神谷宗次郎 18歳。
「実はわたし....非処女なんだ...」
2020年6月27日。薄暗い部屋で二人きり。彼女の口から放たれた一言は耳を疑う内容だった。
「...え?なんだって?」
「あのね...わたし...処女じゃ...」
「すまん、聞こえなかったからもう一度言ってくれ」
俺の聞き間違いだよな??いま"非処女"と聞こえたのだが。
いやいやあり得ん。というかこの前お互い付き合うの初めてという話をしたばかりじゃないか。まったく、齢18にして嫌になるぜ、この耳は。
「秘密にしててごめん...わたし処女じゃな....」
「ちょっとまてぇぇぇぇえ!!それ以上言うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
思わず彼女の言葉を遮る。え?なにこれ夢だよな?
「神谷くん....ごめん.....」
彼女は今にも泣き出しそうな顔でこちらを見ている。しかし泣きたいのは俺も同じである。
大学生になって1年と少し。ついに俺にも初めての彼女ができた。バイト先が同じですぐに仲良くなった。俺なんかの話をいつも楽しそうに聞いてくれて、笑顔がかわいく黒髪ショートがよく似合っている女の子。
そんな彼女が処女じゃない.....だと...??
「.....っけんな」
「......??」
ボソッと呟いた俺の言葉が聞こえなかったのか彼女は首を傾げる。
「ふざけんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」
「.....ひっ..!!」
大学生だぞ??黒髪ショートだぞ??清楚系彼女だぞ??それなのに処女じゃねぇだと??
「こぉぉぉぉぉのぉぉぉクソビッチがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
俺の豹変した態度についに彼女は泣き出してしまう。しかしそんなことには構わない。
「他の男に股開いてたくせに被害者ぶるんじゃねぇぇぇぇぇぇぇええ!!非処女なら非処女って付き合う前に言っとけやぁぁぁぁあああ!!誰が好き好んで人様の中古の面倒みてやらなきゃいけねえんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」
裸体で泣き続ける彼女に向かって、ひたすらに罵倒を続ける俺。どうしてこうなってしまったんだ。どこで間違えた。ああ神様、夢ならはやく覚ましてください...。
(ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ)
「.....んっ..」
鳴り響くアラーム。寝ぼけながらその鬱陶しい機械音を止める。時刻は9時15分。日付は2019年6月27日。
「......なんだ、夢か」
俺の名前は神谷宗次郎。大学1年の18歳。
そう、俺は.....処女厨である。
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みんな処女は大事にしよう!!