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砂糖菓子とラピスラズリ  作者: メモ帳
幕間
62/76

60.《閲覧注意》ラピスラズリと9つの星

ここに出てくる人物は雑食の腐女子です。

BL描写が多い上に胸糞注意です。


避けても続きは読めます。

ただ「しょせんは2次元キャラだから」と、倫理観を捨ててキャラクターを粗末に扱うような人間がいると認識くださると助かります。













 彼女が見つめる先にあるのは広大な敷地に広がる学園と、そこにいる様々な人々との出会い。


 その広告に書かれた文言だけ見れば『ラピスラズリと9つの星』は典型的な女性向けゲームと思えただろう。

 説明によれば、主人公はイケメンたちと恋をしながら最終的に悪しき竜を倒すという。恋愛ものと冒険ものを組み合わせたゲームなのかもしれない。



 だが彼女はかつて前作ゲームをこすれるほど遊び尽くしたヘビーユーザーだった。前作はパソコンゲームで成人向けのかなり過激なBLゲームだ。

 ラピスラズリのように青い瞳をもつ主人公が様々なイケメンたちと恋をする。そうして出自を理由に邪悪なものに狙われやすい主人公は、そのイケメンたちに守られながら魔物を倒していく。このゲームの際立ったところは、魔物を倒した夜には必ず行為中らしい画面が出ることだ。

 普通の夜には出ないミニキャラふたりがベッドにいるカットインが現れる。そして翌日はなぜか主人公のHPが少し減っていてユーザーを笑わせた。

 清らかな存在である主人公が人間の欲を受け取るとHPが減る。その設定上の縛りがある限り、ユーザーの好き勝手にシナリオ発生できないのだ。

 そのためユーザーはなんとか主人公に料理を作らせて、それを行為後の回復に当てることになる。

 そしてこれらアイテムを作るのが面倒なユーザー向けに治癒能力付き寝台なるものが課金アイテムとして存在した。

 しかしそれを買ってしまうと疲労する主人公というある意味でリアルな要素がなくなってしまう。そこがユーザーを大いに悩ませたという。


 そしてそんなマニアックなゲームを作る会社が、同じラピスラズリシリーズとして万人向けの緩い女性向けゲームなど作るわけがない。

 その思いのまま悩むことなくゲームをダウンロードした。そうしてゲームを始めた当初は本気で女性向けの緩いゲームの雰囲気しか見られない。


 だがそれはチュートリアルを含めたオープニングと、キャラクターとの出会いまでだった。


 今作である『ラピスラズリと9つの星』はラピスラズリである主人公と9つの侯爵家の話であるらしい。

 恋の相手となるのは侯爵家の子息である7人の男子学生たち。

 オープニングである高等部入学式で出会えるのはその中の3人で、どれもひとつ年上の2年生たちだった。

 その3人との出会いイベントを終えたところで、画面に実年齢の確認表示が出る。これはいわゆる課金する前に出てくる年齢確認のそれと同じだが、彼女は既に成人していたため正直に成人と答えた。


 そこでルート選択画面が現れて『巫女ルート』と『魔女ルート』を選ぶことになる。


 その時点で攻略サイトを確認した彼女はルートの意味を知った。『巫女ルート』はいわゆる王道女性向けゲームのシナリオが楽しめるルート。

 そして『魔女ルート』はハッピーエンドを迎えられない。キャラたちは魔女に支配されて不幸な結末しか迎えられないのでメリーバッドエンドですらない。

 だが残酷な結末も味わえる人間には美味しい。


 その説明を読んだ彼女は魔女ルートを選択した。すると主人公が実は魔女の子孫であることが判明して、魔女特有のアイテムを生み出す能力を得る。だがその魔女特有のアイテムとは人を魅了するもので、これをキャラに与えることで好感度をあげるどころか支配もできる。


 彼女は何ヶ月もかけてこの魔女ルートで何人ものキャラを支配し、快楽漬けにして侯爵家の妻になり家の乗っ取りまで行った。

 巫女ルートも魔女ルートも、キャラを攻略して悪役令嬢らしいオンナを突き落として侯爵家の妻になるという流れは同じなのだ。


 ただ魔女ルートはアイテムで簡単に攻略できるため、その流れだけで終わるとも思えない。

 そうしてゲーム開始を始めて半年が経つと攻略サイトで隠しキャラの存在が噂されるようになる。そんな頃にゲームの中で課金シナリオや拡張パックが投入された。

 そのため攻略サイトではどのシナリオがオススメかと話し合っている。


 だが彼女はそれらを無視して冬のボーナスを投げ込みシナリオすべてと拡張パックを購入してみた。そこで彼女は新たな性癖の扉を開くことになる。

 拡張パックを購入すると魔女ルートの世界が少し変化して、モブと呼ばれる名無しのキャラたちもアイテムを使って洗脳することが可能になった。おかげで悪漢たちを薬物で支配してお気に入りキャラをなぶることもできる。


 特に彼女は今作ではある兄弟がお気に入りで、優秀な兄に劣等感を抱く弟キャラをモブに襲わせるシナリオが楽しかった。か弱い弟キャラが泣きながら襲われるシナリオは彼女の性癖に刺さる。

 そして優秀な兄側の、優秀故に孤独というありがちな設定も気に入っていた。なにせ悪漢を使い弟を人質にするだけで、その優秀過ぎる兄を屈服させられるのだ。拘束された兄は無理やり弟を犯させられ、涙をこぼしながら謝罪し続ける。プライドも何もかもを砕かれても快楽に落ちることなく弟に謝罪する兄と、快楽に溺れて泣きながら喘ぐ弟の描写は最高に彼女を楽しませた。


 他にも魔力を持たず虚弱な体質の儚げ美人キャラを徹底的に穢してやるシナリオも、誰より真面目で一途なキャラの理性を少しずつ狂わせて初恋の相手は自分だと思い込ませるシナリオも楽しい。 


 しょせんここはゲームなのだから、2次元キャラがどのように扱われようとも構わない。そう考えている彼女は魔女ルートを何周も走り、様々な課金シナリオも購入した。

 もちろん世間では愛する2次元キャラを悲惨な末路に落とすシナリオはどうかと賛否があがっている。だがそもそもそんなことを言う人間はこのゲームに向いていないのだ。

 キャラを大切にしたいのなら万人向けの女性向けゲームでもやっていればいい。このゲームの売りはキャラを主人公の好きなようにできることにある。


 そうして100万近く課金して遊び尽くしても隠しキャラを出すことができない。もちろんその隠しキャラは実装済みで、設定ではかつてその国にいた天才だという紹介もあった。


 だと言うのに学園内を歩き回っても、王都の中を探索してもそのキャラとの出会いイベントが起こせない。

 仕方ないので何度も弟キャラを街に連れ出してシナリオ発生させては暴漢に襲わせることをした。同時に俺様キャラを薬物漬けにして主人公が犯すことも忘れない。

 そうしておけばどう失敗してもこの俺様キャラとのエンド似たどり着けるからだ。つまり保険としてこのキャラを何度も犯しておく。


 そうして魔女値が上がると作成できるアイテムも増えていった。そうして戦闘系アイテムを作り置きしていると、ゲームの1周年記念で闇竜討伐イベントが実装された。


 これは巫女ルートを選択して半年後くらいで行われる戦闘実習の中で発生するイベントで、この時点で全員のキャラとの好感度がそこそこ高いと闇竜を倒すことができる。そうして主人公は戦いを勝利に導いた特別な存在、竜の巫女のような扱いをされ始めるらしい。

 しかし好感度が初期値ほどの低さだと戦いにならず途中で撤退することになる。そしてその場合は兄キャラが死ぬことになるらしい。

 巫女ルートを遊んだことのない彼女は見ていないが、攻略サイトによればひとり残ったその兄キャラが命懸けで闇竜を食い止めるらしい。そうして王国騎士団が到着して闇竜は無事に討伐されるが、兄キャラはその中で死んでしまうのだとか。


 そして腹上死以外の死を認めない彼女は、やはり巫女ルートは遊べないなと強く思う。せっかくの美味しいキャラをそんなところで退場させてはもったいないからだ。


 けれど1周年記念の闇竜討伐イベントはそのシナリオとはまったく別のレイドものだった。ユーザー全員で闇竜を倒していき、その総ダメージによって様々なアイテムが貰えるという。

 もちろん彼女はそのイベントのランキング上位を目指して課金しながら倒し続けた。なにせランキング上位にはそれぞれのルートで使える貴重なアイテムが貰えるのだ。

 そして彼女は魔女ルートで使えるという拘束の首輪を狙っていた。これはランキング上位3位までしか貰えないが、それをキャラに与えると首輪のついたスチルが表れるようになる。

 ならばこの首輪を弟キャラにつけて悪漢たちの中に放り込むシナリオを読みたい。そうすれば弟キャラが集団になぶられるあのスチルに首輪がつくことになる。それに他にも首輪をつけたスチルを見たいシナリオがたくさんある。

 そんな思いのまま彼女は昼は社会人として働き、夜は闇竜を倒し続ける。


 そうしてイベントを終えてランキング上位に自分の名前を見つけた彼女は安堵とともに眠りについた。


 これでランキング報酬である拘束の首輪が手に入る。

 起きたらすぐ弟キャラのマティアスに首輪をつけて街に連れ出そう。首輪をつけたところでシナリオは変化しないだろうが、スチルが変わるとアイテム説明にあった。首輪をつけられたマティアスが泣きながら男たちに犯されるスチルなんて確実に美味しいに決まってる。





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