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Hope of Fantoccini  作者: 蒟蒻
Exploratory Various Humans
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School Life 7 後

 教員は書類を手に一足先に去り、一行は神殿への地図を眺めていた。チコだけは教員から借りた紋様と神託について書かれた本を眺めていたが。しばらくして、シンが周りを見渡すと、学生らしき青年が本を眺めては時折紙にペンを走らせている。やはり図書館で話し出すのは良くなさそうだ。

「まだ最後の授業と終礼の時間までには時間がありますし、別の場所で話をしませんか。」

 その言葉に一同が頷くと、チコは本を持ち上げて言った。

「そうですね、私、この本戻してきますね。」

 そして足早に彼女は本棚の並ぶ書庫へと消えていった。


 書庫の中は彼らが居た場所に比べても強烈に古書の匂いがしていた。彼女は一瞬顔をしかめるが、進んでゆくことにした。途中歩みを止めて、封じられた魔力についての頁を開く。

「神に選ばれしもの...一希さんが...まぁ、確かに、あの人は勇者らしいけれど...」

 過去の伝承についての記載もあった。選ばれし者の力の一つ、退魔の炎の魔法。その炎は悪きし力のみを打ち払う。頁を一つ戻すと、一希によく似た男性の絵が描かれている。単身、波打ち寄せる高き岬の先に立ち、剣先を巨大な龍に向けている。

「...勇敢ね。」

 予めて聞いていた本棚に到着すると、ちょうどこの本ほどのサイズの空きがある。そこに彼女は本を戻した。当たり前であるが、面白いほどピッタリはまる。たまっていた埃も少しも動かなかった。



 その後彼らはカフェテリアへ足を運んだ。休み時間を利用してお喋りに興じている人が散見できたが、空きがないわけではないし、うるさすぎで話し合いができないわけではなかった。

「私紅茶ね!みんなはなにがいい?」

 マーが手早く注文を取りまとめて、地図を開く。ウェイターが去ってすぐに、彼女の口から最初の言葉が出た。

「選ばれた者かもしれないってすごいわよね!」

 地図を見ながら、添えられたメモを見る。選ばれし者、確かに自分は一度死んでこちらへ来た。ふつうの人ではないことは心の片隅に常にあった。ただ、実際、具体的なことがわかっているかと言われれば、黙ることしかできない。

「結局さ、俺まだ自分のこと良く分かってないんだよなぁ。概念的っていうか、宙ぶらりんというか。」

 シンも同意を示し、ちょうど飲み物を持ってきたウェイターに礼を言う。

「...確かに、私も一希さんの出自についての話は伺ってませんでした。ありがとうございます。」

「私も知りたいです!!」

 チコの言葉に、マーは拳を握って言った。

「やっぱ、神託を聞きに行くのが一番ね。」

 彼らはカップを空にしながら話をしていた。その中で、一希はふと思いだしたことを口にする。

「そういえばさ、マーの弟を助けた勇者レホってどんな人だったんだ。」

「えっとね...私も一緒にいたのは弟を助ける時だけだったからはっきりとわからないのだけど...クールな人ね。ある意味でストイックな人でもあったわ。とにかく魔物を倒すって感じの人。」

 マーは視線を巡らせた。その時、ちょうどもうすぐで授業が始まることを示す鐘が鳴り響く。

「あらいけない、お会計しなきゃ!私が支払っておくから、お話と清算のはまた後でね!」

この話については前話とセットであったため、土曜の投稿とさせて頂きましたが、今後はまた毎週金曜日の投稿とさせて頂こうと考えております。よろしくお願いします。

ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。

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