24・カルマ
シャルの意味ありげな言葉に興味津々になり身を乗り出すリン
子供にしては少々大人びている彼女もその辺りはまだ年頃の少女みたいだ
しかしそのリンとは対照的にシャルはふと寂しそうな表情を浮かべる
「リン、これだけはよく覚えておきな。後にも先にもアタシ達人間だけがほかの生き物に無い数多くの欲望を持って生まれてくるんだ。人間にしかない業をアタシ達は背負っていかなければならないんだよ」
「???ごう?何それ?」
珍しく真面目な表情でリンに語るがその話の内容が少女には難しかったみたいで、目をクルクルさせて頭の上にハテナマークがぐるぐる回っているようだ
そんなリンの表情を見てまだ早かったかとシャルは苦笑いを浮かべた
「まあリンにはまだ早かったかいね。まぁそのうち分かってくるさ。アンタの親父は嫌でもその事が身に染みているだろうしね」
グシャグシャとリンの頭を撫でながら遠くを見つめるように話す
せっかくの綺麗な金髪が少し乱れるが、頭を撫でられるのは気持ちいいのかリンは少し嬉しそうに見える
しかしシャルの少し悲しそうな表情を見たリンは何とも言えず胸が苦しくなり何も言えなくなってしまった。それに気付きシャルは思い直したようにリンの方を向き直り微笑みを浮かべる
「リンがもう少し大きくなればきっとジールが話してくれるさ。何故自分は『不死身のジール』と呼ばれるようになったのかをね、その過程を経験を全部話してくれるさね」
シャルの微笑みを見たリンは少し安心し、その言葉に可笑しそうに肩を竦めた
「あれぇ?パパは『変態ジール』って呼ばれてたんじゃなかったっけ?」
その仕草は何とも大人びて見えた
そしてそのリンの言葉を聞いたシャルは本日一番の大きな声で笑い出した
「あっはっはっは!確かにその通りだよ!アイツはただの変態だよ!それもとびっきりのね!それは間違いないさ!あっはっは!」
「ふふっ!だよね~。どうせまたスポン草でも採りに行ってるんだよあの変態ジールは」
「だろうさね!全く少しはまともなもんでも採って来いってのさ!あっはっは!」
先程までの少し真面目な空気とは打って変わっていつもの二人の賑やかな雰囲気に戻る
話の内容もさることながら、お互い歳は離れていてもやはりレディと言ったところか
こんなとこは意気投合してしまうみたいであった




