表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/20

少女の探し物

 

 たまに、少女があちこちを気にした様に見渡すので、何の気なしに聞いてみたことがある。


「何を探しているの?」


 と。

 はて、と不思議そうな顔をして、少女は首をかしげた。そして何かを思い出したかの様に、はっとしたのちに、やはり不思議そうな顔をして、首を反対にかしげるのだ。

 どうやら少女もよくわからぬ何かを探しているらしいと受け取って、それでその時は姉妹となった。


 1年後、少女に再びあった。

 あの頃の様に中空を見てぼんやりすることはなくなった様だった。

 何を探していたのか。は今はもう聞くまいと黙ってみたが、やはりとても気になって、尋ねてみた。


「何を探していたの?」


 と。

 すると今度は驚いた様な顔をして、人の顔をじっと見るのだ。

 そして嬉しそうに笑っていった。


「かみさまをさがしていたの」


「神様?」


「そうよ。かみさま。いつもそばにいるのに、だれかといっしょだとそばにいてくれなくて、いつもさがしたたのよ」


 それは、なんだか不気味な話だった。

 子供はそういうものを見るというが、そういうやつだろうか。

 いや、あれは子供の頃は空想ばかりするから、現実と見分けがつかぬだけとも聞くし。そう思って適当に頷く。こちらの様子など知りもしないで、少女はそれでね。えっとね。と続けようとしている。

 

「それじゃあ、今はもう探してないの?」


「うん」


 なんだ。やはり見えなくなってしまったのか。


「さがさなくてもいるの」


 思わず少女を見つめてしまった。

 少女の視線がこちらを見ている。

 いや、後ろを見ている。

 私の後ろを。


「そこにいるもの」




 以来私は、少女にあっていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ