるのかもしれないな。」
いいこと知れたな。
「って長話しちまったな。好きなのを見てけ。」
「はい」
うーんどれどれ。
あ、そういう時こそ鑑定か。
お、見えた見えたと。
うーん基本的には名前だけか。にしても一番安くても金貨10枚、結構高いな。どうしよ、まあそんなすぐに戦うとはならないだろうし大丈夫か、うん。
「また見に来るよ、おっちゃん」
「おう。少しは参考になったか。って今ふと思ったんだがあんた、ターシーって名前じゃあねえよな?」
「ん。そうだけどなんだ?」
そう伝えると鍛冶屋のおっちゃんは驚きながら言った
「そうなら早く言ってくれよ。剣を見てたな?安く売ってやるから買っていってくれよ」
え、いやもしかしてエマと歩いてただけですっごいことになってない?
「いや、俺そんなすごくないぜ?奴隷だったからお金もなくて、安くなっても多分買えない。」
「そんなことはねーぜ。実力があるもんには安く売るってのが鍛冶師筋だ。この鉄剣くらいだったら無料で譲るぞ?」
あ、多分これウルフ石で倒したってことが広まってるのか。まあタダより安いものは無いからな。
「おっちゃんがいいなら貰っていくけど」
「おう。持ってけ泥棒!」
結果的に早めに剣を手に入れられて良かったかもしれない。
もうそろ昼だ。そろそろ向かうとしますかね。
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俺は今、ギルドの受付嬢から教えてもらった[ドラゴンの巣]というレストランの前にいる。
建物の感じだが、一般的なレストランと変わりがなさそうだ。前世で例えるならゲレンデレストランに近いかもしれない。
「こんにちはー」
中に入るとバンダナをした少し年老いたおばさんが迎えてくれた。
「見ない顔だね。一人かい?」
「はい」
「店内武器を振り回すのは禁止だからね。こっちに座りな。」
「ありがとうございます」
お、結構いいかもなこういう店。
壁には謎の首が飾ってある。なんだろう鑑定してみるか。
鑑定:オークの頭
マジかよ、、まあ日本でいう鹿みたいなもんなのかな。思いもよらぬ形でオークの見た目を知ってしまった。
とりあえずメニューこれか。
「お、ハンバーガーみたいなのあるじゃん。」
名前はオーク肉のバーガーサンドか。
うーむまあ気になるしこれにするか。あと水もお金がかかるっぽい。銅貨5枚か。ならよし。
「すいませーんこれください。あと水も1つ!」
「あいよ。すぐ出来るから待ってなね。」
楽しみだな。というかこの後何しよう。そうだ、ギルドに行ってお金稼がなきゃだった。まだ宿代返せてねえじゃん。
奥から肉の焼けた匂いが漂ってくる。絶対うまいじゃん。この世界、米あるのかなあ。
「はいお待ちどうさん」
「おおおお!すげぇ!」
来たああ!!
匂いと言い見た目と言い最高に肉々しすぎてたまんねえな!!
「そんなに喜んでくれるならこれもサービスしちゃうよ」
そう言うとおばあさんはポケットからチーズの塊らしきものを取り出し、削ってバーガーの上に乗せる。
「マジすか!!!」
「あんたはいい人柄してるよ。自分の心大切にしな。」
ラッキーすぎる!!よっしゃ食うか
「いただきます」
ムシャ....ムシャ....
おお、いいじゃないか。と言いたいんだがどこか生臭さを感じるな。まあ気にしなければ気にならないんだろうけどこれ下処理が問題なのか? でも宿よりはうまい飯食えたし最高だぜ。
チーズに関しては前世とあんまり違いはない気がする。前世でそんなチーズを食ってないっていうのもあるがほぼ一緒だ。
「ごちそうさまでした」
「ありがとね。また来な。」
腹いっぱいになったしギルド行きますか。
「あ、ターシさんこんにちは。」
「こんにちは」
「今日はどんな依頼で?」
「特にないんですけどいい依頼無いですか?」
「そうですね、初心者向けとなりますと薬草の依頼が多めですかね。あ、そういえば話が変わるんですけどこちらの狩りの講座とか受けてみてはいかがでしょうか」
なんだそれ
「冒険者が行う講習みたいな感じなんですけど、無料なので一応ターシさんも受けてみてはいかがですか?」
うーん確かにありかもしれないな。
「いつやってるんですか?」
「年に2回なんですけどちょうど明日ですね。必要なものは剣なんですけど無くても一応大丈夫です。」
「じゃあ行ってみることにします」
「はい!ぜひ」
「依頼は、、、そうだな。この前と同じ薬草の依頼をお願いできますか。」
「了解です、期限は1週間です。しっかりお守りください。」
「分かりました」
「ギルドカードをお願いします」
「はい」
やっぱりこの受付の人タイピングめっちゃ早い気がするんですけど、、みんなこんなもんなのかな。機会の仕様もわかんないし何とも言えないけど
「はい。完了いたしました。お気をつけて」
いっちょ稼ぎますか!
このあと俺はまたもや帰るのが早すぎて疑いをかけられそうになるのだった。
忘れてた。




