表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蓮華草  作者: 山猫
第一章 世界の流れ
49/63

49・ククルちゃん、懐柔される

「まさか・・・本物なのか?」


ジールがそう思うのも無理はない

何故なら神話やお伽噺などの神々の話はあくまでも本の中でのお話

実在するなど聞いたことも無ければ、勿論見たことも無い


「当たり前でやがるでしょう。アタシがこのトライデントを持っているのもその一つの証拠でしょうが。そもそもセドリアーナ様を始め、神々が居なければこの世界が創られていないし成り立っている訳無いでやがります」


「・・・」


まさかの事実にジールも開いた口が塞がらない

まさか神々が実在するとは・・・

しかも自分が欲しているものをその一柱が持っているとなると・・・

と、そこでジールはふと疑問に思う


「ん?待てよ、って事はさっきタルタロスが言ってたけど・・・そのセドリアーナってのは人魚姫なのか?」


「様を付けろカス。・・・まぁアタシ達人魚の始祖ってのは間違ってねぇです。ただあの方々は決まった姿をしている訳じゃなく、特にセドリアーナ様は・・・何て言うか・・・人魚の姿が気に入っているんだと思うでやがります」


「ちょっとジールちゃん、ジュリアって呼んで?」


何だか煮え切らない言い回しをするククル

それに空気を読まないジュリア


だがこのククルの言い回しにジールの勘がピンと冴える

(ははぁ、分かったぞ。確かにこの筋肉人魚とツンデレ人魚と言い・・・確かに人魚は癖のある奴が多いからな。なるほど、そのセドリアーナってのもかなり癖の強い奴なんだな)

そう思うジール、だが口には出さない

何たって、また、きっと、絶対、確実に、ククルのトライデントに刺されるから


だがこのジールの勘は遠からず、当たることになる


「んで、そのセドリアーナ様ってのに会いに行くにはどうすればいいんだ?」


ククルが持つトライデントを見てブルっと身震いをした後ジールは尋ねた

その問いに対し明らかにめんどくさそうに、そして不快な顔をしながらククルは舌打ちをした


「だからアタシはオメェが行く事を認めた訳じゃ」

「ククルちゃん?いいじゃないん、行ってみるだけなら?ジールちゃんでも辿り着けるか分からないし、それに辿り着けたとしても始祖様がお会いになるかどうかは分からないわよん?」


やはりどうにもククルはジールには行って欲しくないみたいだ。余程ジールにセドリアーナと会って欲しくないみたいである

が、それをジュリアが優しく諭す


「それにさっきも言ったけどん。ジールちゃんは変なことに使おうとしている訳じゃ無いんだから。きっと大丈夫よん」


「だけど・・・分かりました。タルタロス様がそこまで言うなら・・・辿り着けずにミンチになって死んじまえばいいんでやがりますよ」


何だか物騒なセリフが見え隠れしているが、いやそれがククルの本心なのかもしれない

ジュリアの説得によりようやくククルは渋々ながらも首を縦に振った


「ミンチって・・・おいおい、何か物騒だな。まぁ案内してくれるんなら良かったよ。さっそくで悪いけど頼んでいいか?」


ようやく原始の涙を採りに行けると思い腰を上げるジール

それを見たククルも、しょうがねぇでやがりますか、と一言呟き尾ひれをなびかせながら


「さっさと付いて来いカス」


グサリと棘を吐き先導し始めた




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ