第59話 友達だから当然だよね
私が予測している事案、それは発情期だ。
獣人にはエルフや普人、ドワーフ等と違い発情期がある。
人によって異なるけれど、概ね1年に1週間から1月程度の間、性的刺激に過敏な状態となるらしい。
ちなみにゲームでは2年の魔法大会期間中の朝、ナージャに扉越しに声をかけた際、
① 『心配なので扉を開ける』という選択肢を選ぶ
② 2日目以降、声をかける際に食べ物を持っている
という条件で、主人公がナージャに襲われるシーンに突入してしまう。
こうなると
① 主人公の聖属性魔法の適性が大幅に下がる
② 5割の確率で現場が目撃され、醜聞が広がる
なんて事になり、ゲームクリアの大きな支障になるのだ。
何故食べ物を持っているとこうなるのか。
これはナージャが閉じこもっている間、部屋の中においた備蓄しか食べられなくてお腹がすいているから。
食欲に負けてつい扉を開けてしまい、そうしたら性欲も……という訳である。
なおそんな場合、獣人社会ではどうやって性欲を抑えるのか。
同性の家族や友人等が、協力して発散させるのが一般的らしい。
男性の場合を考えると地獄絵図しか思い浮かばない。
BL脳の女子にはご褒美かもしれないけれど。
でもまあそういう事なのである。百合ビッチ的にはまたとない機会。
だから私は食事の後、皆と別れ、売店でナージャが好みそうな食べ物を買い込んだ後、女子寮へ。
自分の部屋で脱ぎやすい服に着替えた後、渡り廊下を通って女子寮の一般区画へ。
ナージャの部屋は一般区画1階にある。
部屋の広さと作りは上級貴族用と変わらない。何せ他国からのお客様だから。
一般区画にあるのは警備上の措置の関係で、自国の上級貴族や王族と同じフロアにしない為だ。
だから本当は従者も連れて来れる広さがある。しかし獣人の文化と教育方針の関係で、ナージャはこの部屋で1人だ。
風呂等も部屋にあるのだけれど、共同施設の方を使っている。普段は、だけれども。
つまりアレなことをするのに最適な状態……じゅるり。思わず舌なめずりをしてしまう。
これから起きる事態のために、準備は完璧にしておこう。
食堂で購入した、ナージャの好きそうな肉系サンドイッチ、匂いがするチーズなんてものを自在袋では無く、あえで手持ち、獣人なら匂いが分かる状態にして、女子寮1階の部屋の扉をノックする。
「ナージャ、アンですわ。朝食も食べていらっしゃらないだろうから買って参りました。開けて下さいな」
中の魔力が動いた。
「だ……駄目にゃ。アン、今すぐ逃げるのにゃ……」
中でナージャの理性が必死に戦っている。間違いなく予想通りの状態。
ここは理性に、ちょっとだけお休みを与えてあげるべきだろう。
「大丈夫ですわ。私は何が起こっているか知っていて、そのつもりで来たのですから。服もラフで脱ぎ着しやすいものですし」
多少乱暴な行為に及んでも惜しくない服に着替えて来た。
多少傷が出来ても治療魔法で対処可能だ。つまり私は全て準備が出来ている。
「駄目にゃ。アンに嫌われたくないにゃ」
「嫌うなんて事はありませんわ」
ナージャの理性、なかなか頑張る。しかし私の理性が我慢できない。
期待値は既にガンガンに上昇中。だからナージャ、諦めてヤらせろ!
寮の部屋の鍵は、内側からはノブで開けられる。
風魔法でちょいと動かして、扉を開けてさっと中へ入って、そして閉める。
ナージャ、寝間着が思い切り乱れていてかなりエロい。自分で散々慰めたが我慢できなかったという感じだ。
顔も上気してほんのり赤くなっている。これはたまらん。もう我慢できない。
持ってきた食糧入りの袋をさっと近くの台の上に置き、ナージャを抱きしめる。
ああこの胸の大きさと柔らかさがイイ!
ちっぱいも好きだけれど大きいのもやっぱりいいよね!
身長差があるので、やや膝を曲げた状態で顔の高さを合わせ、もう一度ぎゅっと抱きしめるとともにナージャの唇に私の唇を重ねる。
そのまま舌を通しつつ、抱きしめた左手をナージャのお尻に回し、膝を伸ばして抱きかかえ、そのままベッドへ。
押し倒すように2人で横になると、右手を布地と皮膚の間をまさぐらせて……
◇◇◇ (2時間ほど自主規制) ◇◇◇
「アンがこんなにえっちだなんて、知らなかったのにゃ」
ぐったりしているナージャがそんな事を言うので、指先でちょいちょいと悪戯。
ナージャは可愛い声をあげた。
「エッチな私を知って嫌いになりました?」
「そんな事ないにゃ。むしろもっと好きになったのにゃ」
可愛い事を言ってくれる。お礼に軽くキス。
「こういう場合は気にしないでくださいな。ナージャは可愛いですし、獣人に発情期があることも、その際どうするかについても知っていますから」
ナージャは可愛かった。あと乱暴という事も無く、どちらかというと受け身だった。
これなら今晩リリアを連れてきても大丈夫だろう。3人で思い切り楽しめる。うひひひひ。
「あと普人は年中が発情期ですのよ。人にもよりますけれど」
普人とはエルフやドワーフ、獣人がいわゆる普通の人間を指す場合に使う言葉だ。
ちなみに普人自身は一般的に自分達を人間、他を亜人と呼ぶ。
しかし私はその呼び方は嫌いだ。自分達以外は人間ではないという感じで。
さて、本当はこうして可愛いナージャを堪能していたい。
その気になれば1週間こうやってエロエロ出来る自信がある。
しかし皆も待っているし、一度区切りをつけておこう。
「それでは軽く食べて、それから皆様のところへ参りましょう。ナージャが一緒の方がやっぱり皆さん嬉しいと思いますわ。もう大丈夫ですよね、外へ出ても」
「今日は多分大丈夫なのにゃ。でも……」
ナージャ、気にするな。私が機会を逃すはずは無いだろう。
「勿論今夜も付き合ってあげますわ。この期間が終わるまでの間、毎日」
今夜はリリア同志も連れてこよう。
貧乳ロリと巨乳ケモロリの食べ比べ、夢の百合3Pだ!




